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機転の章
画家の期待
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昼近くになり一般展示を見終えた二人は、博物館の敷地内で昼食をとることにした。食べて万全の態勢で特別展列に並び直すのだ。
「列、さっきより長くなってたね……」
今になって後悔の念が湧いてきた要真の心を知ってか知らずか、真静は変わらず聖母の微笑みを浮かべている。
「でも、朝よりもしっかり入場規制をしているみたいですから、中に入ってしまえば朝入るよりもじっくり観られると思いますよ?」
「前向きな答えだね……。まったく、君には敵わない」
そう言って見つめてくる要真の目を、真静はほとんど直視できない。彼の目があまりに優しく、視線が交わるだけで心臓が跳ねてしまうのだ。憧れが強すぎるのも考えものである。
その話題はそれで終わり、後に残ったのは気まずい沈黙だった。
何か話題を、と考えを巡らせ、ふと要真に目をやると、彼は真静の手元をじっと見つめていた。
「それ、美味しい?」
「……あ、はい、とても」
真静が食べているのは海鮮系のクリームパスタだ。一方の要真はカレーを注文したものの、パスタが気になって仕方がないようだった。
「あの、一口いかがですか?」
「えっ、いいの? ありがとう」
顔を綻ばせ、何かを期待する目で真静を見つめる。
察するに、食べさせて欲しいのだろう。しかしそれが勘違いであった場合、真静はとんでもない恥をかくことになることは明らかだ。それ以前に、そんな恋人の如き振る舞いは純粋に恥ずかしい。
そのまま差し出すべきかと思いお皿を持ち上げようとすると、彼の目の輝きが薄らいだ。どうやら真静の推測は正しいようだ。彼が喜ぶのなら、これくらいは覚悟を決めよう。
「えと、……ど、どうぞ」
クルクルとフォークにパスタを巻き付け、要真の口元に差し出す。と、彼は嬉しそうにフォークにかぶりついた。その姿を見た真静の心臓がドクリと脈打つ。
かっこいいのに、どことなく可愛らしい。そんな姿に思わずときめいた。
「うん、美味しい。俺もそれにすれば良かったな」
「か、カレーもとても美味しそうですけれど……」
「美味しいは美味しいよ。食べてみる?」
そう言うや否や、スプーンで適量のカレーライスを掬い、スッと真静に差し出した。
先程のお返しといったところだろうか。思いもしなかったこの状況につい喜んでしまうものの、真静には羞恥心もあった。
「あ、あの……」
流石にこんな恋人みたいなことは……と言いだす前に、ほら早くと言わんばかりに笑みを深められる。
結局真静はぎこちなくスプーンに顔を寄せ、パクリと食い付いた。
頰が火照りきったまま俯いて口を動かす真静に、要真から再び声がかかる。
「どう?」
「お、美味しい、です……」
本当はあまり味わえていないのだが、そんなことを言えるはずもない。
チラリと彼の方に目をやり、すぐに逸らす。
彼は真静から視線を外し、のんびりとカレーを頬張っていた。ひどく嬉しそうな、幸せそうな顔で。ほんのり彼の頰が紅く染まっている気がするのは気のせいだろうか。
彼を無意識のまま見つめ続けていたせいで、視線に気がついた要真と目が合ってしまった。
「どうかした? もっとカレーを食べたい?」
「いっいえ、結構です!」
「そう?」
少しだけ首を傾げてから食事に戻ったものの、たまに目がこちらに向き、真静の食事を見守っていた。
「ど、どうかしましたか?」
「いや、美味しそうに食べるなあと思っていただけ。……佐成さんは何をしても絵になるよね」
だから描きたくなる、と微笑まれた真静は返す言葉も浮かべるべき表情も分からなくなり、結局いつものように真っ赤になって俯くしかなかった。
そんな彼女から視線を外さずにいた要真の背中を、遠くから眺める視線。それは何の色も湛えていなかったが、要真と向き合う存在に向けられた直後には、獲物を見つけた獣と同じ色を宿していた。
*****
食事を終えた真静達は談笑しつつ、再び特別展の列に並んだ。午前よりも長めにはなっているものの、どちらもうんざりはしていない。たとえ最後尾のプラカードに、「2時間待ち」と出ていても、だ。
「倉瀬さんは、今どんな絵を描いているのですか?」
列を見渡している要真に興味津々な顔で問えば、彼は小首を傾げて真静を見つめた。
「それは趣味として? それとも、画家として?」
「ええと……趣味として、です」
本音では画家、暮坂颯人としての制作状況を知りたかったが、改めて問われると言いづらい。仕事である以上、あまり積極的に暮坂作品について尋ねては不快な思いをさせてしまうだろう。自分はあくまで部外者だ、仕事の領域に立ち入る権利はない。
真静の考えを読み取ろうとするような目でじっと彼女を見つめていた要真は、いつもの柔らかな笑みを浮かべてからバッグを弄り始めた。
そうして取り出されたのは、朝にも目にしたスケッチブックだ。
「ここにたしか、デッサンがあったと思うんだけど……ああ、これこれ」
数ページ捲ってから肩を並べて真静に見せたのは、どう見ても真静がモデルの、儚げな妖精の絵だった。
「あ、あの、これは……?」
「画家として制作中の作品」
「がっ⁉︎」
つまり、この絵を基にしたものが、いつか公衆の面前に晒されるということだ。自分の顔を眺める人が、大勢いるということだ。……恥ずかしすぎる。
「く、倉瀬さん、それだけは……」
「……ぷっ」
蒼白とは正反対の顔色をしている真静を前に、要真は堪えきれずに軽く吹き出した。そんな反応をされるとは思いもせず、真静はその顔のままで固まってしまった。
「え……?」
「ごめんごめん、今のは冗談だよ。これは俺が個人的に描いている作品。仕事の合間の休憩がてら、ね」
「へ……」
それはそれで、充分顔が熱くなる。嬉しいやら恥ずかしいやらで、真静は自分の表情を見失っていた。
「休憩がてら、なんですか……?」
「うん。普通に休めばいいんだけど、なんかね、疲れたなって思うと無性に描きたくなるんだ、佐成さんって」
「……」
この場で卒倒しても良いだろうか。憧れの人に「描きたくなる」と言われて胸が苦しくなる自分は何も変ではないと思う。そんな考えが頭の中を巡り、目眩を起こしたような感覚に襲われて足元がふらついた。
「佐成さんっ?」
咄嗟に身体を支えられ、顔を覗き込まれる。
「顔真っ赤だけど、どこかで休む? 具合悪いんじゃない?」
「っ! だ、大丈夫です!」
あまりに心臓に悪い状況だ。一応きちんと一人で立てており、支えられる必要はないのだが、要真は腕を背中から離す素振りを見せない。
「あの……?」
「いつ倒れるか分からないでしょ? 顔色が戻るまで支えているよ」
有無を言わさぬ調子で言われても、顔色の原因が要真である以上離れなくては解決しない。
「本当に大丈夫ですから……」
そう囁いて彼を見つめれば、要真はため息とともに真静から腕を離した。
「具合悪くなったら言うんだよ?」
「はい」
コクコクと頷きながら、真静は彼の台詞に妙な親しみらしきものを感じた。普段から聞き慣れているような……。と、そこで気がついた。
今の彼が真静に向ける目、言葉、それはちょうど、“彼”とよく似たものだったのだ。
「……もうすぐ、だったっけ」
ぼそりと呟いた言葉に、肩を並べている要真が怪訝な顔を向けてくる。真静は誤魔化すように微笑みを返した。
列はあと少し。もうすぐ、会場入りだ。
「列、さっきより長くなってたね……」
今になって後悔の念が湧いてきた要真の心を知ってか知らずか、真静は変わらず聖母の微笑みを浮かべている。
「でも、朝よりもしっかり入場規制をしているみたいですから、中に入ってしまえば朝入るよりもじっくり観られると思いますよ?」
「前向きな答えだね……。まったく、君には敵わない」
そう言って見つめてくる要真の目を、真静はほとんど直視できない。彼の目があまりに優しく、視線が交わるだけで心臓が跳ねてしまうのだ。憧れが強すぎるのも考えものである。
その話題はそれで終わり、後に残ったのは気まずい沈黙だった。
何か話題を、と考えを巡らせ、ふと要真に目をやると、彼は真静の手元をじっと見つめていた。
「それ、美味しい?」
「……あ、はい、とても」
真静が食べているのは海鮮系のクリームパスタだ。一方の要真はカレーを注文したものの、パスタが気になって仕方がないようだった。
「あの、一口いかがですか?」
「えっ、いいの? ありがとう」
顔を綻ばせ、何かを期待する目で真静を見つめる。
察するに、食べさせて欲しいのだろう。しかしそれが勘違いであった場合、真静はとんでもない恥をかくことになることは明らかだ。それ以前に、そんな恋人の如き振る舞いは純粋に恥ずかしい。
そのまま差し出すべきかと思いお皿を持ち上げようとすると、彼の目の輝きが薄らいだ。どうやら真静の推測は正しいようだ。彼が喜ぶのなら、これくらいは覚悟を決めよう。
「えと、……ど、どうぞ」
クルクルとフォークにパスタを巻き付け、要真の口元に差し出す。と、彼は嬉しそうにフォークにかぶりついた。その姿を見た真静の心臓がドクリと脈打つ。
かっこいいのに、どことなく可愛らしい。そんな姿に思わずときめいた。
「うん、美味しい。俺もそれにすれば良かったな」
「か、カレーもとても美味しそうですけれど……」
「美味しいは美味しいよ。食べてみる?」
そう言うや否や、スプーンで適量のカレーライスを掬い、スッと真静に差し出した。
先程のお返しといったところだろうか。思いもしなかったこの状況につい喜んでしまうものの、真静には羞恥心もあった。
「あ、あの……」
流石にこんな恋人みたいなことは……と言いだす前に、ほら早くと言わんばかりに笑みを深められる。
結局真静はぎこちなくスプーンに顔を寄せ、パクリと食い付いた。
頰が火照りきったまま俯いて口を動かす真静に、要真から再び声がかかる。
「どう?」
「お、美味しい、です……」
本当はあまり味わえていないのだが、そんなことを言えるはずもない。
チラリと彼の方に目をやり、すぐに逸らす。
彼は真静から視線を外し、のんびりとカレーを頬張っていた。ひどく嬉しそうな、幸せそうな顔で。ほんのり彼の頰が紅く染まっている気がするのは気のせいだろうか。
彼を無意識のまま見つめ続けていたせいで、視線に気がついた要真と目が合ってしまった。
「どうかした? もっとカレーを食べたい?」
「いっいえ、結構です!」
「そう?」
少しだけ首を傾げてから食事に戻ったものの、たまに目がこちらに向き、真静の食事を見守っていた。
「ど、どうかしましたか?」
「いや、美味しそうに食べるなあと思っていただけ。……佐成さんは何をしても絵になるよね」
だから描きたくなる、と微笑まれた真静は返す言葉も浮かべるべき表情も分からなくなり、結局いつものように真っ赤になって俯くしかなかった。
そんな彼女から視線を外さずにいた要真の背中を、遠くから眺める視線。それは何の色も湛えていなかったが、要真と向き合う存在に向けられた直後には、獲物を見つけた獣と同じ色を宿していた。
*****
食事を終えた真静達は談笑しつつ、再び特別展の列に並んだ。午前よりも長めにはなっているものの、どちらもうんざりはしていない。たとえ最後尾のプラカードに、「2時間待ち」と出ていても、だ。
「倉瀬さんは、今どんな絵を描いているのですか?」
列を見渡している要真に興味津々な顔で問えば、彼は小首を傾げて真静を見つめた。
「それは趣味として? それとも、画家として?」
「ええと……趣味として、です」
本音では画家、暮坂颯人としての制作状況を知りたかったが、改めて問われると言いづらい。仕事である以上、あまり積極的に暮坂作品について尋ねては不快な思いをさせてしまうだろう。自分はあくまで部外者だ、仕事の領域に立ち入る権利はない。
真静の考えを読み取ろうとするような目でじっと彼女を見つめていた要真は、いつもの柔らかな笑みを浮かべてからバッグを弄り始めた。
そうして取り出されたのは、朝にも目にしたスケッチブックだ。
「ここにたしか、デッサンがあったと思うんだけど……ああ、これこれ」
数ページ捲ってから肩を並べて真静に見せたのは、どう見ても真静がモデルの、儚げな妖精の絵だった。
「あ、あの、これは……?」
「画家として制作中の作品」
「がっ⁉︎」
つまり、この絵を基にしたものが、いつか公衆の面前に晒されるということだ。自分の顔を眺める人が、大勢いるということだ。……恥ずかしすぎる。
「く、倉瀬さん、それだけは……」
「……ぷっ」
蒼白とは正反対の顔色をしている真静を前に、要真は堪えきれずに軽く吹き出した。そんな反応をされるとは思いもせず、真静はその顔のままで固まってしまった。
「え……?」
「ごめんごめん、今のは冗談だよ。これは俺が個人的に描いている作品。仕事の合間の休憩がてら、ね」
「へ……」
それはそれで、充分顔が熱くなる。嬉しいやら恥ずかしいやらで、真静は自分の表情を見失っていた。
「休憩がてら、なんですか……?」
「うん。普通に休めばいいんだけど、なんかね、疲れたなって思うと無性に描きたくなるんだ、佐成さんって」
「……」
この場で卒倒しても良いだろうか。憧れの人に「描きたくなる」と言われて胸が苦しくなる自分は何も変ではないと思う。そんな考えが頭の中を巡り、目眩を起こしたような感覚に襲われて足元がふらついた。
「佐成さんっ?」
咄嗟に身体を支えられ、顔を覗き込まれる。
「顔真っ赤だけど、どこかで休む? 具合悪いんじゃない?」
「っ! だ、大丈夫です!」
あまりに心臓に悪い状況だ。一応きちんと一人で立てており、支えられる必要はないのだが、要真は腕を背中から離す素振りを見せない。
「あの……?」
「いつ倒れるか分からないでしょ? 顔色が戻るまで支えているよ」
有無を言わさぬ調子で言われても、顔色の原因が要真である以上離れなくては解決しない。
「本当に大丈夫ですから……」
そう囁いて彼を見つめれば、要真はため息とともに真静から腕を離した。
「具合悪くなったら言うんだよ?」
「はい」
コクコクと頷きながら、真静は彼の台詞に妙な親しみらしきものを感じた。普段から聞き慣れているような……。と、そこで気がついた。
今の彼が真静に向ける目、言葉、それはちょうど、“彼”とよく似たものだったのだ。
「……もうすぐ、だったっけ」
ぼそりと呟いた言葉に、肩を並べている要真が怪訝な顔を向けてくる。真静は誤魔化すように微笑みを返した。
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