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本編

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 アァー!ついに言ってしまったか。

 「え、え?そうなんですか?」

 怯えながらも初めて知ったかのような反応をする。

 「そ、そうなんだ。だから、若くて美人な女性社員らに囲まれても、内心、実は嬉しくないんだ。」
 「は、はぁ。」

 何か嫌な感じがするが、そう思っている場合ではない。

 「それで、お願いなんだけど…」

 き、キター。終わったよこれ。どうせ告白されるんだ。仕方ない。正直にごめんなさいと言うしかないのか。

 「あの、俺がホモなことは、周りに隠してくれないかな?」

 あ、そっちか。

 「え、えぇ。もちろん。分かりました。」
 「良かった。やっぱり霧島君はいい人だ。」

 いや、まだ分からない。この後、告白されるかもしれない。

 とか何とか焦っていると、憩い公園に着いた。

 「あぁ。着いたね。」

 そして、景色が良さげなベンチに座り、彼はビール、僕は豆乳(お酒は苦手です)で乾杯をした。

 「はぁー!何かすっきりした。実は、俺がホモってことは家族含め誰にも打ち明けていなかったんだ。」

 なら何で俺なんかにやはり、このあと告白するからか?
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