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5年ぶりの約束を
とけた誤解
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かなは俺の顔をみると、なぜか泣き出してしまった。かなの涙を止めたくて、かなの元へ走り出す。5年前とは違う。かなは確かにここにいるから、迷うことなく抱きしめる。少し大人びたかなの体を優しく優しく抱きしめる。昔と変わらない懐かしいかなの香りがした。俺は目を瞑り、かなの涙が止まるまでかなの頭を撫で続けた。
「…な、んで追いかけてなんて来たんだ。」
少し経って泣き止んだかなは俺の顔をみることなく尋ねた。なんでって、当たり前じゃないか。
「迎えにきてくれたんでしょ?」
俺の言葉にかなが目を見開く。
「やっぱりかなは約束まもってくれたね」
「でも、はるにはもう大切な人が…」
かなの目が影をおびて、悲しそうな顔になる。
…大切な人って先輩のこと、だよな?
「あの人はサークルの先輩。一緒に買い出しにきてただけだよ。」
「…え?」
「俺、さっきまでかなのこと忘れてた。けど誰とも付き合わなかった。付き合えなかった。かなのこと心の底で忘れられてなかった。」
かなは信じられないとでもいいたいような目をして俺をみていた。俺はかなをもう一度抱きしめてずっといいたかった言葉を伝えた。
「おかえり、かな。」
「…あぁ。ただいま。」
あたたかい温もりと幸せが俺にとってこの世で1番の誕生日の贈り物となった。
「…な、んで追いかけてなんて来たんだ。」
少し経って泣き止んだかなは俺の顔をみることなく尋ねた。なんでって、当たり前じゃないか。
「迎えにきてくれたんでしょ?」
俺の言葉にかなが目を見開く。
「やっぱりかなは約束まもってくれたね」
「でも、はるにはもう大切な人が…」
かなの目が影をおびて、悲しそうな顔になる。
…大切な人って先輩のこと、だよな?
「あの人はサークルの先輩。一緒に買い出しにきてただけだよ。」
「…え?」
「俺、さっきまでかなのこと忘れてた。けど誰とも付き合わなかった。付き合えなかった。かなのこと心の底で忘れられてなかった。」
かなは信じられないとでもいいたいような目をして俺をみていた。俺はかなをもう一度抱きしめてずっといいたかった言葉を伝えた。
「おかえり、かな。」
「…あぁ。ただいま。」
あたたかい温もりと幸せが俺にとってこの世で1番の誕生日の贈り物となった。
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