甘いマカロンで異世界トリップ!幼馴染は王子様!?

相馬かなで

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第1章

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あれからずっとマニュアルとにらめっこしたあと、隼人に手取り足取り売り方を教えられて少しは様になったと思う。
少なくとも私の中では。

「やっと帰れるー、疲れたよぉ」

椅子の背もたれに身を投げ出しながら言う私に困った様な顔をした隼人が口を開く。

「お前なぁ、その疲れるものに身を削っている俺の教育精神も汲み取ってくれよなぁ..、まぁいいや、仕事は終わったんだ。このあとラーメンでも行くか?」

ラーメンが大の好物である私は
即座にYESの答えを告げ帰りの支度を整えた。
他のみんなはもう既に帰ってしまい、私と隼人の居残り勉強という形だからここから先は先輩扱いしなくても良さそう。

「隼人!私味噌ラーメンがいい!」

カバンを片手に一気にテンションが上がる私をみてため息をつきながらも優しい笑みを向けた隼人は笑いながらこう付け足した。

「まだ店内なんだから、先輩くらいつけろよ?」

はいはい。
まだ、先輩後輩の立場ですもんね。
さっさと店内を後にしようとする私の肩を隼人がポンっと叩く。
後ろを向くとヒヤッとした物が頬にあたる。

「ぎゃあああっ!なに!?」

私の驚く様子に腹に手を当てて爆笑する隼人に少しむくれる。

「お前、22歳の花の新社会人が“ぎゃあああっ”はないだろ。大人の女らしく“きゃああっ!”とか言えないのかよ」

腹が立つこのやり取りに昔の私達のことを思い出す。
___そういえば、小さい頃もこんなやりとりばかりしてたっけ。
隼人は私を弄るのが好きでそれを優しく慰めてくれたのが悠人さん。

__悠人さん、どこに行ってしまったんだろう。
せめて、一言くらい別れの挨拶は欲しかった。

「ほら、ぼけっとしてないでいくぞ?少しは頭も冷えただろ」

「いきなり冷蔵庫からチューブのアイスを出さないで下さいよ!それ、真山先輩のアイスですよ?」

この店には冷蔵庫があり思い思いにみんなが好きな食べ物を保管している。

「いいんだよ、あいつ少しは痩せた方がいいだろ」

失礼極まりない言葉である。

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