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第一章
スチールロッカー
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「はっはっは、ごもっとも!本当の世界はおいおい理解下されば結構です」
「簡潔にまとめますと、世のエネルギーの循環をスムーズに行うために、過剰にエネルギーの偏った人間を、雫さんの殺しのスキルを使ってぶちのめして下されば結構、というお話しです、長々とすいませんでした」
「それは、殺るという事ですか?うち、殺しちゃダメなんですけれども…」
「それは当然存じ上げております、佐藤家の事も、随分前から」
慎ましやかな一般家庭の皮を被っているから、世間で佐藤家の存在を知る人はいない筈だが、歩道の真ん中からいきなり喫茶店になり、クリームソーダとタマゴサンドを美味しく食べるというこの異常事態からすると、佐藤家の存在の認知だとか正直どうでもいい感じがしてしまっている。
「四界からのエネルギーは、大体の皆さんに上手に配分されていて、大量に供給され過ぎると自然に制御される仕組みになっているのですが、特定の感情動機がずーと起こり続けたりすると、たまに馬鹿になってしまい、強烈にそのエネルギーを吸い上げる吸水ポンプみたいになってしまう場合があるのです」
「そうなってしまっている輩は、人界の認識でシンプルに悪い奴が多く、これを我々は〝厄災〟と呼んでいて、この厄災を狩って頂くのがアルバイトの内容です」
「先程面接を受けられた店の元締めみたいな連中はかなりポンプ化していそうですから、全員アルバイト対象でしょうね」
「さっきみたいな連中をぶちのめせるならば、さぞスッキリすると思いますが《殺しは駄目》の佐藤家ルールはどうするんですか?」
「そうなんです、実体験頂くのに合わせて、この屯所にいらして頂いたのも、佐藤家の制約の範疇には無い事をわかって頂くためでもあるのです」
「別の部屋に用意がございますので、一緒にいらして頂いてよろしいでしょうか?」
そう言うと、アオサギさんは店の中を進み、トイレ横にある縦長のロッカーを開けた。
掃除ロッカーに掃除用具は無く、光を寄せ付けない縦長の暗闇があり、
「こちらへ」
と、アオサギさんに言われるがままその中へ入ってしまった。
「簡潔にまとめますと、世のエネルギーの循環をスムーズに行うために、過剰にエネルギーの偏った人間を、雫さんの殺しのスキルを使ってぶちのめして下されば結構、というお話しです、長々とすいませんでした」
「それは、殺るという事ですか?うち、殺しちゃダメなんですけれども…」
「それは当然存じ上げております、佐藤家の事も、随分前から」
慎ましやかな一般家庭の皮を被っているから、世間で佐藤家の存在を知る人はいない筈だが、歩道の真ん中からいきなり喫茶店になり、クリームソーダとタマゴサンドを美味しく食べるというこの異常事態からすると、佐藤家の存在の認知だとか正直どうでもいい感じがしてしまっている。
「四界からのエネルギーは、大体の皆さんに上手に配分されていて、大量に供給され過ぎると自然に制御される仕組みになっているのですが、特定の感情動機がずーと起こり続けたりすると、たまに馬鹿になってしまい、強烈にそのエネルギーを吸い上げる吸水ポンプみたいになってしまう場合があるのです」
「そうなってしまっている輩は、人界の認識でシンプルに悪い奴が多く、これを我々は〝厄災〟と呼んでいて、この厄災を狩って頂くのがアルバイトの内容です」
「先程面接を受けられた店の元締めみたいな連中はかなりポンプ化していそうですから、全員アルバイト対象でしょうね」
「さっきみたいな連中をぶちのめせるならば、さぞスッキリすると思いますが《殺しは駄目》の佐藤家ルールはどうするんですか?」
「そうなんです、実体験頂くのに合わせて、この屯所にいらして頂いたのも、佐藤家の制約の範疇には無い事をわかって頂くためでもあるのです」
「別の部屋に用意がございますので、一緒にいらして頂いてよろしいでしょうか?」
そう言うと、アオサギさんは店の中を進み、トイレ横にある縦長のロッカーを開けた。
掃除ロッカーに掃除用具は無く、光を寄せ付けない縦長の暗闇があり、
「こちらへ」
と、アオサギさんに言われるがままその中へ入ってしまった。
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