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呪術師(見習い)がお泊まりに来ました4

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シンソウイシキに介入する?
なんか、意味の分からない難しい言葉を言われましたね。
マティアスさんを見ると、どうする?と聞かれましたよ。

うーん、分からないからマティアスさんにお任せですね。

『そうする事のリスクは?』

『無いと思いますよ。
大ききな影響力のある術でもありませんしね。』

『どうやるんだ?』

『肉体的接触ですね。
今回は手を繋ぐ位で大丈夫でしょう。』

『・・・・・試しにやってみろ。』

『はい、では、ベッドに横になって手を出して下さい。』

良く分からないけど、言われた通りに横になり、ビーと手を繋いだ。

『§£$¢∝θψДбйю・・・・』

ビーが全然意味の分からない言葉を呟いた。
と思ったら、私は意識を失った。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



『おい、見習い!
これ、大丈夫なのか?
ヒロが白目むいてるぞ!!』

『静かに!
何か来ますよ!!』

見習いが呪文の様なものを唱えた途端、ヒロは白目をむいて気絶した。
ピクピク痙攣もしてるようだ。
これ、絶対ダメな奴だろう?!
何かあったらこの小僧を八つ裂きにしても足りない。
どうしてやろうか?

『ウ、グゥ、、、。
ワタシヲ、オコス、ノハ、ダレ?
マダ、トキハ、ミチテナイ。
マダ、ダメ、、、。』

ヒロ?!
一瞬発光し、片言でつぶやき、気を失ってしまったようだった。

『おい、見習い!
もう止めろ!!
彼女がまだダメだって言ったぞ!!』

見習いを見れば、滝のような汗を流し、ブルブル震えていた。
これ、大丈夫なのか?
繋いだ手をほどけば良いのか?

『ど、どうすれば良い?!』

『う、、、。
僕の手をほどいて、下さい。』

『分かった!』

手をほどこうと、右手でヒロの手に、左手で見習いの手に触れる。

と、一瞬だったが映像が流れ込んできた。



透き通るように白い肌、魅惑的な紅い唇。
流れるような黄金色の髪、ほんのりピンク色の頬。
そして、嬉しそうに細められた薄茶色の瞳。
年の頃は二十歳位だろうか?
見た事のない衣に身を包み、穏やかに微笑んでいる美女。
知らない筈の女性なのに、分かってしまった。
ああ、これはヒロなのだと。
いや、これは【チヒロ】。
俺の唇が彼女の名前を紡ごうとした時、
『シー。』
とでも言うように唇に一本人差し指を立てた。

そうか、内緒なんだな、と理解した。

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