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本編
媚薬の迷宮1
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体調不良でおやすみしてました、申し訳ございません…
ここからはダンジョン内に入る為、三人称でお届け致します。
――――
「ハヤト、フィーネ」
ゴウシュの声が響き、ハヤトは瞼を持ち上げ視線を前に向けた。
そこには先に転移していた4人が揃っており、みなハヤトとフィーネを見ていた。
「みな無事に中に入れたのぉ」
「そうだミーグ、お前わかってたんなら先に何か言っとけよ」
ゴウシュの苦言にミーグは「確信がなかったのでな」と悪びれた様子もなく答える。
ハヤトが辺りを見回すと、そこは石造りの古びた回廊だった。自分たちが立っている少し先には、奥に続いているのであろう入り口が見える。
そのすぐ横の壁には先程と同じように石版が取り付けられていた。
全体的に薄暗く、何だか甘ったるい香のような匂いが漂っている。
「ハヤト、フィーネ。あんまりこの匂い嗅ぐなよ。……何かはわかんねぇけどあまりよろしくなさそうだ」
ジルクが苦い顔でそう言うので2人とも袖口を鼻と口に宛て、なるべく匂いを吸い込み過ぎないように意識した。
「先に着いてたから師匠と調べてみたけど、このフロアは魔力封じがされてる。変化も出来ないし、結界も張れない。あそこの石版には『欲望に打ち勝つ者に道は開かれる』としか書いてなかった」
「とりあえず進むしかないってことか?」
「それしかないじゃろうの」
入り口の前に足を進めると、2人横に並べるぐらいの道幅しかない。
魔力封じがされているらしいとの事なので、戦力バランスを考えてゴウシュとシャン、ミーグとジルク、ハヤトとフィーネの順で3列に並んで進むことになった。
「気合いだな」
ゴウシュが剣の柄を握りしめ進行方向の通路へと踏み出す。
その背を追って先が見えない中へと足を踏み入れた。
――
道幅は依然として変わらない。
ハヤトは日本にいた頃に遊んだRPGを思い出していた。
壁に取り付けられたランプで薄暗い通路は、いつ魔獣が飛び出してきてもおかしくなさそうな雰囲気だ。
奥へ進んでいくと霧のようなものが目に見えてくる。ピンクと紫の間の色で、進むごとにその色がどんどん濃くなっていく。それとともに甘い匂いも強くなっていた。
「はぁ……っ、はぁ」
長距離を歩いたわけでも、全力疾走したわけでもないのに6人の息は段々と上がっていっていた。
身体の奥に熱が溜まり、服の中に汗が滲む。
誰もが無言でただひたすらに前を急いだ。
ハヤトがふと隣のフィーネに目をやると、フィーネは耳の先まで赤くし、目を潤ませている。
白い肌赤く色づき、首筋に汗が流れ落ちて……。
ハヤトは慌てて目を逸らした。
(……なんか色んな意味でやばい)
「道がわかれてる……」
しばらく進んだところで、シャンがいつもの元気もなく、ぽつりと呟いた。
1度立ち止まりそこを見ると、二手に分かれている。
「……どっちだ」
ゴウシュが少し苛立ったように呟いた。
「こっちの方がなんとなく明るい?」
フィーネの声で右側の通路を見てみると、確かにほんのり明るい気がする。
多数決をとり、右側に進むことになった。
ここからはダンジョン内に入る為、三人称でお届け致します。
――――
「ハヤト、フィーネ」
ゴウシュの声が響き、ハヤトは瞼を持ち上げ視線を前に向けた。
そこには先に転移していた4人が揃っており、みなハヤトとフィーネを見ていた。
「みな無事に中に入れたのぉ」
「そうだミーグ、お前わかってたんなら先に何か言っとけよ」
ゴウシュの苦言にミーグは「確信がなかったのでな」と悪びれた様子もなく答える。
ハヤトが辺りを見回すと、そこは石造りの古びた回廊だった。自分たちが立っている少し先には、奥に続いているのであろう入り口が見える。
そのすぐ横の壁には先程と同じように石版が取り付けられていた。
全体的に薄暗く、何だか甘ったるい香のような匂いが漂っている。
「ハヤト、フィーネ。あんまりこの匂い嗅ぐなよ。……何かはわかんねぇけどあまりよろしくなさそうだ」
ジルクが苦い顔でそう言うので2人とも袖口を鼻と口に宛て、なるべく匂いを吸い込み過ぎないように意識した。
「先に着いてたから師匠と調べてみたけど、このフロアは魔力封じがされてる。変化も出来ないし、結界も張れない。あそこの石版には『欲望に打ち勝つ者に道は開かれる』としか書いてなかった」
「とりあえず進むしかないってことか?」
「それしかないじゃろうの」
入り口の前に足を進めると、2人横に並べるぐらいの道幅しかない。
魔力封じがされているらしいとの事なので、戦力バランスを考えてゴウシュとシャン、ミーグとジルク、ハヤトとフィーネの順で3列に並んで進むことになった。
「気合いだな」
ゴウシュが剣の柄を握りしめ進行方向の通路へと踏み出す。
その背を追って先が見えない中へと足を踏み入れた。
――
道幅は依然として変わらない。
ハヤトは日本にいた頃に遊んだRPGを思い出していた。
壁に取り付けられたランプで薄暗い通路は、いつ魔獣が飛び出してきてもおかしくなさそうな雰囲気だ。
奥へ進んでいくと霧のようなものが目に見えてくる。ピンクと紫の間の色で、進むごとにその色がどんどん濃くなっていく。それとともに甘い匂いも強くなっていた。
「はぁ……っ、はぁ」
長距離を歩いたわけでも、全力疾走したわけでもないのに6人の息は段々と上がっていっていた。
身体の奥に熱が溜まり、服の中に汗が滲む。
誰もが無言でただひたすらに前を急いだ。
ハヤトがふと隣のフィーネに目をやると、フィーネは耳の先まで赤くし、目を潤ませている。
白い肌赤く色づき、首筋に汗が流れ落ちて……。
ハヤトは慌てて目を逸らした。
(……なんか色んな意味でやばい)
「道がわかれてる……」
しばらく進んだところで、シャンがいつもの元気もなく、ぽつりと呟いた。
1度立ち止まりそこを見ると、二手に分かれている。
「……どっちだ」
ゴウシュが少し苛立ったように呟いた。
「こっちの方がなんとなく明るい?」
フィーネの声で右側の通路を見てみると、確かにほんのり明るい気がする。
多数決をとり、右側に進むことになった。
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