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婚姻

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元老院に認められ、晴れて婚姻出来ることになりましたね。

ジーズー王国の王様も体調が回復し、取りあえずの危機は去ったみたいですし。

次の王を継承するのが誰かという問題は残っているけど、王の息子である現皇子を教育すると思います。

王の資質の問題は残っているけれど、皇子が持ってないならば、私が持ってるはずもないでしょうし。

うん、何の問題も無くマティアスさんと結婚出来ますね。

嬉しい。
やっと、結婚出来る。

私と、マティアスさんと、そして、お腹の赤ちゃん。

家族になれるんだ。

幸せを噛み締め、マティアスさんにくっついて眠りに付いた。



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元老院の承認がとれてから、バタバタと婚姻式が決まった。

身重のヒロを考慮して、こちらの国の教会で行われる運びとなった。

信仰されている神が同じなのか疑問が残るが、まあ、お偉いさん同士で取り決めたのだから、折り合いが付いているのだろう。

立会人の顔触れに俺の国の王がいたり、ヒロの国の皇子がいたりと、とんでもない事になっている。

が、俺は口を挟める立場に無い。

ただひたすら、置物のようにヒロの隣に添えられているだけだ。

ヒロも大事になり、恐縮している。

が、これはもう、国と国の橋渡し的な意味合いを持つのでどうにもならない。

心を無にして、一刻も早く過ぎ去るのを待つのみだった。



国が用意した衣装に着替える。

貴族が着るような、仰々しい服装だった。

冒険者のギルドマスターが着るようなもんじゃないな、と自嘲しながらヒロを待つ。

ややしばらくしてから、ヒロがやってきた。

『・・・・・、ヒロ、綺麗だ。』

どこの神話から抜け出て来たのかと思うような、女神のように美しいヒロがいた。

もう、あの小さな子供のヒロの面影は無い。

大人の、美しい、一人前の女性だった。

『マティアスさんも、素敵です。』

はにかんだように頬笑む女性。

ああ、これが俺の愛するヒロ。

一生大切に守りたい女性だった。



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