フリーター、ゴーレムになり異世界を闊歩する

てぃー☆ちゃー

文字の大きさ
104 / 115
第九章 ゴーレム、体を張る

第八十四話 ゴーレム、龍を呼ぶ②

しおりを挟む
 先行して進んだものの、散発的に組織されてない蟻と立ち合う程度ですんなりと次の町に到着。
 ここには生存者が30人しかいなかった。大人が4人と子供が26人だ。
 町の中の蟻を掃討して、前の街と同じ戦法で司令蟻を追い出して結界を張っている小さな建物の前に出た。
 ここで結界を壊してもしょうがないから後続に任せる事にする。
 結界を壊さない様に干渉して前の街で焼いてもらった蛇肉と確保しておいた樽の中に水を入れて、結界の中にそれらを大量に置いてこの町からは離れる。

 次の町、規模的には村か。ここは残念ながら全滅していた。
 アイ達もここに来るまでに合流していた、蟻達はオレの事を覚えたのか即座に逃亡していった。
 前の街の人達を逃がすのに何人か冒険者を置いてきたらしい。人手不足なのか、ギルマスも混ざっていた。

 そして、その村からあまり離れていない山の近くに蟻達の巣があった。

「すごい数だな……」
「この世の終わりだにゃあ……」

 蟻達は山の中腹に巨大な蟻塚を1つ形成していた。
 その蟻塚の穴から蟻達が忙しそうに出ては入ってを繰り返している。
 蟻達が入りきらないのか、山の周りとその下の森……正確には木々はほとんど倒されていたので、森だった場所であろうところに所狭しと蠢いている。
 数なんて数えきれない。目に見える範囲で蟻のいない場所は川くらいだ。
 その川も濁流で茶色く濁っている。川上には蟻達が列を組んで何かを運んでいるようだ。

「蟻は巣を作るのに泥を利用する、あそこから持ってきているんだろうな。山肌がはげちまってる」

 山まで食う、そんな印象を受ける。
 蟻達はこの位置にいるオレ達に気づいてはいるが、襲ってこない。
 オレの事を警戒しているのだろう。
 散々倒したからなあ。

「それで、どうするんだ? まさかあの数を1匹づつ倒していくなんて言わないよな」

 オレは魔法の袋から海槍クラーケンを取り出すと、無言で(元々口はないが)掲げた。

「海槍クラーケン……シオ様まさか!」

 オレの真意に気づいたのは清蓮だけだった。

 聞こえるか?リヴァイアサン。

『クラーケンとなったヒトか。何用だ?』

 あんた龍なんだよな? 頼みがある。戦いの場だ。

『ほう? 我を呼びつけるとは相当な猛者が相手なのだろうな? つまらぬ敵なら我は動かぬぞ』

 蟻だ。

『蟻だと! 蟻とはあの蟻か!?』

 3メートルくらいのサイズの蟻の大群だ。数は数えられないくらいいる。

『クハ、クハハハハハハハハハ!! 蟻か! そうか蟻か! 他にドラゴンはいるか!?』

 今のところ見当たらないね。

『クフフフ、呼べ! 今すぐだ!』

 ああ、来い! リヴァイアサン!

『ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!』

 会話を終えて槍に魔力を込めると、依然と変わらぬサイズの深い蒼い鱗を持った巨大な龍が姿を現した。

「にゃあ! どこから出たにゃ!」
「エンシェントウォータードラゴンか……!」
「シオ様の呼びかけに応えて頂いたようです。以前にもお会い致しました」

 アイ達が口を開けて驚いているが、それを気にせずに……どういう原理か分からないけど宙に浮いたリヴァイアサンがこちらに顔を向ける。

『ヒトよ、良い場に導いた。礼をせねばならんな』

 オレじゃ手に負えなそうなんだ。あの巣は壊さないでくれ、中に人がいるかも知れない。

『……いるな、300……200か?こうして話している間にも次々と数を減らしておるわ』

 あの巣まですぐに行きたい! 道を作ってくれ!

『よかろう、我が眷属も呼ぼう。者ども! 食事の時間だ!!』

 リヴァイアサンと比較すれば小ぶりだが、似たような形状の大型の海龍がリヴァイアサンの周りに突如大量に現れた!

『オオオオオオオオオオオオオオオン!!!!』

 そして、そのままわき目も降らずに蟻の群れに突っ込んでいった!

『巣は食らうなよ! それと崩すな! 間違ってもお前たちがエサになるでないぞ!』

 そう言うと、リヴァイアサンも体をくねらせて大きな口を開け大地ごと蟻達を食い始めた!

 リヴァイアサン、人間達はどこら辺にいる?

『ここからみてちょうど巣の中央辺りの高さ、左側の部屋に集められておる』

 わかった!

 オレは地面に手を当てて大地を隆起させると、レベッカ製の車が走れるサイズの道を作った。
 徐々に坂にして大地を持ち上げていき、真っすぐ巣に続く道を作っていく。

 テイツォ! 運転を頼む! 道から外れたら落ちるからな!

「了解にゃ!」

 車を魔法の袋から取り出すとテイツォが運転席に、助手席には清蓮が座る。
 アイとゴート、オレとアイレインとギルマスが荷台に乗りこんだ。
 距離的に道はまだ巣まで届いていないが、オレの魔法の範囲の兼ね合いもある。
 ここから先の途切れた道は走りながら作るしかないな。

 龍達! この道に蟻を近づけさせないでくれ!

『オオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!』

 クラーケンを通して海龍に指示をだす。オレの作った坂道を陣取るように龍達が空中に展開し、その近くの蟻たちを赴くままに食い散らかしていく。

「お前ら! この道を死守しろ! 龍達が守ってくれている! 龍達の食い漏らしを地面に叩き落せ!」
「「「了解だ!」」」

 冒険者達にギルマスが指示を出してくれた。

「すごい光景だ! まさか龍と共闘する日が来るなんて!」
「ああ、アイよ。このような戦はアルドといた時もなかった。アルド共蟻と戦ったが、巣まで行こうだなんて馬鹿なことはなかった!」
「先生でも……はい!」

 空中から何匹もの海龍が滑空して地面へと統べるように泳ぎ、大地を走る蟻たちを貪る! オレの作った道に近づかないよう、交互に龍達が空中を泳いで蟻達を近づけない。

『ズシン!』

 地面が揺れる! 地震でもきたのか?

 坂道が崩れないように、更に強化させつつ道を更に伸ばす。

「外側から乗り込むのか! 考えたな!」

 流石に巣の中を救助者を連れながら歩くのはきついだろ? そもそもそんな人数を守りながら蟻の中を歩くことなんて出来ないしな。

「すげえな、ああすげえ! お前、この戦い終わったらウチのギルドに来いよ! Sランクの冒険者書を発行してやる!」

 はっ、ゴーレムって冒険者になれんのか?

「ギルマスのオレがしてやるっつってんだ! 問題ないさ!」

 そうかい! じゃあ今度お願いしにいくさ。

「そうしろそうしろ」
「とりあえず生き抜いてからですね! しかしこの乗り物は馬車より早くて素晴らしい!」

 会話をしながらも、オレは土の魔法で坂道を伸ばしていく。ある程度近づいたからオレの探知の範囲に生存者の情報も入って来た。そこに合わせて道をカーブさせるように作っていく。

「にゃあ! 巣の上から飛んでくる蟻がいるにゃ!」

 飛行タイプか! 今までいなかったけどそんなのもいるんだな。

「ゴートさん!」
「応! シオは道を作るのに集中しろ!」
「私も魔法騎士の端くれです! お任せください!」

 そう言って3人が荷台の上で立ち上がると、手を前に出してそれぞれ魔法を放ち始めた!

「火炎連弾!」
「爆裂火球!」
「光の矢!」

 アイは火炎の魔法を連打させ蟻の羽を焼いて地面に落としていく。
 ゴートは蟻そのものを爆破させるタイプの魔法だ。
 アイレインは蟻の羽をピンポイントで打ち抜いて蟻を落下させる。
 落下中の蟻は龍達に空中で捕食されるものがほとんどで、地面にすら落ちれない。

『ハハハハハ! 馳走也!! 馳走也!』

 リヴァイアサンは相変わらず地面ごと蟻達を食い荒らしている。あんまり近くでやって貰いたくないな。
 比較的小型の龍が飛行タイプの相手をしてくれ始めた。相手と言っても一方的に追いかけて食うだけなのだが。

『ズシン』

 また地面に振動が伝わってくる。
 なんか嫌な予感がするな。

 リヴァイアサン! もうすぐ巣につく! 巣の周りの蟻達を何とか出来ないか!?

『ふん、龍遣いの荒いことよ。銀龍達! 巣の周りの蟻を振り落とせ!』

 比較的サイズの大きく好き勝手に蟻を食っていた銀色の鱗を持つ海龍達が一斉に巣に殺到すると、その長い胴体をしならせて蟻達を尻尾でなぎ倒していった。
 多少巣にもダメージが入るかもしれないが、崩れるような衝撃ではないようだ。

 着いた! 穴を開けるぞ!

 オレの作った道を巣に接触させると、巣の外壁部分に到達。
 オレは荷台から降りて、巣に手を当てる。
 巣は泥の塊で作られているようだ。土の魔法で巣に横穴を開ける!
 そこには探知で確認していた通り、多くの生存者達がいた。みんな疲れ切った表情でこちらに目を向ける。

「父さ……みなさん、助けに来ました! 手前の人達から順にこの穴から出てきて下さい!」

 アイレインが真っ先に穴に入り声をあげ、父を探そうとするも辞めた。

「幅的に二列が限界だ! 暴れずにゆっくり出てこい! アイ! 奥の通路を俺達で確保するぞ! 蟻を入れるな!」
「通路を塞ぎます! 通してください!」
「怪我人を診るにゃ! 重傷者はどこにゃ!」
「男は怪我人に手を貸してやれ! そこを開けろ! 蟻が入って来る通路はこっちで壊す! 歩ける人間は自分たちの足で歩け!」

 ゴート達が声を上げる、オレは通路を開けるため車をしまって外側の蟻が近寄らないように外に陣取って敵に炎の魔法を撃ちこむ。
 
「道幅は十分にあります! 龍達が協力してくれているので真っすぐ前に進んで下さい! 下を見ないように!」

 オレの横で清蓮も出て来た人達に声をかける。

「助かった……ありがてえ」
「ここを進むのか」
「ひっっぐ……ひっぐ……」

 手すりもない坂道が真っすぐ伸びていて、かつ龍が飛び回り下を向けば蟻が大量にいる。
長時間捕まっていて衰弱している人たちが、足がすくむのも仕方がない事だろう。
 
『ズシン』

 しかもまた地響きだ。先ほどよりも大きくなってきている。
 こういう時に人々に声をかけれないのがもどかしい。
 恐る恐る周りを見ながら、体の弱った人たちが何とか歩を進めていくが……遅い。

『ヒトよ、不味いのが来たぞ』

 ……なんだ?

『我と同類のモノだ。山の向こうから来てたから気づかなんだ』

 同類……龍か!

『左様、あやつは言葉こそ通じるが話は通じん。ヒトを逃がすなら急がせよ』

 急がせろっつってもみんな弱ってるんだ、どうにもなんねえよ。

「手を貸すぞ! ほら! 先頭が歩かないと後ろが来れない」

 ちょうどその時オレ達の後を追って来た冒険者達が戦闘の人達に追いついた。

「もう大丈夫だ! 頑張ったな! ほら、付いて来な!」

 比較的前の方がスムーズに動き出してくれた。

「シオ! ギルマスのとこの通路を潰してくれ!」

 アイの言葉にオレは振り向くと、穴の中へと歩を進める。

 計2か所ある穴の中の横道の一つをアイとゴートが陣取っている。そこには大量の蟻の死体が残って道を無事に塞いでいた。

「こっちだ! 通路が広くて手に負えん! 頼む!」

 長剣を握ったギルマスが蟻達を一人で食い止めていた、1匹倒しても後ろの蟻が死体を下げて次の蟻が入り込んでくる。
 しかも蟻は天井も歩けるらしく、今にも通路から体を入れてきそうだ。

 フレアバーナー!

「おわっ!」

 オレはその通路に向けって火炎放射の魔法を放って、蟻達を一気に退ける。そのまま周りの壁を操作してきっちりと通路を閉じる。

「おまっ! 助かったが言ってくれ! こええ!」

 ごめんごめん、口が無くってさ。

「シオ! こっちも頼む!」

 あいよ。

 オレはなんとか動こうとしている人たちをかき分けてアイ達の守っていた通路の前に移動すると、火炎放射の魔法で通路の蟻達を焼き消す。こちらも魔法で壁を動かして通路を塞いだ。

「足元! 蟻の牙が見えている!」
「天井に……横の壁からもだ!」

 ぬう、障壁魔法を貼って部屋を覆う事にするか。

「……本当に滅茶苦茶な性能だな、えーっと……シオだったか」

 おう、オレ高性能だろう?

「製作者の神経を疑うくらいにな。だがこの局面では助かる」

 製作者の神経は疑って貰って結構だ。

『ズシン……ズシン……』

『オオオオオオオオオオオオオオオオオン!!』

 地響きと共にお腹の底から響くような音が聞こえてくる。
 や、気分の問題ですよ? 響きませんからね?

 オレは坂道側から外に出て、音源を見る。
 蟻の巣は山間の中腹にある。その背にある山を迂回するように地響きを立てながらそれは顔を出した。

オレは思わず硬直した。
 逃げようとする人々も、思わず足を止めてそちらに視線を向け釘付けになる。

「龍だ……龍神様だ……」

 誰かが言った。

「ついにおいでになられた……」
「これで蟻達は全滅だ……」

 そこには龍がいた。
 リヴァイアサン達と違い宙を泳ぐわけでもなく。
 グランフォールで戦ったような翼を広げる訳でもない。
 形で言うのであれば、象や河馬のそれだろう……サイズは明らかにおかしいが。
 流石にセルジアのように桁違いな大きさではないが、まるで巨大な建造物が移動しているような圧迫感を出して歩いてくる。
 
 背中に何本もの木を生やすそれは、リヴァイアサンよりもサイズ的には小さい…小さいが……太い。
 その両足は短いが、ずっしりと重厚感のある歩みは一歩進むたびに地響きを生み出す。
 土に覆われてもなお、見え隠れする鱗は茶色に近い黒。
 その口は大きく、1本1本の牙は鋭い。
 大きさは、高さで言うところ30メートルといったところか? 体は80メートルくらいある。
 いわゆる、典型的なドラゴンだ。

『最古龍、エンシェントアースドラゴンだ』
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜

KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞 ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。 諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。 そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。 捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。 腕には、守るべきメイドの少女。 眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。 ―――それは、ただの不運な落下のはずだった。 崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。 その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。 死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。 だが、その力の代償は、あまりにも大きい。 彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”―― つまり平和で自堕落な生活そのものだった。 これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、 守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、 いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。 ―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

『召喚ニートの異世界草原記』

KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。  ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。  剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。  ――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。  面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。  そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。  「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。  昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。  ……だから、今度は俺が――。  現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。  少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。  引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。 ※こんな物も召喚して欲しいなって 言うのがあればリクエストして下さい。 出せるか分かりませんがやってみます。

莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ

翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL 十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。 高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。 そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。 要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。 曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。 その額なんと、50億円。 あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。 だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。 だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。

処理中です...