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第1葉
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狐。
それは、古くから人間と親しみのある生き物。
騙し騙され、ともに生きてきた歴史の古い生き物である。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
「狐っていうわりに、あのトレードマークと言われる耳や尻尾もないし..、そもそも白すぎる!女の私より肌とか白い!!」
またしても、思ったことがそのまま口から出てしまうのは愛嬌ということで。
「僕は雪国生まれで、白狐にあたるんだよ。耳と尻尾は人里に降りる際に隠したけど、澪が見たければ出すけど」
「いい。この部屋、狭いから。耳とか尻尾とか邪魔になるだけだから」
私の住む一人暮らしの部屋は1Kで本当に狭い。
ひと1人が住む最低限のスペースといったところだ。
なんとかあれから、家路に着いたのはいいがこの部屋の狭さで大の男の様な姿をした雪と住むのはかなり狭い。
「狐の姿に戻ることもできるけど。せっかく、澪と会えたのだからもっと澪に触れたい」
「却下で!」
このやり取りを帰り路の間ずっと続けていた。
コントか。
「どうして恥じる?」
「恥じてないし、そもそもまだ番とか認めてない」
こんな人間じゃないのと結婚とかありえない。
今日からやっと自由になったのだから、こんなことに悩まされたくない。
「とりあえず今日はあんたも行くところがないみたいだから泊めるけど、明日には出ていってね」
「・・・」
黙ったまま悲しそうな見られても困るというものだ。
____ガチャガチャ!
「えっ、なに!?こんな時間に来客とかありえないんだけど!!」
ここは安いボロアパート。
悲しいがセキュリティも甘い。
変質者かもしれない。
3年間住んでいたがこんなことは今までなかったのに。
「僕が出るよ。澪は下がってて」
___ガチャ!
扉を開けると部長が立っていた。
え、怖いんだけど。
「なんだ、お前は!俺は羽咲に用があるんだ!!どけっ!!羽咲、居るのか?!部長直々にお前の家に来てやったんだ、出迎えないのか!!」
めっちゃ酔っ払ってる。
それだけは、ハッキリと分かるがなぜ、私の家に来たのかは謎だ。
「帰って頂けませんか?彼女は体調が悪く、奥で休んでいます。それに、仕事を辞めた彼女に貴方はもう赤の他人ではないですか?」
___どうして知ってるの?
私が仕事を失ったことを。
「っ、なんだと!!この男!」
「暴れるのなら容赦はしません」
一瞬、雪が降っているようにみえた。
いや、降っている。
____雪の周りだけ。
「なんだおまえっ、さむっ!う、うぐわぁぁぁっ、手、手が凍って!!」
「その程度であれば霜焼けで済みます。お引き取りください」
どうやら、雪という狐は雪を操ることができる妖らしい。
ただの狐ではないようだ。
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