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Dark Fallen Devil Wants Confession

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自分勝手な目の前の愛に対する『怒り』

翼に関して全て理解してると思ってた
『傲慢』

薄々トラウマを感じていたが動いたら翼が壊れてしまうと動かなかった『怠惰』

未だにトラウマと言う形だけと自分以外の男が翼の中にいる事への『嫉妬』

これを聞いて俺の胸で泣き崩れる翼を想像してときめいてる『色欲』

そんな感情の嵐の中でもやっぱり翼が好きで欲しくなる『物欲』

感情と魔力が滝の様に溢れ出し全身が熱くなっていく。覚醒する前の様に所構わずに魔力やフェロモン放出ではなく自分の意思で動かせる。目の前のこの女を殺りたくてしょうがない。有りったけのフェロモンぶつけたらたどうなるか楽しみだ。
足元から魔力とフェロモンから生まれし闇が目の前の最低女、愛へと襲いかかる。
闇に飲まれた愛は致死量間近のフェロモンを浴びて体中の穴という穴から色々な汁を出し悶絶していたが、それでもまだまだ俺は殺りたい衝動が押さえきれず愛を壁に押し倒すと左手で愛の首を絞めた。
「汚え面だな。翼だったら同じ状況でも色っぽくてもっと溺れさせたくなるのになぁ」

愛は首を絞められた恐怖で顔を引きつらせ鼻血やヨダレがとどめなく溢れ出し青白くなって来ている。
「クソガキ、これ以上やったらコイツ死ぬわよ。ムカつくのは分かるけど翼ちゃんがショック受けるから」
入り口のドアに思い切り笑顔で仁王立ちで立っている悠理の姿があった。
「ちっ、生き延びたな」と愛の首根っこを掴み入り口に投げ飛ばすと綺麗に悠理さんの目の前に落ちた。

「お久しぶりですね~、虎の意を借りる狐なクソ女さん。威勢だけは良かったの聞こえましたよ」
上から見下す悠理さんの笑顔に愛は腰を抜かし失禁する。流石に悠理の恐ろしさを愛は知ってるので逃げようとするが、後ろにはぶち切れ俺が。まさに前門の虎後門の狼状態。
「そうそう、ネットニュース見ました?貴女のパパ達だったかしら?全て失脚。逮捕されるのも時間の問題よね~。貴女も逮捕されちゃったり~して。ウフフフフ、おかえりはこちらですよ」と悠理さんは袋全部の塩を愛の頭上からぶち撒け、祐香里さんが外に待機していた友人達を呼び、何かあったら連絡してと自分の名刺を友人に渡して呼んだタクシーに愛と友人を押し込むと運転手に少し多めのお金を渡し出発させた。

店内には愛が出した汁の異臭が充満している中、治らないこの衝動は何処に向ければいいのか。
その時、奥から”ガタッ”と何か倒れる音がしたのでその方を向くと、子供の様にしゃくりあげながら泣き崩れ、壊れたレコードの様に「ごめん」を連呼している翼がいた。
「翼ちゃん・・・。いつから居た・・・の?」
「愛が首絞められているあたりから。黙っててごめんなさい。いつかは言おうとしたけれど・・・やっぱり怖く・・・」
懺悔の途中だが、俺は翼を壊してしまうかと言うくらい強く抱きしめ、驚いている翼の顎をクイっと上げて自分自身もビックリするほど激しいディープキスをした。
涙顔から驚いた顔、息が出来なくて苦しそうな顔からだんだんとキスの虜になったのか惚ける表情をし始める。ヤバイ、唆る。

もっともっと汚して俺しか見えなくなるまで堕としたいと欲望が湧き上がったのと同時に体の末端から急激に寒気が襲いかかり意識を失った。
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