フリーター、ゴーレムになり異世界を闊歩する

てぃー☆ちゃー

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第七章 ゴーレムと鯨と海底の都

第六十二話 ゴーレム、沈む

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たけえええええええええええええ!!!
こええええええええええええええ!!!
なんだこれ!?オレ空飛んでんの!?
なんで?意味わかんね!!
何されたらこうなるんだ!?
ぬお!なんかが胴体にしがみ付いて・・・違う、これは鉤爪だ!オレ掴まれてる!
なんだそりゃ!
オレは首を回して上を見る。
鳥!
でけえ!
なんだこいつ!!!!
何mあるんだよ!!!
オレを一掴み、しかも足一本で掴んでるってどうよ!?
くそ、何なんだ!オレなんか悪い事したか!?
あ、国一つ潰しました。
いやいやいや、それにしたってこの仕打ちはないでしょ!?
オレ今結構いい仕事しましたよ!?いい思いもしましたけど!
ああ、思い出すと鼻血が・・・出ませんよね!鼻無いですもんね!
ってそんなこと思い出してる場合じゃ・・・場合じゃ・・・。
・・・・。
・・・・・・・・・。
綺麗だったなあ。
って、それどころじゃないだろう!
下は海!上は鳥!
どうすりゃいいんだよ!
暴れるか暴れればいいのか!
この鉤爪砕けばいいのか!?
や、そしたら落ちるだろ!?
下は海だぞ!?
陸地も見えねえ!!
ああ、怖え!!
ちくしょうめ!!
とりあえずしがみ付くしかないじゃねえか!!

『ぬ?掴みおるか?』

 念話!?どこからだ!?

『おお、念話が使えるタニシとは珍しい』

 タニシって誰の事だ誰の!!どこにいる!?

『お前を掴んどる者ぞ。上だ上』

 上・・・?はあ?この馬鹿でけえ鳥が念話使ってんのか!?

『ふむ。タニシではないならハマグリか?』

 貝から離れろ!オレはゴーレムだ!

『なんだと?食えんのか!?』

 食うつもりかよ!?中身ねえからな!!や、あるのか?

『ゴーレムなら魔導核があるだろうに。腹のどっかに核があるんじゃないか?』

 あってもなくても食っちゃダメだぞ!きっと腹壊すからな!

『魔導核なんぞ食えんわ。久しぶりに大ぶりのタニシを見つけたと思ったのにの』

 てめえの主食になんかなる気ねえって!

『安心しろ。貴様のような小物などデザートレベルだ』

 そういうのも安心できねえって!

『そうか、しかし食えぬのなら捨てるか』

 わー!待った待った!落とすな!揺らすな!死ぬ!

『死ぬではなく、壊れるの間違いだな』

 博識だなおい!てかホントに怖いです!お願いしますから捨てないで!せめて陸地に落として!

『我儘な。だが愉快な物を久しぶりに見た、まあ陸地にならよかろう』

 いいのか?

『ついでだ、久しぶりに象が食いたくなったしな』

 おいおい、オレの想像している象だよな。

『知らぬよ。お、陸地・・・ではないな。探究者の塔か』

 探究者の塔?

『空に浮かぶ島の一つだ。どうやって作ったか知らんが塔が建っていてな、人間の冒険者達に有名なスポットの一つよ』

 おお、いいじゃん!そこに降ろしてよ!

『・・・まあ構わんが、知らんぞ?』

 いいよ、帰りはなんとかするさ!空の島!いきなり行けるとは思わなかったぜ!

『ならば少し上昇するぞ、そこで落とすが壊れるなよ?』

 魔法でなんとかするさ!

『そうか、ならばいってこい!』

 さんきゅー!
 ああ、なんかしゃべれる相手全部人外だな。
 まあ気にしてもしょうがないか。
 重力魔法で体を軽くして・・・。

『ガキーーーーーン!』

 島に弾かれました!
 バリアかよ!?障壁魔法付きか!やべ!落ちる!鳥さん助けて!

『たっしゃでなー』

 薄情ものおおおおおおおおおおおおおおお!

『バシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!』

 障壁魔法のせいで、重力魔法をうまく制御できず豪快に海に落下しました。
 津波でも起こしたのではないだろうか。
 気にしてもしょうがない。
 オレの体は海の底へと飲み込まれていった。





 やばい!溺れる!とか思った時もオレにはありました。
 全然平気です。だって息してないですもん。
 でも流石に上空から海に激突して、そのまま海の底にドボン。
 無事海底にたどり着くと、体が泥の中に埋まってしまっております。
 現在地。海底。
 はあ、オレの起こした衝撃のせいで泥水が広がって周りがみえねえや。落ち着くまでここに突き刺さってることにしよう。
 そう思っていると、誰かがオレの頭に腰かけました。

『ようお前ら、首尾はどうだ!?』
『ばっちりですぜボス!マーマンにマーメイド、海人族も合わせて20人ってところですぜ』
『よーしよし、ああこれ以上追わなくていいぞ!そろそろ檻がいっぱいになるからな』
『ボス、こいつはどうしましょう』
『ああ?檻はもういっぱいだぜ?引きづって連れてくしかねえだろ?』
『げっへっへっへっへっ』
『嫌!離して!』

 わあ、修羅場だここ。
 オレの頭に腰かけているのは、なんだろ?半魚人かな?
 そして、オレの周りに集まってるのも半魚人。
 そんでもって、この半魚人達が捕まえてるのが人魚だ。
 うお!生人魚だ!
 波に揺蕩う長く青い髪の毛に・・・ぬう、無骨な。素材なんかわかんないけど鎧装備してる。でも下半身はしっかりお魚なんですね

『諦めなお嬢ちゃん、大丈夫。食いわしねえからさ』
『そうそう、海都の障壁維持にはどうしてもお嬢ちゃん達が必要なんだよ。知ってるだろ?お前らが逃げちまったせいで海都は半分以下のサイズになっちまったんだからさ』

『誰があんたたちの為に働くもんですか!』
『まあそうだよなあ、それでこいつの出番だ』

 半魚人が人魚の女の子に首輪を取り出した。
 ダメダな、こいつら悪党だろ。
 でも火は使えないしなあ。氷でいこうか地でいこうか。
 水いっぱいあるし氷かな?
 むう、初めて使う形だ。名前どうしようか。

『あそこに見える檻を運んでる奴ら、あいつらも元々はお前さんたちのお仲間なんだぜ?それがこの首輪をつけるとあらびっくり、俺様の言うことを聞く可愛いワンコになっちまうんだ』
『げっへっへっへっへっ』

 そうだな、氷の檻ってことで
 アイスロック!!!
 オレはこの人魚を除いた、周りに集まっている半魚人達をその周りの海水ごと凍り付かせることにした。
 オレは海底に埋まっていた手を掘り出して頭の上の凍った半魚人を掴む。

『バギン!』

 あ、割れちゃった。
 ああ、連鎖的に割れてく!
 あああ、半魚人達が!半魚人だった何かに!具体的に言うと凍った肉片に!
 く、尊い犠牲だった。

『冷たっ、突然・・・ええええええええ?』

 ああ、ごめんごめん。今解くよ。

『あなたは?』

 お、念話だ。通じるかな?
 おこんにちはー。

『あ、はい。えと、これはあなたが?』

 おお!通じる!人魚さんと言葉が通じるよ!うわー!うわー!こっちの世界に来てある意味初めての異文化コミュニケーションだ!緊張する!お嬢さん人魚さんだよね!?

『え、ええ。はい』

 念話が通じるんですね。

『はい、水中では遠くに声が届きませんから。わたし達や海人族の8割方は念話を修得しております』

 うおー!うおー!ついに!ついに言葉を交わせる人種発見!
 長かった・・・長かった!苦節、何年だ?いっぱい!いろんな人に会って来たけどジェスチャーで頑張ったんだよ!

『あの・・・?』

 くう、そんな目で見つめないでくれ!緊張するじゃないか!
 ああ、ついに人型の・・・あ、じじいはノーカウントにするね!ドラゴンと鳥以外に念話が通じる相手ですよ!しかも人魚!女の子!可愛いよ!ぷりちーだよ!

『あの』

 あ、別に可愛いとかプリチーとかナンパしてる訳じゃないですからね!オレってほら紳士ですから!ジェントルメ・・・ジェントルゴーレムですから!やあ、でもこんなオレに引っかかってくれるんだったら全然引っかかってくれても・・・。

『あの!』

 はい!

『助けていただき有難うございました。ですがわたしは他の仲間も救わないといけないので』

 他の、ああ。檻に入れられてるっていう。そうですね、あと首輪をつけられてる人魚さんや、ん?普通に人が水中にいる?息できるの?

『彼らは海人族です。初めて見ましたか?』

 うん。人魚さんも初めて見ましたけど。

『彼らはエラ呼吸に特化した人類ですので、水の中では溺れません。陸上でも生活出来る種族なんですよ』

 へえ、そんな人たちもいるんだ?

『あなた、氷牙魔人ですよね?』

 氷牙魔人?初耳です。

『違うんですか?あんなにも強力な氷の魔法が使えるのだから・・・』

『よお、そこのでかいの。ウチの連中がずいぶん世話になってるじゃねえか!』

 お?なんかどこからか新しい声が降って来ましたよ?
 オレの視界に強烈な光が一条走って来た!
 障壁!

『キャッ!』

 オレは人魚の女の子を捕まえて後ろに下げると、周りを見渡した。
 どこだ、どこから攻撃してきている?

『どこみてやがる?ここにいるだろうが』

 見えねえよ。どこにいやがる!いきなりあぶねえじゃねえか!

『人の身内に手つけといて、攻撃されたらあぶねえだと!消し炭にされる覚悟もねえやつが出てくんじゃねえ!』

 再度、光が走りオレの障壁が攻撃される。
 周りの海水が泡立って蒸発する。
 これは、雷撃か!

『・・・硬えじゃねえか』

 てめえの攻撃がやわなんだろ。いい加減に顔を出したらどうだ?

『お、おやめください』

 危ないから下がってろ!

『へえ、奴隷にするからには大事にするってか?オレ様を前にしてナメた行動をしてるじゃねえか?』

 前にいねえだろうが!いい加減に出てこいや!

『だからいるっつってるだろうが!てめえは前しか見れねえのか!上だ上!』

 上?オレは首が無いから上の方は見えにくいんだよな。
 海に天井が・・・・?え?あれ?
 えええええええええええええええええええええ!!???
 体ごと状態をそらすと、そこには巨大なクジラがいた。クジラ?
 でけえ!なんだあれ!?島か!?島なのか!?
 爬虫類の発育がいいとかいってごめんなさい。こんなでかい生き物がいたらあんな蛇やら亀やら竜やらは普通サイズだと思われます。
 てかこいつ何kmあるんだよ!?先が見えねえ!

 『人を物差しで測ろうとするんじゃねえよ』
 
 あ、なんかごめんなさい。
 
『雷鯨様!おやめください!この方は』
『人魚、下がってろ。少し火力をあげるぜ』

 あ?鯨の上に誰かいんのか?眠そうな目の鯨しかいねえじゃんか。

『それがオレ様だっつってんだよ!』

 はあ?明らかに眠そうでやる気無さそうな鯨がこんなチンピラみたいなこと言ってんのか?

『誰がチンピラだ誰が!てっめええええ!もう許さねえ!原型もわからねえくらい粉々に吹き飛ばしてやる!』

 鯨の髭が。いや鯨全身が帯電を始めた。ここからでも水温の上昇が見て取れる。鯨の周りに陽炎が生まれている。ぶっちゃけ見える範囲全部が光ってます。

『いい加減にしてください!!!!!!!!!!』
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