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できる限り大きな声で
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320 できる限り大きな声で
週末は夜も外に並ぶお客さんが出るほど混雑する。
厨房の片付けを済ませて後を師匠に引き継いだら、急いで銭湯に走らなければその日はお風呂にも入れない。この日は朝も仕入れに行くから、金曜日は丸一日、朝から晩まで働き通しになる。
最近、休憩時間に昼寝をするようになった。店の奥の新しく拡張した部分のすみっこに行きテーブルの上にクッションを置いてひっそりと眠るのだ。
クッションはフェルが作ってくれた。なかなかいい感じで気に入っている。
目覚ましの音で目を覚ますとだいたい向かいにフェルが座っていて、淹れてくれたコーヒーをおしゃべりしながら飲む。
金曜日の夜の営業だけはフェルが応援に来てくれるのだ。
これが最近の金曜日の過ごし方になっている。
「やはり無理をしてるのではないか?本当に体は大丈夫なのか?」
目を覚ましてコーヒーを飲んでいるとフェルが心配そうにいつも言って来る。
「仕方ないよ。新しく入った人たちがもう少し慣れて来ないと。土曜日のロイも似たような感じらしいよ。ロイは床に毛布を引いて寝てるんだってさ」
2階に薄汚れた毛布が置いてあった。
何かなって思ってセラに聞いたらロイがいつもそれで寝ているそうだ。お互い頑張っているんだなって思って、なんだか少し心が軽くなった。
年明けからロイとは一緒に働く機会が減ってしまった。仕方ないことなんだけれど少し寂しくも思う。
コーヒーを飲んだら夜の営業の準備を始める。
「もう少し寝てても良いっすよ。仕込みは終わってるっすから」
金曜日の夕方はロイと一緒に働ける。ロイは昼の営業が終わった後に店に来て9時過ぎくらいまで働いて帰る。
他にロイと会えるのは月曜日の朝くらい。月曜日昼の営業の前には朝礼みたいな連絡事項の確認の時間があるからだ。
「そんなわけにもいかないよ、って、本当。もうだいたい終わってるじゃない」
「そもそもケイくんが朝の仕込みでほとんど終わらせているからじゃないっすか。僕がやったのは鍋に火を入れるくらいっす。うらやましいっすよ。土曜日も仕込みだけでもたまに手伝ってくれないっすかねー」
「それだと食材を狩りに行けないんだ。なかなか大変なんだよ?炊き出しを続けるのって。土曜日はカインとセラも居るし、金曜日よりも人が多いんだからロイが上手くやれば全然今日より楽だと思うけど」
「なかなかそうもいかないっす。それに師匠が何にも言わないから逆にかなり怖いっす」
「何も言わないのは認められてるからだって。大丈夫だよ」
「むしろ思いきり怒鳴られた方がかえってスッキリするっす。毎週土曜はその日の営業はどうだったかって考えて、あまり眠れないことが多いっす」
土曜日は2時間くらいイビキをかいて爆睡してると聞いているのだが。
「営業終わりに師匠に聞いてみたら?ちゃんと目を見て話せば最近は答えてくれることが多いよ?まぁ、だいたいは僕も怒られているんだけどね」
サンドラ姉さんが辞めてから師匠が僕たちにいろいろ話をしてくれることが増えた。
たいてい怒られることが多いし、相変わらず怖いのだけど、きちんと目を見て悩んでることや迷ったことを話せば相談に乗ってくれて、時にはヒントをくれたりする。
そうなる確率はかなり低いのだが。
情報交換、と言ってしまえばなんとなくちゃんとしているような気になるけれど。ロイと一緒の日はだいたいお互いに失敗したことを言い合って慰め合うみたいなことが続いてる。
月曜日の仕込みの日はたいてい僕が前の日に失敗したことを聞いてもらっていることが多い。
「ケイくんでそうなんだから、僕なんかが言ったらどうなるかわかんないっす。心が折れてこの仕事続けられなくなっちゃったらどうするんすか」
さっきはむしろ怒られた方がスッキリするとか言ってたのにな。勝手だ。
追加のハンバーグを整形したら準備は終わり。そろそろ開店の準備をしようかなと思っていたら師匠が来た。
順番に仕込んだものを味見していく。
スープ大丈夫かな?お店のレシピからだいぶアレンジしてしまった。アルさんが悪いんだ。毎日来るからちょっと違う感じにしないと流石に飽きるだろう。
味見をした師匠がチラッと僕を見る、いや、にらんでる。やばい。怒られるかも。
ちょっと身構えていたけれど、師匠に何も言われないから店の外に並ぶお客さんを逃げるように確認しに行った。
外に出るとフェルがちょうど暖かい麦茶を配っている。
「逃げてきちゃった」
そう言うとフェルが笑う。怒られるかもと思ったら逃げちゃえばいいって最初に言ったのはフェルだから、その言葉だけで僕の状況は伝わったみたいだ。
「ケイ、今日は何がオススメなんだ?」
「オイゲン!先頭なんて珍しいじゃん。ブルーノもみんなも。今日は仕事が早く終わったの?」
「なんか腹が減って、今日は早めに切り上げた。ブルーノがたまにはお前のメシを食いてえとか言ってな」
「おすすめはやっぱりフェルの水割りかな?いっぱい飲んで行って」
そう言うと列に並んでる後ろのお客さんまでクスクスと笑う。
今日の食事当番はドミニクさんだったのかな?ドミニクさんのスープ料理はステータスを下げる効果があると冒険者の間でも評判だ。
「あれは気合いが足りねーと食えねえ味だ」
そう言っていた冒険者の表情はかなり真剣だった。
「じゃあそろそろ開けるね。みなさんも!もう少しお待ちください」
そう言って店に入ろうとしたら師匠がでてきた。
「ケイ、そんなとこでしゃべってねーでさっさと入れ。お前がいないと始まらん」
そう言って師匠が営業中の札をかける。
それを見たフェルがクスリと笑う。
急いで中に入って鉄板に火を入れる。
少し顔が赤い僕を見てみんながにっこりと笑った。
最初のお客さんは顔馴染み。
口元が緩むのをごまかそうと、うるさいって怒られるかもしれないけど、できる限り大きな声を出す。
「いらっしゃいませ!」
投票。ありがとうございました!
これでこの章は一区切りです!
幕間もお楽しみに!
週末は夜も外に並ぶお客さんが出るほど混雑する。
厨房の片付けを済ませて後を師匠に引き継いだら、急いで銭湯に走らなければその日はお風呂にも入れない。この日は朝も仕入れに行くから、金曜日は丸一日、朝から晩まで働き通しになる。
最近、休憩時間に昼寝をするようになった。店の奥の新しく拡張した部分のすみっこに行きテーブルの上にクッションを置いてひっそりと眠るのだ。
クッションはフェルが作ってくれた。なかなかいい感じで気に入っている。
目覚ましの音で目を覚ますとだいたい向かいにフェルが座っていて、淹れてくれたコーヒーをおしゃべりしながら飲む。
金曜日の夜の営業だけはフェルが応援に来てくれるのだ。
これが最近の金曜日の過ごし方になっている。
「やはり無理をしてるのではないか?本当に体は大丈夫なのか?」
目を覚ましてコーヒーを飲んでいるとフェルが心配そうにいつも言って来る。
「仕方ないよ。新しく入った人たちがもう少し慣れて来ないと。土曜日のロイも似たような感じらしいよ。ロイは床に毛布を引いて寝てるんだってさ」
2階に薄汚れた毛布が置いてあった。
何かなって思ってセラに聞いたらロイがいつもそれで寝ているそうだ。お互い頑張っているんだなって思って、なんだか少し心が軽くなった。
年明けからロイとは一緒に働く機会が減ってしまった。仕方ないことなんだけれど少し寂しくも思う。
コーヒーを飲んだら夜の営業の準備を始める。
「もう少し寝てても良いっすよ。仕込みは終わってるっすから」
金曜日の夕方はロイと一緒に働ける。ロイは昼の営業が終わった後に店に来て9時過ぎくらいまで働いて帰る。
他にロイと会えるのは月曜日の朝くらい。月曜日昼の営業の前には朝礼みたいな連絡事項の確認の時間があるからだ。
「そんなわけにもいかないよ、って、本当。もうだいたい終わってるじゃない」
「そもそもケイくんが朝の仕込みでほとんど終わらせているからじゃないっすか。僕がやったのは鍋に火を入れるくらいっす。うらやましいっすよ。土曜日も仕込みだけでもたまに手伝ってくれないっすかねー」
「それだと食材を狩りに行けないんだ。なかなか大変なんだよ?炊き出しを続けるのって。土曜日はカインとセラも居るし、金曜日よりも人が多いんだからロイが上手くやれば全然今日より楽だと思うけど」
「なかなかそうもいかないっす。それに師匠が何にも言わないから逆にかなり怖いっす」
「何も言わないのは認められてるからだって。大丈夫だよ」
「むしろ思いきり怒鳴られた方がかえってスッキリするっす。毎週土曜はその日の営業はどうだったかって考えて、あまり眠れないことが多いっす」
土曜日は2時間くらいイビキをかいて爆睡してると聞いているのだが。
「営業終わりに師匠に聞いてみたら?ちゃんと目を見て話せば最近は答えてくれることが多いよ?まぁ、だいたいは僕も怒られているんだけどね」
サンドラ姉さんが辞めてから師匠が僕たちにいろいろ話をしてくれることが増えた。
たいてい怒られることが多いし、相変わらず怖いのだけど、きちんと目を見て悩んでることや迷ったことを話せば相談に乗ってくれて、時にはヒントをくれたりする。
そうなる確率はかなり低いのだが。
情報交換、と言ってしまえばなんとなくちゃんとしているような気になるけれど。ロイと一緒の日はだいたいお互いに失敗したことを言い合って慰め合うみたいなことが続いてる。
月曜日の仕込みの日はたいてい僕が前の日に失敗したことを聞いてもらっていることが多い。
「ケイくんでそうなんだから、僕なんかが言ったらどうなるかわかんないっす。心が折れてこの仕事続けられなくなっちゃったらどうするんすか」
さっきはむしろ怒られた方がスッキリするとか言ってたのにな。勝手だ。
追加のハンバーグを整形したら準備は終わり。そろそろ開店の準備をしようかなと思っていたら師匠が来た。
順番に仕込んだものを味見していく。
スープ大丈夫かな?お店のレシピからだいぶアレンジしてしまった。アルさんが悪いんだ。毎日来るからちょっと違う感じにしないと流石に飽きるだろう。
味見をした師匠がチラッと僕を見る、いや、にらんでる。やばい。怒られるかも。
ちょっと身構えていたけれど、師匠に何も言われないから店の外に並ぶお客さんを逃げるように確認しに行った。
外に出るとフェルがちょうど暖かい麦茶を配っている。
「逃げてきちゃった」
そう言うとフェルが笑う。怒られるかもと思ったら逃げちゃえばいいって最初に言ったのはフェルだから、その言葉だけで僕の状況は伝わったみたいだ。
「ケイ、今日は何がオススメなんだ?」
「オイゲン!先頭なんて珍しいじゃん。ブルーノもみんなも。今日は仕事が早く終わったの?」
「なんか腹が減って、今日は早めに切り上げた。ブルーノがたまにはお前のメシを食いてえとか言ってな」
「おすすめはやっぱりフェルの水割りかな?いっぱい飲んで行って」
そう言うと列に並んでる後ろのお客さんまでクスクスと笑う。
今日の食事当番はドミニクさんだったのかな?ドミニクさんのスープ料理はステータスを下げる効果があると冒険者の間でも評判だ。
「あれは気合いが足りねーと食えねえ味だ」
そう言っていた冒険者の表情はかなり真剣だった。
「じゃあそろそろ開けるね。みなさんも!もう少しお待ちください」
そう言って店に入ろうとしたら師匠がでてきた。
「ケイ、そんなとこでしゃべってねーでさっさと入れ。お前がいないと始まらん」
そう言って師匠が営業中の札をかける。
それを見たフェルがクスリと笑う。
急いで中に入って鉄板に火を入れる。
少し顔が赤い僕を見てみんながにっこりと笑った。
最初のお客さんは顔馴染み。
口元が緩むのをごまかそうと、うるさいって怒られるかもしれないけど、できる限り大きな声を出す。
「いらっしゃいませ!」
投票。ありがとうございました!
これでこの章は一区切りです!
幕間もお楽しみに!
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