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【本編】
甘い恩返し[※R18]
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ベッドの上で、覆いかぶさるコウヤの身体を私が押し返そうとすると、その両手首をコウヤに掴まれた。
万歳をするような形で手首を掴まれて、身動きがとれなくなる。
それでもコウヤは、自分の腕で身体を支えているようで、私が重くないように気遣ってくれているのが分かった。
「んっ……ふ……」
深く重なった唇は、まるで食らいついて離さないとでもいうように、執拗に舌で口腔を犯していく。
逃げようとする私の舌を追い掛けて浚って、絡みつく。
私は、徐々に自分の身体から力が抜けていくのがわかった。
コウヤは、私の両手を片手で掴み直すと、空いた方の手で優しく私の髪に触れた。
そして、私の耳の形を確かめるように指でなぞり、顎のラインに沿って進んでいく。
顎先から首筋へと移り、そのまま鎖骨をなぞっていくコウヤの指先に、私は背筋がぞくぞくした。
コウヤの指が私のシャツのボタンに触れ、外されたのが分かった。
ひんやりとした空気に鳥肌が立つ。
「やめ……コウヤ……」
僅かに空いた隙間から私が声を出すと、コウヤは、唇を離し、私の目を見て言った。
「大丈夫。これは、恩返しだから……ファムは、ただ気持ち良くなるだけでいい」
コウヤの黄緑色の瞳が優しく細められる。
私の頬に軽く口づけすると、さっき指でなぞった道順を今度は、舌先でなぞっていく。
「んあっ……」
首筋を舐められて、思わず声が出てしまう。
私は、恥ずかしさに頬が熱くなった。
コウヤの舌は、生暖かく、何か別の生き物のように私の肌の上を這っていった。
その時、私の腰のあたりでスマホが震えた。
メッセージではない。
その長いバイブが着信を告げていた。
(純也......)
画面を見なくてもわかる。
待ち合わせの時間になっても私が現れないので、電話をかけてきたのだろう。
鳴りやまないバイブ音に、コウヤが動きを止めた。
「ファム、俺のことだけ考えてて......」
少し潤んだコウヤの瞳に、切なげな声で囁かれて、私は、胸が締め付けられた。
無言で見つめ合っていると、バイブ音が途切れた。
諦めたのだろうか。
コウヤが優しく私の名を呼ぶ。
そして、今度は、優しく啄ばむように唇を重ねた。
(コウヤ……)
正直、純也のことは気になっていたが、今は、コウヤのことだけ考えていたいと思った。
私は、力を抜いて、コウヤのキスに答えようとした。
するとコウヤは、少し驚いたように目を開き、その目が嬉しそうに細められる。
私の手首を掴んでいた拘束が解かれ、コウヤが私の手首にそっと口づけを落とした。
別に痛くはなかったけれど、大事にされているような気がして、胸がきゅんとする。
再び口付けを交わしながら、コウヤの掌がシャツ越しに私の胸の膨らみに触れた。
優しくそこにある形を確かめるように撫で、シャツの中に指を滑りこませる。
ブラの隙間から入ってきたコウヤの指がそこにある先端の突起を見つけ、指先で転がすように撫でた。
「んっ……」
先端から軽い電流が身体に走った。
コウヤは、もう一方の手で残りのボタンを外すと、私のシャツを脱がせた。
万歳をするような形で手首を掴まれて、身動きがとれなくなる。
それでもコウヤは、自分の腕で身体を支えているようで、私が重くないように気遣ってくれているのが分かった。
「んっ……ふ……」
深く重なった唇は、まるで食らいついて離さないとでもいうように、執拗に舌で口腔を犯していく。
逃げようとする私の舌を追い掛けて浚って、絡みつく。
私は、徐々に自分の身体から力が抜けていくのがわかった。
コウヤは、私の両手を片手で掴み直すと、空いた方の手で優しく私の髪に触れた。
そして、私の耳の形を確かめるように指でなぞり、顎のラインに沿って進んでいく。
顎先から首筋へと移り、そのまま鎖骨をなぞっていくコウヤの指先に、私は背筋がぞくぞくした。
コウヤの指が私のシャツのボタンに触れ、外されたのが分かった。
ひんやりとした空気に鳥肌が立つ。
「やめ……コウヤ……」
僅かに空いた隙間から私が声を出すと、コウヤは、唇を離し、私の目を見て言った。
「大丈夫。これは、恩返しだから……ファムは、ただ気持ち良くなるだけでいい」
コウヤの黄緑色の瞳が優しく細められる。
私の頬に軽く口づけすると、さっき指でなぞった道順を今度は、舌先でなぞっていく。
「んあっ……」
首筋を舐められて、思わず声が出てしまう。
私は、恥ずかしさに頬が熱くなった。
コウヤの舌は、生暖かく、何か別の生き物のように私の肌の上を這っていった。
その時、私の腰のあたりでスマホが震えた。
メッセージではない。
その長いバイブが着信を告げていた。
(純也......)
画面を見なくてもわかる。
待ち合わせの時間になっても私が現れないので、電話をかけてきたのだろう。
鳴りやまないバイブ音に、コウヤが動きを止めた。
「ファム、俺のことだけ考えてて......」
少し潤んだコウヤの瞳に、切なげな声で囁かれて、私は、胸が締め付けられた。
無言で見つめ合っていると、バイブ音が途切れた。
諦めたのだろうか。
コウヤが優しく私の名を呼ぶ。
そして、今度は、優しく啄ばむように唇を重ねた。
(コウヤ……)
正直、純也のことは気になっていたが、今は、コウヤのことだけ考えていたいと思った。
私は、力を抜いて、コウヤのキスに答えようとした。
するとコウヤは、少し驚いたように目を開き、その目が嬉しそうに細められる。
私の手首を掴んでいた拘束が解かれ、コウヤが私の手首にそっと口づけを落とした。
別に痛くはなかったけれど、大事にされているような気がして、胸がきゅんとする。
再び口付けを交わしながら、コウヤの掌がシャツ越しに私の胸の膨らみに触れた。
優しくそこにある形を確かめるように撫で、シャツの中に指を滑りこませる。
ブラの隙間から入ってきたコウヤの指がそこにある先端の突起を見つけ、指先で転がすように撫でた。
「んっ……」
先端から軽い電流が身体に走った。
コウヤは、もう一方の手で残りのボタンを外すと、私のシャツを脱がせた。
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