召喚勇者と関西弁エルフ

えびまる

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本編

兄弟子との恋バナ

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 話をしながらだと、あっという間に任務が終わってしまった。
 荷馬車と馬を購入し(経費で落ちるらしい)、待ち合わせ場所の宿まで戻ると、まだ誰も戻ってきていなかった。
「入れ違いになったらダルい」とジルクが言うので、そのまま荷馬車の前で待つことになった。
 ジルクはしゃがみこんで、指で地面にぐるぐると渦巻きを描いている。


「えっちするようになってからは7年?かな」
「……はぁ?」
「いいじゃん、しよーぜ!恋バナ!」

 終わったと思ってた話が唐突に蒸し返された。やっぱり別に聞きたくなかった。

「ずーっとそういう意味で好きだって言ってんのにさ、あの人の中で俺はいつまでも子どもなの、いやむしろ赤ちゃん?見た目は俺の方が年上なのに!」
「……まあ、長命種からしたらそうなんだろうな」
「そーそー、でも俺はそんなんで納得出来るわけなくて。だからわざと魔力枯渇させてぶっ倒れてやったわけ。それもちゃんと18歳になってからだよ、俺めっちゃ我慢したでしょ?そういうの気にしそうじゃん?あの人」
「あー……っていうか魔力枯渇とセックスになんの関係があるんだよ」
「あ、そうだった、ごめんごめん。魔力って生命エネルギーと関係があるんだよ、だから魔力のある人と触れ合うと魔力が分けてもらえたり、分けてあげたり出来るわけ」
「へぇ」
「だから魔力が見える人とかは『あー、こいつ昨日ヤったんだなー』とかわかるわけ。混ざるから、魔力が」
「きまず!」

「俺は師匠とヤった次の日はめっちゃ外歩くけどねー。けんせーけんせー」と言いながら、ジルクの恋バナは止まらない。

「だから、そういう緊急事態になったらシてもらえるかなーとおもって。実際にシてくれたし。まあ2回目する時もめちゃくちゃ大変だったんだけどね……。あのねぇ、せーえきがいちばーん魔力入ってんの」
「……へぇ」

 ニヤニヤと顔がうるさいジルクが立ち上がり、ずいっと顔を寄せて、人差し指で俺のへその下あたりのくっと押しながら、囁くようにこう言ってきた。

「だからフィーネが魔力枯渇したら中でいっぱい出してあげるんだよ?♡」
「はぁぁあ……?!」
「あららー?ハヤト、まだフィーネに手ぇ出してないんだ?」
「まだもなにも!俺とフィーネはべつに……!」
「でもハヤトはフィーネのこと気になってんだろ?」

 その一言に、言葉が詰まった。

「いや、そんな……」
「ふぅん?」

 ジルクはじっと俺を見ている。
 からかうような目つきだが、なぜか逃げられない。

 ふと、フィーネの笑顔が頭に浮かんだ。
 初めて素の言葉が出てしまった時の焦った顔。すぐに照れて真っ赤になる耳。
 訓練でなかなか上手くいかない時に励ましてくれたり、いつも気にかけて優しく声を掛けてくれた。

「フィーネには……笑っていて欲しいと思う。あと、意外とそそっかしくて目が離せないっていうか……俺、」

 俺はそこで言葉を止めた。
 何かを言いかけて、胸がざわついた。

「へぇー♡そっかぁー♡♡」
「……うるさい」
「むふふー♡ハヤトくんが恋に気付いた記念日、毎年お兄ちゃんとお祝いしよっか♡」
「しねえよ」

 
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