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一話
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私は愛されるということを知らない。
私は物事ついた頃から母親からは言葉の暴力を受け、父親からは毎日のように殴られた。時にはタバコの火を腕に押し当てられたこともある。
高校生の頃には身体中がアザだらけであちこちに傷が残っていた。助けてくれる人なんていなかった。何故なら学校でも同じだったから。クラスメイトからはイジメられ、男子は見て見ぬふりをしていた。
教師はイジメの事実を隠すように私から目を逸らしつつも、陰では助けるフリをして私と二人きりになれば襲おうとしていた。幸い、未遂で済み、私は処女のまま社会人となった。
市役所に勤めて、普通にクレーム対応や書類作成など単調な仕事をしていた。が、社会に出てもイジメはなくならないもので……。
「あんた、使えないのよ」
「上司に色目使うとか何様?」
「副業でパパ活してるとか気持ち悪い~」
「……」
私が休憩していると同僚は寄って集って私を罵倒してきた。もちろん、上司に色目を使ったことは一度だってないし、パパ活なんてしたことがない。全て彼女たちが流した悪いウワサだ。
だが、ウワサというものは怖い。あたかも真実かのように私の意思とは関係無しに広がっていくのだから。そのせいで会社でも私の居場所はなかった。
上司からのセクハラは当たり前。残業と称して男性の同僚と二人になったところをスマホのカメラで撮られ、会社で如何わしいことをしていると翌日にはウワサされた。
男性は守ってくれるどころか「俺を巻き込むな!」と私が加害者かのように責め立てた。私は被害者なはずなのに……おかしな話よね。
そしてプライベートも最悪だった。両親から逃げるようにして高校卒業と同時に一人暮らしをしたのは良いものの、気付けばヒモ男、五十嵐公孝(いがらし きみたか)と同棲していた。
それは私の給料が出た日のこと。
「今月の給料は?」
「……はい」
「ケッ。これっぽちかよ。正社員なんだから残業すれば給料上がんだろ? だったら死ぬまで残業してこいよ」
「でも、これ以上はっ……」
「あぁ? 俺に逆らうっての?」
「ごめんなさい。明日からも残業頑張ります」
「最初からそう言えばいーんだよ」
「はい……」
最初は優しかった彼氏も仕事を辞めてからというもの別人のように変わった。私の給料を半分以上もらい、毎日のように酒とギャンブル、そして私ではない女に使っている。家賃も光熱費も全て私が払っている。
バイトでもいいからしてほしい。出来なければここから出て行ってほしいと言えば、わたしが逆らったことになるらしく、気絶するまで暴力を振るわれた。彼氏が散財するせいで私は毎日もやししか口にしていない。
警察に相談に行ったことはあるが、まともに相手にしてくれなかった。「貴女もねぇ、少しは言い返したほうがいいですよ。少しでも強気に出れば相手も調子に乗ったりしませんから」なんてアドバイスにもならないアドバイスをもらった。
強気に出るだけ無駄なんだ。何度も働いてほしいと優しく交渉してみた。けれど、駄目だった。彼氏は私の給料を当てにしている。私がいなきゃ普通の生活だって出来ないはずなのに。暴力で私を逃げられないようにしているのだ。
怖い。逃げたい。けれど、身体が言うことを聞かない。逆らわず、ただただ彼のお願いを聞いていれば家では平和でいられる。何時からだろう。私が彼の恋人ではなく、奴隷のようになってしまったのは。
今日も家に帰れば、彼からお金をむしり取られる。嫌だ。今日は給料日。本当なら自分のために一度でいいからお金を使ってみたい。可愛い服を買ってみたり、化粧品を買って魔法にかかってみたり。友達と食事に行ってみたり。って、私には頼れる友人もいないんだっけ。このまま生きていたって意味はない。
私は物事ついた頃から母親からは言葉の暴力を受け、父親からは毎日のように殴られた。時にはタバコの火を腕に押し当てられたこともある。
高校生の頃には身体中がアザだらけであちこちに傷が残っていた。助けてくれる人なんていなかった。何故なら学校でも同じだったから。クラスメイトからはイジメられ、男子は見て見ぬふりをしていた。
教師はイジメの事実を隠すように私から目を逸らしつつも、陰では助けるフリをして私と二人きりになれば襲おうとしていた。幸い、未遂で済み、私は処女のまま社会人となった。
市役所に勤めて、普通にクレーム対応や書類作成など単調な仕事をしていた。が、社会に出てもイジメはなくならないもので……。
「あんた、使えないのよ」
「上司に色目使うとか何様?」
「副業でパパ活してるとか気持ち悪い~」
「……」
私が休憩していると同僚は寄って集って私を罵倒してきた。もちろん、上司に色目を使ったことは一度だってないし、パパ活なんてしたことがない。全て彼女たちが流した悪いウワサだ。
だが、ウワサというものは怖い。あたかも真実かのように私の意思とは関係無しに広がっていくのだから。そのせいで会社でも私の居場所はなかった。
上司からのセクハラは当たり前。残業と称して男性の同僚と二人になったところをスマホのカメラで撮られ、会社で如何わしいことをしていると翌日にはウワサされた。
男性は守ってくれるどころか「俺を巻き込むな!」と私が加害者かのように責め立てた。私は被害者なはずなのに……おかしな話よね。
そしてプライベートも最悪だった。両親から逃げるようにして高校卒業と同時に一人暮らしをしたのは良いものの、気付けばヒモ男、五十嵐公孝(いがらし きみたか)と同棲していた。
それは私の給料が出た日のこと。
「今月の給料は?」
「……はい」
「ケッ。これっぽちかよ。正社員なんだから残業すれば給料上がんだろ? だったら死ぬまで残業してこいよ」
「でも、これ以上はっ……」
「あぁ? 俺に逆らうっての?」
「ごめんなさい。明日からも残業頑張ります」
「最初からそう言えばいーんだよ」
「はい……」
最初は優しかった彼氏も仕事を辞めてからというもの別人のように変わった。私の給料を半分以上もらい、毎日のように酒とギャンブル、そして私ではない女に使っている。家賃も光熱費も全て私が払っている。
バイトでもいいからしてほしい。出来なければここから出て行ってほしいと言えば、わたしが逆らったことになるらしく、気絶するまで暴力を振るわれた。彼氏が散財するせいで私は毎日もやししか口にしていない。
警察に相談に行ったことはあるが、まともに相手にしてくれなかった。「貴女もねぇ、少しは言い返したほうがいいですよ。少しでも強気に出れば相手も調子に乗ったりしませんから」なんてアドバイスにもならないアドバイスをもらった。
強気に出るだけ無駄なんだ。何度も働いてほしいと優しく交渉してみた。けれど、駄目だった。彼氏は私の給料を当てにしている。私がいなきゃ普通の生活だって出来ないはずなのに。暴力で私を逃げられないようにしているのだ。
怖い。逃げたい。けれど、身体が言うことを聞かない。逆らわず、ただただ彼のお願いを聞いていれば家では平和でいられる。何時からだろう。私が彼の恋人ではなく、奴隷のようになってしまったのは。
今日も家に帰れば、彼からお金をむしり取られる。嫌だ。今日は給料日。本当なら自分のために一度でいいからお金を使ってみたい。可愛い服を買ってみたり、化粧品を買って魔法にかかってみたり。友達と食事に行ってみたり。って、私には頼れる友人もいないんだっけ。このまま生きていたって意味はない。
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