僕らは、ただ一つの愛を誓う

星空永遠

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第二章

8話

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「ん……もう、朝か」

今日は夏休み最終日。今日は生徒会の活動もなく、紅蓮からの呼び出しもない。

そう決めた俺は、二度寝をしようと一度起こした身体を再び布団の中に入った。

いつもの紅蓮なら、部活じゃない生徒会の活動でさえ土日にやるため、俺は毎朝八時に紅蓮の朝電話で叩き起こされる。
とはいえ、俺は朝に弱い。電話は取るが、紅蓮との電話が済むやいなや、寝ることが多い。

せっかくの土日に生徒会の仕事だけのために、睡眠時間を削るのは勿体ないと俺は思う。

それでも紅蓮は土日でも夏休み中の今でも、普段学校が一時間目が始まると同じ八時三十分には生徒会室にて書類をしている。

アイツの趣味は生徒会の書類をすることなんじゃないのか? と思うが、それを本人に言ったら、反省文を余計に増やされそうなので言ったりはしない。

それにしても、紅蓮が楽しそうにしている姿を見たことがない。

ああ、一つだけあった。それは好きな本を読んでいる時。
でも、楽しそうというよりは、ただ本が好きだから読んでいるだけにも見える。

互いのプライベートについて、あまり話したことがない。
いかにもインドア派な紅蓮は休日、どんな生活を送っているんだろうか。

今になって、気になってきた。
それもこれも、あの肝試し大会以来、俺は紅蓮のことを好きという気持ちが深くなってしまったから。

ただの親友……紅蓮は今でもそう思っているだろう。

俺が紅蓮を抱きしめて頭を撫でたとはいえ、あれは怖がっていた紅蓮をなだめるための行動だと勘違いされても仕方がない。

親友が泣いていたら、落ち着くまで側に居たいと思うのは当然だ。
しかし、恋人でもないのに、紅蓮に触れたりしたのは、まずかっただろうか。

そんなことを考えていたら、眠かったはずなのに目が覚めてしまった。

部屋に一人で居たら、色々考え込みそうだったので、俺は気分転換に外に出ることにした。

「たしか今日は俺の好きなマンガの発売日……」

ふと、好きなマンガの発売日を思い出した俺は、それを目当てに外に出ることを決めた。

「マンガも買ったし、あとは帰るだけだな」

目当てのマンガを購入した俺は、家へとすぐに帰ろうと思ったが、せっかくの休日なので、久々の休日を満喫するために外でブラブラすることにした。

本屋から少し歩くと、紅茶専門店があった。

(紅蓮が好きそうな店だな)

俺が紅蓮の数少ない情報で知っているのは、紅蓮の好きな飲み物が紅茶ということ。

今度の休みに紅蓮を誘おうと思い、下見も兼ねて、俺は店の中へと入った。

「いらっしゃいませー。お好きな席へどうぞ」

店員の元気な声で迎えられ、俺は席へと座った。
左右にしきりがあり、隣の客の顔は見えないようなつくりになっていた。

「ご注文がお決まりになりましたら、お声かけくださいね」

「わかりました。あの、じゃあ……この、アールグレイと本日のケーキセットで」

「かしこまりました、少々お待ちください」

「はぁ~……」

注文を済ませた俺は、普段慣れないことをした疲れから深いため息をついた。

俺がいつも行く店はファミレスや牛丼屋といった、学生でも男一人でも気軽に入れる店にばかりだ。
そのせいか、いかにもカップルや女同士で来るような、カフェには足を運ばない。

ここは一つ、どんな店か、しっかりと観察しないとな。

「おまたせしました。アールグレイと本日のケーキのシフォンケーキでございます。それでは、ごゆっくり」

「あ、ありがとうございます。……ん、ウマい」

フォークで一口サイズに切り、口に運ぶと、しっとりとした生地と甘い生クリームの感覚が口の中いっぱいに広がった。

ケーキを食べ終わり、紅茶を半分飲みきったくらいで俺は一旦、紅茶を飲むのをやめることにした。

思ったよりもケーキも紅茶も美味しくて、余韻に浸っていたが、本来の目的を忘れてはいけない。

俺はメニューをくいいるように見た。

紅茶の種類は、俺がさっき飲んだアールグレイ。それにアッサム、ハーブティー、アップルティー、シナモンティーなど豊富な種類が取り揃えてあった。

そういえば、アールグレイとシフォンケーキのセットは紅蓮と友達になったばかりの中学の頃にたまたま入った喫茶店で、紅蓮が頼んでいた気もする。
その頃から、紅蓮は紅茶が好きだったんだな……。

(紅蓮が喜んでる顔がはやく見たいな)

そう思うと、また鼓動が早くなった気がした。

紅蓮のことを考えるだけで、いちいち鼓動が早くなっていたら、告白なんて、まだ先の話になりそうだなと自分にツッコんでいた。
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