131 / 882
混迷の遺跡編
episode128
しおりを挟む
ライオン傭兵団は全員が顔を揃えると、遺跡の前で大きな輪を作って、各部隊の武勇伝を披露し合っていた。しかしいざ戦闘の話になると、バトル3馬鹿はキュッリッキのチート支援の話題に集中した。
「カーティス、今度戦闘のある仕事が入ったら、ボクにはキューリを支援につけてくれ」
おかっぱに切りそろえた黒髪を揺らしながら、タルコットはカーティスを軽く睨む。
「それはダメだろう。俺と組むんだ」
隣に立つキュッリッキに、ガエルは凄みのある笑顔を向ける。
「キューリは俺様に支援をすればいい!」
向かい側に立つヴァルトは、ぎゃーすか喧しく喚きたてた。
「モテ期ですね、キューリさん」
キュッリッキの足元で、シビルが肩をすくめた。
「だいたいガエルがボクたちより数を稼げたのは、全部キューリの支援のおかげだろう。ボクたちと同等の支援じゃない限り、今回の数は無効だ」
「そーだそーだ! そのトーリ!!」
「確かに支援はこちらが優秀すぎたが、それを巧みに活かしての戦闘だ。間違いなく俺の勝ちだ」
「カーティスのしょぼい強化じゃなきゃ、俺様が負けるはずねえ!」
「ヴァルトと違ってボクは、防御もしっかりしながらの戦闘だった。それでこれだけの数を稼いだんだから、当然ボクの勝ちじゃないと納得できない。それに、ヴァルトは跳ね返した弾で倒した数も足してるぞ」
「入れてねーよ! テメーも見てただろ」
「知らないな。ズルはよくない」
「ナンダト~~!」
盛り上がる3人を冷ややかに見やって、カーティスはゲッソリと溜息をついた。
「毎回苦労して強化魔法を施し、回復や弱体支援をしている私に向かって、なんて言い草でしょうかね全く…。まあ、3馬鹿はほっといて、今後の通達事項ですよ」
「カーティス、たいへんなんだね…」
キュッリッキも呆れ顔で薄く笑った。
「まあ、いつものことだ」
タバコをふかしながら、ギャリーも薄く笑う。輪のあちこちから、同意する頷きや苦笑が飛び交っていた。
「ケレヴィルの方々は、もう少し調査を続けたいそうです。恐らくソレル王国軍は、再びナルバ山に攻め込んでくるでしょう。遺跡は死守して欲しいとのことなので、麓で迎撃することになります」
「夜間攻めて来ることはなさそー?」
手を挙げてルーファスが言うと、
「多分、今夜は無いと思います」
かわってブルニタルが答えた。
「そーだよね。散々暴れてきたから、すぐ立て直し出来ても、夜間中に奇襲は無理かあ」
「ただ、探りを入れに来ることはあるかもしれません。夜通し警戒を続けるのは必須だと思いますが」
「そうですね。全員疲れていると思いますが、グループ分けをして警戒に当たりましょうか」
ブルニタルの発言を受けて、カーティスが決定する。
「それなら、みんなにもこれ渡しておくね」
キュッリッキは掌に乗せていた綿毛を、軽く宙に放る。
「なんでえ、それ?」
不思議がるギャリーたちに、ブルニタルが素早く説明した。
「本当に召喚士というのは、すごいものなんですねえ」
カーティスは満足そうに頷き、小さな綿毛を頭に置いた。
「カーティス、今度戦闘のある仕事が入ったら、ボクにはキューリを支援につけてくれ」
おかっぱに切りそろえた黒髪を揺らしながら、タルコットはカーティスを軽く睨む。
「それはダメだろう。俺と組むんだ」
隣に立つキュッリッキに、ガエルは凄みのある笑顔を向ける。
「キューリは俺様に支援をすればいい!」
向かい側に立つヴァルトは、ぎゃーすか喧しく喚きたてた。
「モテ期ですね、キューリさん」
キュッリッキの足元で、シビルが肩をすくめた。
「だいたいガエルがボクたちより数を稼げたのは、全部キューリの支援のおかげだろう。ボクたちと同等の支援じゃない限り、今回の数は無効だ」
「そーだそーだ! そのトーリ!!」
「確かに支援はこちらが優秀すぎたが、それを巧みに活かしての戦闘だ。間違いなく俺の勝ちだ」
「カーティスのしょぼい強化じゃなきゃ、俺様が負けるはずねえ!」
「ヴァルトと違ってボクは、防御もしっかりしながらの戦闘だった。それでこれだけの数を稼いだんだから、当然ボクの勝ちじゃないと納得できない。それに、ヴァルトは跳ね返した弾で倒した数も足してるぞ」
「入れてねーよ! テメーも見てただろ」
「知らないな。ズルはよくない」
「ナンダト~~!」
盛り上がる3人を冷ややかに見やって、カーティスはゲッソリと溜息をついた。
「毎回苦労して強化魔法を施し、回復や弱体支援をしている私に向かって、なんて言い草でしょうかね全く…。まあ、3馬鹿はほっといて、今後の通達事項ですよ」
「カーティス、たいへんなんだね…」
キュッリッキも呆れ顔で薄く笑った。
「まあ、いつものことだ」
タバコをふかしながら、ギャリーも薄く笑う。輪のあちこちから、同意する頷きや苦笑が飛び交っていた。
「ケレヴィルの方々は、もう少し調査を続けたいそうです。恐らくソレル王国軍は、再びナルバ山に攻め込んでくるでしょう。遺跡は死守して欲しいとのことなので、麓で迎撃することになります」
「夜間攻めて来ることはなさそー?」
手を挙げてルーファスが言うと、
「多分、今夜は無いと思います」
かわってブルニタルが答えた。
「そーだよね。散々暴れてきたから、すぐ立て直し出来ても、夜間中に奇襲は無理かあ」
「ただ、探りを入れに来ることはあるかもしれません。夜通し警戒を続けるのは必須だと思いますが」
「そうですね。全員疲れていると思いますが、グループ分けをして警戒に当たりましょうか」
ブルニタルの発言を受けて、カーティスが決定する。
「それなら、みんなにもこれ渡しておくね」
キュッリッキは掌に乗せていた綿毛を、軽く宙に放る。
「なんでえ、それ?」
不思議がるギャリーたちに、ブルニタルが素早く説明した。
「本当に召喚士というのは、すごいものなんですねえ」
カーティスは満足そうに頷き、小さな綿毛を頭に置いた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
惚れた男は根暗で陰気な同僚でした【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
イベント企画会社に勤める水木 茉穂は今日も彼氏欲しさに合コンに勤しむ、結婚願望が強い女だった。
ある日の週末、合コンのメンツが茉穂に合わず、抜け出そうと考えていたのを、茉穂狙いの男から言い寄られ、困っていた所に助けに入ったのは、まさかの男。
同僚で根暗の印象の男、【暗雨】こと村雨 彬良。その彬良が会社での印象とは全く真逆の風貌で茉穂の前に現れ、茉穂を助けたのである………。
※♡話はHシーンです
※【Mにされた女はドS上司に翻弄される】のキャラを出してます。
※ これはシリーズ化してますが、他を読んでなくても分かる様には書いてあると思います。
※終了したら【プラトニックの恋が突然実ったら】を公開します。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる