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56.運命?
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時間潰しに京吾が案内したのはひとつ上の階のバーラウンジで、窓際に行くと地上の屋外プールが見えた。ずいぶんと暗くなってきて、照明に揺らめくアクアブルーが映えて幻想的だった。
バーラウンジは、年齢ではなく精神的に成熟した大人にしかそぐわない雰囲気だ。京吾と一緒でなければ智奈が足を踏み入れることはないだろう。そして、それ以上にそのあと連れていかれた上階のクラブフロアは、明らかに智奈には不相応だった。
一階のフロントとは別に専用のフロントがある。スイートルームフロアの優雅さに加えて、品格が備わっている。会員制で一般の予約は受け付けていないという。
そもそも、そういうランクの客室があることも智奈は初耳で、まったく勝手がわからないまま京吾に従ってひとつの客室に入った。
そのエントランススペースは独立していて、左側にクローゼットのような扉があり、右側と奥にドアがひとつずつある。京吾は右側のドアを開いてなかに入っていった。
そこには、十人くらいが対面して会議ができそうな、大きなマホガニー色のテーブルがあった。いま給仕が来ていて、食事の準備をしている。
室内をざっと見渡せば、マホガニー色と桜色を基調にして和やかさを醸しだしているけれど、智奈の緊張はピークにあってそんな気分には程遠い。
「智奈さん、いらっしゃい。ふたりとも座って」
悦子は智奈に向かって自分の正面の席を指差す。歓迎しているように見える。それで緊張が解けるはずもなく、智奈はやはり京吾が促すのに従って席に着いた。
給仕がワインを注ぎ、新たな出会いに、と悦子の乾杯音頭から食事は始まった。
ワインはきっとこのホテルの最上級クラスだろう。美味しいとは思ってもどれほどの美酒か、それがわかるような肥えた舌を智奈は持っていない。おなかに赤ちゃんがいるとわかった以上、アルコールは控えたいし、智奈はもったいないと思いながら、口をつける程度でやめておいた。
レストランのように給仕が待機しているのは、智奈にとっては少し救いだ。メニューの説明が同席者の足並みをそろえ、食事に手をつけやすくしてくれた。
「京吾、メニューが変更になったっておっしゃったんだけど」
悦子がちらりと給仕を見て、京吾に目を戻して首をかしげた。
「智奈がいちばん高い料理を食べたいらしいから。要望に応えないわけにはいかないだろう」
京吾はとんでもないことをいい、智奈はぱっと隣を振り向いた。
「食べたいなんて云ってない!」
とんだ濡れ衣だ。慌てふためいて否定すると、京吾は流し目で智奈を見やり、口角を上げた。
「どちらにしろ、このくらいおじいさんの懐は少しも痛まない。美味しく食べた者勝ちだ。食べきれないやつは食べてやるから」
にやりとしたところを見ると京吾はからかったのだろうが、その実、前以って智奈を助けてもいる。多少なりとつわりの感覚はあって、食べきれるか不安だったし、残すのも気が引ける。京吾のことだ、病院で智奈と医師の会話を聞き留めていたのだろう。智奈はうなずいた。
「京吾がそれで食べすぎて、そしたら、おなかぽっちゃりの水着姿が見られる?」
「そうなる余地がないくらいには鍛えてるつもりだ。智奈がおれをやり込めようとしてるなら、そのチャンスを奪って申し訳ないけど」
まったく申し訳なく思っていない口調で――むしろ、やるならやってみろというように挑発的な様だ。
「あなたたち、ホテルに泳ぎにきたの?」
悦子が京吾と智奈をかわるがわる見ながら口を挟んだ。
「自分のホテルで何しようといいだろう」
悦子は決して批難しているふうではなかったのに、京吾はつっけんどんに応じた。智奈ははらはらとして気を遣う。
「あの、わたしが海のシャチを好きで、京吾……さんがシャチみたいな人だから泳ぐところを見てみたいし、シャチと一緒に泳ぎたいっていう、わたしの夢を叶えてもらうつもりです」
取りなすつもりで云ったものの、云い終えてから智奈は自分でも子供っぽく感じて、そして自分にがっかりした。しんとしてしまうと、恥ずかしくもなる。どうやって取り繕おう。
こういうとき、京吾が助け船を出すはずなのに。それを期待して、京吾に顔を向けかけたとき、太い笑い声が沈黙を破った。その主は京介にほかならず、愉快そうに京吾を見て、それから智奈に目を留めた。
「シャチか。なるほど、シャチは冥界の魔物ともいうらしいが……智奈さんには京吾がそう見えるわけだ」
「その……魔物の面は見たことありませんけど、頭がいいところと悠々自適な雰囲気は似てます」
「なかなかおもしろい」
京介は深くうなずいて云い、それが本心かどうか、いや、そもそも何がおもしろいのか。京介の正体を知っているだけに判別はつかない。もとより、初対面で相手の心理がわかるほど智奈は人生に長けていない。
「ほんと、おもしろいわ。京吾がこういうウブな子が好みだとは思ってなかった。一緒に住んでるんでしょう、あなたたち?」
京吾を見ると、横顔しか覗けないが、気に喰わなそうに口を一文字に結んでいるようだ。
悦子に悪気があるのかないのか、これもまた判別はつかないけれど、思わず“だめなの?”と問い返したくなる話し方は独特だ。押しつけがましいのかもしれない。京吾の反発したくなる気持ちが、智奈にも多少は理解できた。
「おれたちは自立した大人だ。人がどう思おうと、自分で自分の言動に責任を取る。それだけだ」
「反対してるわけじゃないのよ。むしろ、運命だと思って感激してるわ」
悦子の発言は大げさな気がして、智奈は目を大きく開いた。その視線に気づいたのか、悦子は智奈に目を戻した。
「わたしと行雄さんのこと、知ってるでしょ? ふたりで話してたのよ、京吾と智奈さんを会わせたいって。それがいま叶ってる」
悦子は驚くようなことを云った。
バーラウンジは、年齢ではなく精神的に成熟した大人にしかそぐわない雰囲気だ。京吾と一緒でなければ智奈が足を踏み入れることはないだろう。そして、それ以上にそのあと連れていかれた上階のクラブフロアは、明らかに智奈には不相応だった。
一階のフロントとは別に専用のフロントがある。スイートルームフロアの優雅さに加えて、品格が備わっている。会員制で一般の予約は受け付けていないという。
そもそも、そういうランクの客室があることも智奈は初耳で、まったく勝手がわからないまま京吾に従ってひとつの客室に入った。
そのエントランススペースは独立していて、左側にクローゼットのような扉があり、右側と奥にドアがひとつずつある。京吾は右側のドアを開いてなかに入っていった。
そこには、十人くらいが対面して会議ができそうな、大きなマホガニー色のテーブルがあった。いま給仕が来ていて、食事の準備をしている。
室内をざっと見渡せば、マホガニー色と桜色を基調にして和やかさを醸しだしているけれど、智奈の緊張はピークにあってそんな気分には程遠い。
「智奈さん、いらっしゃい。ふたりとも座って」
悦子は智奈に向かって自分の正面の席を指差す。歓迎しているように見える。それで緊張が解けるはずもなく、智奈はやはり京吾が促すのに従って席に着いた。
給仕がワインを注ぎ、新たな出会いに、と悦子の乾杯音頭から食事は始まった。
ワインはきっとこのホテルの最上級クラスだろう。美味しいとは思ってもどれほどの美酒か、それがわかるような肥えた舌を智奈は持っていない。おなかに赤ちゃんがいるとわかった以上、アルコールは控えたいし、智奈はもったいないと思いながら、口をつける程度でやめておいた。
レストランのように給仕が待機しているのは、智奈にとっては少し救いだ。メニューの説明が同席者の足並みをそろえ、食事に手をつけやすくしてくれた。
「京吾、メニューが変更になったっておっしゃったんだけど」
悦子がちらりと給仕を見て、京吾に目を戻して首をかしげた。
「智奈がいちばん高い料理を食べたいらしいから。要望に応えないわけにはいかないだろう」
京吾はとんでもないことをいい、智奈はぱっと隣を振り向いた。
「食べたいなんて云ってない!」
とんだ濡れ衣だ。慌てふためいて否定すると、京吾は流し目で智奈を見やり、口角を上げた。
「どちらにしろ、このくらいおじいさんの懐は少しも痛まない。美味しく食べた者勝ちだ。食べきれないやつは食べてやるから」
にやりとしたところを見ると京吾はからかったのだろうが、その実、前以って智奈を助けてもいる。多少なりとつわりの感覚はあって、食べきれるか不安だったし、残すのも気が引ける。京吾のことだ、病院で智奈と医師の会話を聞き留めていたのだろう。智奈はうなずいた。
「京吾がそれで食べすぎて、そしたら、おなかぽっちゃりの水着姿が見られる?」
「そうなる余地がないくらいには鍛えてるつもりだ。智奈がおれをやり込めようとしてるなら、そのチャンスを奪って申し訳ないけど」
まったく申し訳なく思っていない口調で――むしろ、やるならやってみろというように挑発的な様だ。
「あなたたち、ホテルに泳ぎにきたの?」
悦子が京吾と智奈をかわるがわる見ながら口を挟んだ。
「自分のホテルで何しようといいだろう」
悦子は決して批難しているふうではなかったのに、京吾はつっけんどんに応じた。智奈ははらはらとして気を遣う。
「あの、わたしが海のシャチを好きで、京吾……さんがシャチみたいな人だから泳ぐところを見てみたいし、シャチと一緒に泳ぎたいっていう、わたしの夢を叶えてもらうつもりです」
取りなすつもりで云ったものの、云い終えてから智奈は自分でも子供っぽく感じて、そして自分にがっかりした。しんとしてしまうと、恥ずかしくもなる。どうやって取り繕おう。
こういうとき、京吾が助け船を出すはずなのに。それを期待して、京吾に顔を向けかけたとき、太い笑い声が沈黙を破った。その主は京介にほかならず、愉快そうに京吾を見て、それから智奈に目を留めた。
「シャチか。なるほど、シャチは冥界の魔物ともいうらしいが……智奈さんには京吾がそう見えるわけだ」
「その……魔物の面は見たことありませんけど、頭がいいところと悠々自適な雰囲気は似てます」
「なかなかおもしろい」
京介は深くうなずいて云い、それが本心かどうか、いや、そもそも何がおもしろいのか。京介の正体を知っているだけに判別はつかない。もとより、初対面で相手の心理がわかるほど智奈は人生に長けていない。
「ほんと、おもしろいわ。京吾がこういうウブな子が好みだとは思ってなかった。一緒に住んでるんでしょう、あなたたち?」
京吾を見ると、横顔しか覗けないが、気に喰わなそうに口を一文字に結んでいるようだ。
悦子に悪気があるのかないのか、これもまた判別はつかないけれど、思わず“だめなの?”と問い返したくなる話し方は独特だ。押しつけがましいのかもしれない。京吾の反発したくなる気持ちが、智奈にも多少は理解できた。
「おれたちは自立した大人だ。人がどう思おうと、自分で自分の言動に責任を取る。それだけだ」
「反対してるわけじゃないのよ。むしろ、運命だと思って感激してるわ」
悦子の発言は大げさな気がして、智奈は目を大きく開いた。その視線に気づいたのか、悦子は智奈に目を戻した。
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悦子は驚くようなことを云った。
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