お狐様の言うことを聞くだけのお仕事!

相馬かなで

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第1葉

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最悪の目覚めだ。

「おはよう、澪。よく眠れた?」

「寝たけど寝てない気分」

変な夢を見たせいでこの狐男の顔をまともに見ることができない。

「朝ご飯を食べると思って作ってみたんだけど、澪の口に合うかな?」

最近はコンビニのご飯で済ませていた私にとって、目の前に広がる食卓は自分の食卓ではないようにみえた。

「え、美味しそう」

素直に思ったことが口から出ると狐男は嬉しそうに目を細めた。

「そう?食べてみてよ」

___カチャ。

橋に手をつけて食べ始めると
それはとても美味しいお味噌汁と卵焼きだった。
味噌汁は飲むのを邪魔しない程度の具材が細かく切り刻まれ程よく入っており、豆腐が心地いい。

卵焼きは色味もよく、焼き加減も最高だ。
卵、冷蔵庫にあったんだ。

「卵はちょっと怖かったから念入りに火を入れたよ。他に具材がなかったから、あとで買いに行こうか」

そうか。
私はもう今日から無職になったんだっけ。

「澪さえ良ければ、狐の国に嫁入りしてくれればこの先食べるのも苦労させないよ」

は?
今さらっと何と言いました!?

「えっ!私、本当に狐の嫁入りをするわけ!?」

「澪がよければだよ?仕事なくなっちゃったんでしょ?」

なんと都合の良い話だろう。
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