異世界に転生したら竜騎士たちに愛されました

あいえだ

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竜騎士になったよ

キャンプ

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何故かエリアスの発案で竜騎士全員でドラゴン舎に泊まることになる。仰天したのはドラゴンの、お世話をしてくれる騎士だった。

「まーまー今日は俺らがこっちは全部やるからありがとな」

フィリックスがお世話当番の騎士を解散させる。竜騎士のドラゴンと、騎士のドラゴンは建物が分かれている。待遇も別格だ。

カイザー号やオリオン号のドラゴン舎はそのまま人間が住んでも何の問題もない程立派だ。

豪華な飾り彫りを施された石柱の周りに寝具や道具を持ち寄ってまるで部屋のようになった。それにしてもお洒落な道具だなぁ。敷物からして違う。竜騎士は恵まれてるなと思った。

俺には物が無いので竜騎士達のセッティングの手伝いをしていると、フィリックスが俺のところに来た。エリアスは用があって王宮へ言ったらしく、昼過ぎまで戻ってこないそうだと聞かされた。

「シンの部屋は用意しようと思ったら本当は今すぐにでも出来るんだ。でも、あの部屋は亡くなった竜騎士が使っていてた部屋だから…エリアス、今はああやって明るく振る舞ってるけど、一番悲しんでたのは彼だから。ほんとはまだ…」

そうなんだ…エリアスは優しい人なんだろうな。

「このままここへ俺だけずーっと住もうかな。そんな大切な思いのある部屋に住めないよ、俺」
「竜騎士用の部屋がもっとあればいいんだけど、いつも5人くらいしかいないんだよ、竜騎士は」

フィリックスが困ったような顔をした。それ、すごくない?何で俺そんなところにいるわけ?そして試験などを受けて竜騎士になったフィリックスってすごいなとも思う。

「ここへずっと住むなら俺も一緒に住もうかな?シンと一緒にいたいな」

フィリックスが、俺を見つめて手を握ってきた。

えっ…。俺はさすがに真っ赤になる。
胸の音が跳ね上がる。

「なっ…何を?フィリックスまでそんなことしなくても。風呂も困るし!あ、今日の風呂どうしよ…」
「俺の部屋のを使えばいいじゃないか?ずっと使っていいよ」

その時、キャーという黄色い声が上がった。
王宮で働いている侍女さん達が昼休みになったのでここを覗いているのだった。どうやらフィリックスやトゥルキ、ハムザに声を上げているらしい。

ドラゴンがいるから入ってこないけど誰でも見られるのはやだな。

こんなにカッコいい竜騎士達がすごく人気があるのもわかるけど。
ふと気づく、俺に対する刺すような視線。

どうも思い過ごしではなさそうだな。

「新しく入った竜騎士ってあの子?」
「小さいね、ドラゴンもめちゃくちゃ小さくない?竜騎士のメンバーと違いすぎない?」
「女の子みたいな顔してるね、なんか綺麗だけど好きじゃない」

等と色々口にしてるのが聞こえる。わざと聞かせてるのかなと思うくらい。

同年代の女の人が近くにいるのが初めてな俺は動揺したのか、椅子につまづいて転びそうになる。

「危ない!」

フィリックスが俺に手を伸ばして抱き寄せたその瞬間、悲鳴が上がる。

うわあああ、殺気すら感じる…!フィリックスが離してくれなくて俺は固まった。

「大丈夫か?」
「だ、大丈夫です…」

ふっ、とフィリックスが俺に笑いかけて頬を撫でると、余計に悲鳴が悲壮感を増していく。いや頼む!煽るのやめて…。俺、今敵が確実に増えていってるから!

「あっ、俺ラースの水汲んでくる!」

バタバタとバケツを抱えてドラゴン舎を飛び出した。

邪魔者がいなくなったとばかりに黄色い歓声が背中に聞こえた。

水を汲んで戻ると入り口に人だかりが出来ていて入れない。
どうしようかな…入れないし、バケツ重いしな。俺は両手にバケツを持ったまんま立ちっぱなしだ。それをチラチラ見ながら侍女達はわざと道を開けないのだ。くすくすと笑っている子もいる。意地悪をされてるんだな、俺。

「きゃあっ!」

悲鳴が上がり、人だかりが開く。姿が見えない俺を探しにラースが出てきた。さすがに小さくてもドラゴンは怖いんだな…。

「ギャウ!」

と鳴きながら喜んで俺に体当たりをしてきたラースを避けきれずに、勢いよくバケツをひっくり返してしまった。

「ちょっと!びしょ濡れじゃない!」
「冷たっ!私も!」

その水がかかったようで、数人の侍女から怒号が飛んできた。見ると、衣装の裾が少しだけ濡れている。

「ちょっとあなた!竜騎士の癖に自分のドラゴンも躾できてないの!?」
「新入りってあなたね?何?嫌がらせ?」

「ご…ごめんなさい…」

怖ええええええ!ここの侍女怖い!きっと、かっこいいフィリックスや竜騎士達に交じってこんなチビッ子が隣に並ぶのが不愉快なんだろうな…。

グオオオオオオオ!

大きな唸り声と共に、紫のドラゴン、ヘラクレス号がこちらに走ってドスドスと足音を立てて向かってきた。口を開けて、その奥から炎が見える。

ボワっ!

やばい!侍女達に怪我をさせてしまう!俺は侍女達の前に立ちはだかってヘラクレス号を止めようとした。

「ヘラクレス!だめだ!」

フィリックスがヘラクレス号を追いかけてきて、怒鳴りながらその手をこちらに向けるとすごい速さで鎖がヘラクレスを拘束する。けれども止まらない。俺は氷の魔法を手に広げようとするけれど、果たしてこんなデカイドラゴンの攻撃に耐えられるのか不安しかない。

ヘラクレス号の口から炎が吐き出された。トゥルキとハムザが構えて氷の魔法を出すけど手遅れだった。

うわっ!無理いい!炎が俺たちに襲いかかる。

その時、目の前に氷の壁が現れ、ヘラクレスの炎を完全に遮断した。

「君たち、大丈夫かい?」

そこには、


美麗な微笑みを浮かべたエリアスが立っていた。






































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