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本編(完結)
責任や不安
しおりを挟むダニエル令息は、僕にそう言った。
(凄い額だ。本当に。これで借金も消えたし、余裕を持って暮らせる程の大金を手にいれた。あとは、何事もなく、子供を産めば…)
だが、不安が大きかった。妊娠するということを、子供を産むということを、こんなに簡単に、お金ごときのことで決めてよいのだろうか。これから生まれるこの子とを考えた行動だったのか。
僕は、母となるのだ。そして、子を育てるのだ。
「あの、ご主人様。いや、ダニエル令息…」
「何だ?」
「産まれてくる子供は、僕が一人で育てるのですか?」
すると、ダニエル令息は腕を組んだ。
「安心しろ。苦労はさせない。子供一人育て上げる大金はあるんだ。実際にな。」
「お、お金のこともありますけど、僕が言いたいのは、ダニエル令息が、ちゃんと子供に愛情を持って育むのか、ということです。」
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