現代に生きる勇者の少年

マナピナ

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4章 魔族ハンター

第48 襲撃Ⅰ✕襲撃Ⅱ

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 昨日の出来事はドローンで見ていた智花と俺だけの秘密とした。

 翌日の日曜日、美樹と皐月は休みを貰えた様なのだが、俺には普通に出勤が求められた。

「圭介、桜井組渋谷支部から連絡で、2つのフロント企業は休みだそうよ」

「そうなんだ」

「どうする?」

「相手の組に行ってみようかな」

「分かったわ、気を付けてね」

圭介は事務所を出ると渋谷へ向かい歩を進めるのであった。


到着すると看板を確認して建物へと入って行く。

「こんにちはー」

圭介は扉を開けると気さくに中へと入って行く、初めて桜井組を訪れた時の様、罵声が飛んでくる。
ただ違うのは全てが関西弁であると言う事だ。

「はぁ、どこでも同じ反応なんだな・・・」

「兄ちゃん、後ろの女は置いて帰れよ」

「おお、俺らで可愛がってやるぜ」

こいつらは何を言ってるんだ?

 圭介が振り返ると胡桃が笑顔で立っていたのである。

どうしてここへと聞きたいが、今は目先の事が優先だし使えるのなら使わせて貰おう。

「胡桃、人は殺すな」

「はい、圭介様」

「何をごちゃごちゃ言っとるんじゃー」

 これもお決まりなのだろうか、下っ端から次々と襲いかかってくる。
人間相手には半分以下の力で魔族には容赦なく殺していった。

 「そこまでや」

 貫禄の有る声とともに男達の動きが止まった。
胡桃が圭介の側へとやってくると耳元で呟いた。

「中級魔族ですね」

圭介は黙って頷いた、彼の目にも青色のオーラが見えているのだ。




 貫禄のある男は部屋の惨状を見渡すと納得したようである。

「小僧と女、こっちへ来い」

そい言うと男は元いた部屋へと消えて行った。

「さてさてどうなるかなぁ」

「圭介様、ワクワクですか?」

そんな会話を交わしながら男が消えた部屋へと入っていく。

 貫禄のある男は自分を山上と名乗った。

「小僧の要件は大体分かる、そこで聞きたいのだがマーベラル様側に付かないか?」

「悪いけどその気は無いよ」

「私は圭介様の側ならどちらでも・・・」

山上は外を眺めていたが振り向き、さらに言葉を続けた。

「何故だ、魔族だけのより良い世界を作ろうとしてるんだぞ、それに共感出来ないのか?」

「おいおい何を勘違いしてるんだ? 俺は人間では無いけど魔族でも無いぞ」

「何を?」

「勇者だよ勇者、隣の娘はサキュバスだけどな」

圭介は無防備な笑顔で答えた。

「ぐぬぬぬ・・・」

「おおう、ミノタウルスか中々だな」

 圭介の言う通り山上は身長2メートルは超えるであろうミノタウルスへと変身したのだ。

「胡桃、こいつは俺が相手するから向こうに残った魔族の始末を頼む」

「はーい、人間は気絶させとけば良いかな?」

「それでお願いするよ」

胡桃は片手で了解と言わんばかりに合図をすると部屋を出て行った。

「お主が勇者を語るならば、どちらかが倒れるまで戦わねばなるまいな」

「エリエールの元に戻る選択は無いのか?」

「無い」

 ミノタウルスは大人1人分はあろうかと言う棍棒を振り回し、部屋の家具や備品などを壊す。
圭介との間に隔てる物が無くなった所で、突進しながら振り上げた棍棒を勢い良く叩きつけてくる。
その攻撃を避けると素早く手元を手刀で武器を落とさせる圭介。

「マーベラルの狙いは分かった、それでエリエールは何処にいる?」

「知るか」

ミノタウルスの拳は圭介の顔に狙いを定め飛んでくる。
片手で受け止めると、もう一方の腕を使い肘から簡単に折ったのである。

「うがぁぁ」

膝から崩れ落ちるミノタウルス。

「もう一度聞く、エリエールは何処にいる?」

「本当に知らん」

「では次の質問だ、どの位の数がマーベラル側についた?」

「・・・」

圭介はミノタウルスから無理やり折れてない腕を取ると、今度は肩から折ったのである。

「ぎぃぃぃ」

「次は足だな」

「分かった言うから待ってくれ、大阪・京都・奈良の魔族はほとんどがマーベラル様についた」

「そうか良く喋ってくれたな」

「それじゃ・・・」

圭介は無言でアイテム袋から銃を取り出すと、魔弾をミノタウルスの額に打ち込んだのである。



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