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第五章 ゴーレムの後ろ姿
第四十八話 やはりゴーレムは涙が流せない
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「国崩し、こんにゃところでにゃにやってるにゃ」
両手いっぱいにお肉をぶら下げたテイツォがオレに話しかけて来た。
今日は普段の神官服ではないラフな格好だ。可愛い。
テイツォの腕が獣化していた。お肉を一杯持つのに便利なのかな?つか獣人はあんな特技があるんだ?恰好良い。
「めでたい席にゃ。お前も向こうに混ざるべきなんだにゃ」
そういう訳にはいかないでしょ。みんなオレの事に慣れてきているみたいだけど、まだ怖がっている人も大勢いる。
そんな人たちがオレのせいで楽しめなくなってしまう。
オレは首を左右に振り、作業を続ける。
「そうかにゃ、まあお前がそうしたいのにゃらそれでもいいにゃ」
テイツォはそこで座ると、お肉を口いっぱいに頬張って咀嚼を繰り返している。
くそう、美味そうだ。オレ最後に食べたのたぶんコンビニ弁当だぞ。
「お前は、何がしたいんだにゃ?」
問われて、作業をやめてオレはテイツォに体を向けた。
何をしたい・・・か。ここには謝りに来たんだけど、謝る前にやらなきゃいけないことがたくさんあった。ゴートさんが示してくれたから、オレはそれに乗っかっている状態だ。
オレは何がしたいんだろうなあ。
「お前は無表情でいかんにゃ。もっと笑うにゃ。悲しい顔をするにゃ」
やあ、顔に筋肉ないので。バケツ型の頭に四角い眼が付いてるだけですから無理です。はい。
「お前がやったことは大それたことにゃ。でもそれはお前がやりたかったことにゃ?お前がこの国を破壊したいと思ったから暴れたのかにゃ?」
オレは首を左右に動かす。
「お前がここをにゃおす手助けをしてくれているのは、お前の意思かにゃ?」
オレは頷く。
「にゃらもっと楽しそうにするにゃ。笑えないのにゃら踊るにゃ。体で表現するにゃ。悲しい時は悲しいポーズをとるにゃ。怒りたかったら怒ってもいいにゃ、地団駄踏んで地面を粉砕させるにゃ」
踊りって、センスないんですけど。それにあんまりオレが動き回ると地響きが起こるぜ?それと地面粉砕したらまずいでしょ。
「にゃーはお前が頑張ってるのを見てると嬉しいにゃ。だから笑うにゃ。お前に石が投げられると悲しいにゃ、だから怒るにゃ」
テイツォ・・・・。
「あそこを見るにゃ。アイがいるにゃ」
いるね。あいつは伝言などが無い限り姿見せない。
でもオレの事を監視できる場所に常にいる。あいつの言う王の命令だろう。
「アイは監視の命を受けてるにゃ。お前が暴れたら周りの人間が逃げる時間を稼ぐように命令されてるにゃ。お前が暴れたら真っ先にあいつがお前に殺される位置にいるにゃ」
ああ、だから遠目で見ているだけで近寄ってこないのか。
「でもあいつもきっとわかってるにゃ。お前が気持ちのいい奴だってこと、きっと気づいてくれているにゃ。だからあんなに離れているんだにゃ」
でもオレは『国崩し』なんだよ。そこは変わらないんだよ。
「お前が事切れた同胞を連れてきてくれた時に、にゃーは思ったんだにゃ。お前は悲しんでいるんだにゃって」
テイツォがお肉を更に噛み砕く。
「同胞の死を悲しめるのは同胞だけにゃ。だからお前も同胞にゃ。にゃーは同胞のことは見捨てないにゃ。国崩し、お前は同胞にゃんだからみんなが楽しい時は一緒に楽しまにゃきゃだめにゃ」
うれしい事を言ってくれている。けどもダメだ。オレは首を振る。
「お前が混ざらないとにゃーも悲しいにゃ。こないにゃらにゃーはここでにゃくにゃ。号泣だにゃ」
あ、ずるい。
「さあ決めるにゃ。にゃあのお肉のお替わりを食わせるにゃ!」
敵わないな。オレはテイツォを念動の魔法で肩に乗せると、先ほどのお肉を調理して振る舞っている会場へと足を向けた。
「にゃあ、国崩しはいい子だにゃ!」
ああ、その前に。
「うわっと!」
オレはやはり念動でアイを遠くから引っ張ってくる。そのまま肩に乗せた。
「・・・・おい、国崩し」
「にゃはは、アイ。お前も食うにゃ。楽しむにゃ。今日は同胞みんなでお祝いだにゃ!」
「まあ、今日くらいはしょうがないか」
アイも諦めてオレの肩に腰を下ろした。
オレに向かって苦笑をしてくる好青年は、どこが安堵の表情を浮かべている。
オレの周りには優しい人がいっぱいだ。オレには勿体ないくらいだよ。
オレが会場に着くと、大きな声援と拍手で迎えられた。
無いはずの喉の奥が、なったような気がした。錯覚のはずだ。
でも本当に、涙が流せない体でよかった。
今泣いたらきっとオレは泣き止めないからな。
両手いっぱいにお肉をぶら下げたテイツォがオレに話しかけて来た。
今日は普段の神官服ではないラフな格好だ。可愛い。
テイツォの腕が獣化していた。お肉を一杯持つのに便利なのかな?つか獣人はあんな特技があるんだ?恰好良い。
「めでたい席にゃ。お前も向こうに混ざるべきなんだにゃ」
そういう訳にはいかないでしょ。みんなオレの事に慣れてきているみたいだけど、まだ怖がっている人も大勢いる。
そんな人たちがオレのせいで楽しめなくなってしまう。
オレは首を左右に振り、作業を続ける。
「そうかにゃ、まあお前がそうしたいのにゃらそれでもいいにゃ」
テイツォはそこで座ると、お肉を口いっぱいに頬張って咀嚼を繰り返している。
くそう、美味そうだ。オレ最後に食べたのたぶんコンビニ弁当だぞ。
「お前は、何がしたいんだにゃ?」
問われて、作業をやめてオレはテイツォに体を向けた。
何をしたい・・・か。ここには謝りに来たんだけど、謝る前にやらなきゃいけないことがたくさんあった。ゴートさんが示してくれたから、オレはそれに乗っかっている状態だ。
オレは何がしたいんだろうなあ。
「お前は無表情でいかんにゃ。もっと笑うにゃ。悲しい顔をするにゃ」
やあ、顔に筋肉ないので。バケツ型の頭に四角い眼が付いてるだけですから無理です。はい。
「お前がやったことは大それたことにゃ。でもそれはお前がやりたかったことにゃ?お前がこの国を破壊したいと思ったから暴れたのかにゃ?」
オレは首を左右に動かす。
「お前がここをにゃおす手助けをしてくれているのは、お前の意思かにゃ?」
オレは頷く。
「にゃらもっと楽しそうにするにゃ。笑えないのにゃら踊るにゃ。体で表現するにゃ。悲しい時は悲しいポーズをとるにゃ。怒りたかったら怒ってもいいにゃ、地団駄踏んで地面を粉砕させるにゃ」
踊りって、センスないんですけど。それにあんまりオレが動き回ると地響きが起こるぜ?それと地面粉砕したらまずいでしょ。
「にゃーはお前が頑張ってるのを見てると嬉しいにゃ。だから笑うにゃ。お前に石が投げられると悲しいにゃ、だから怒るにゃ」
テイツォ・・・・。
「あそこを見るにゃ。アイがいるにゃ」
いるね。あいつは伝言などが無い限り姿見せない。
でもオレの事を監視できる場所に常にいる。あいつの言う王の命令だろう。
「アイは監視の命を受けてるにゃ。お前が暴れたら周りの人間が逃げる時間を稼ぐように命令されてるにゃ。お前が暴れたら真っ先にあいつがお前に殺される位置にいるにゃ」
ああ、だから遠目で見ているだけで近寄ってこないのか。
「でもあいつもきっとわかってるにゃ。お前が気持ちのいい奴だってこと、きっと気づいてくれているにゃ。だからあんなに離れているんだにゃ」
でもオレは『国崩し』なんだよ。そこは変わらないんだよ。
「お前が事切れた同胞を連れてきてくれた時に、にゃーは思ったんだにゃ。お前は悲しんでいるんだにゃって」
テイツォがお肉を更に噛み砕く。
「同胞の死を悲しめるのは同胞だけにゃ。だからお前も同胞にゃ。にゃーは同胞のことは見捨てないにゃ。国崩し、お前は同胞にゃんだからみんなが楽しい時は一緒に楽しまにゃきゃだめにゃ」
うれしい事を言ってくれている。けどもダメだ。オレは首を振る。
「お前が混ざらないとにゃーも悲しいにゃ。こないにゃらにゃーはここでにゃくにゃ。号泣だにゃ」
あ、ずるい。
「さあ決めるにゃ。にゃあのお肉のお替わりを食わせるにゃ!」
敵わないな。オレはテイツォを念動の魔法で肩に乗せると、先ほどのお肉を調理して振る舞っている会場へと足を向けた。
「にゃあ、国崩しはいい子だにゃ!」
ああ、その前に。
「うわっと!」
オレはやはり念動でアイを遠くから引っ張ってくる。そのまま肩に乗せた。
「・・・・おい、国崩し」
「にゃはは、アイ。お前も食うにゃ。楽しむにゃ。今日は同胞みんなでお祝いだにゃ!」
「まあ、今日くらいはしょうがないか」
アイも諦めてオレの肩に腰を下ろした。
オレに向かって苦笑をしてくる好青年は、どこが安堵の表情を浮かべている。
オレの周りには優しい人がいっぱいだ。オレには勿体ないくらいだよ。
オレが会場に着くと、大きな声援と拍手で迎えられた。
無いはずの喉の奥が、なったような気がした。錯覚のはずだ。
でも本当に、涙が流せない体でよかった。
今泣いたらきっとオレは泣き止めないからな。
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