3 / 6
水の国【ファウンテン】
しゅっぱつ。
しおりを挟む
「…うん、お財布も持った、食料よし、念の為のポーションもよし、野宿用のスクロールも半ダース持った…と」
明日出発を目処にして帰ってきてから直ぐに準備を始めたけど、気が付いたら終わってしまった。
今すぐにでも出発したいけど、流石に夜に出ていくのは良くないだろう。せめて明日の朝イチで出発しよう。
「…最初に何処へ行くかだけ決めておこう」
賢者様から借りたスクロールタイプの地図を使って周辺にある国を探す。
「ここがいま居る所【時空の国】で、ここから1番近いのは…」
「そりゃ【水の国】でしょ!!」
「ひゃあああああ!!」
背後から突然聞こえた声。思わず変な声が出てしまう。ここには私しか居ないはずなのに。
「あはは!!そんなに驚くクロノを見たのは初めてだ!!」
私を見てケラケラ笑う。
淡いピンクの髪色で肩までかかるぐらいの髪の長さ。そして白をベースとして紅い装飾がされている私の服と色違いの服装。
「はぁ…なんでコーロが家に居るのさ。不法侵入で衛兵に突き出してやろうか」
私と一緒に魔王討伐しに行ったメンバーの一人、コーロだ。
「まあまあ、そんな事よりさ、旅に出るらしいじゃん?」
「あー、明日の朝には出るつもりだけど…」
知られてた…ってよりは賢者様がコーロに教えたのかな?
「あのさ、ウチも付いてっていいかな?…ウチもちょっと気になることがあってさ、それを確認しに行きたいんだ」
「いいよ。どっちにしろ誘うつもりだったしね」
コーロにそう返す。するとコーロはみるみる顔を明るくして
「よっしゃあああ!!断られると思ってたけどセーフだったあああ!!」
なんてはしゃいでいる。
「嬉しいのはわかるけど夜だから落ち着け」
「落ち着いていられるか!!…ッあぁ~……小さい頃からの夢だったんだよな~旅ってさ」
「一応、魔王討伐までの道のりも旅だと思うけど」
「アレは世界を救う旅だぞ!?アホか!!こういう気楽な旅を望んでたんだよ!!」
…いい笑顔。魔王を倒さなかったら、こんなにいい笑顔は見れなかったかもしれない。
「早速準備してくる!!明日の朝お前ん家に行くからなー!!」
コーロはまたあしたなー!!って声を残して消えた。はやい。
「…この笑顔が見れたならよかったのかな……?」
魔王討伐してよかったのかはまだわからないけどこんな様な笑顔が皆に広がってくれるといいな。
…そういえば、聞きそびれたけどコーロが気になることってなんだろうか。
「ま、それは明日聞いてみればいいか」
そう切りかえて布団に潜る。
寝るにはちょっと早いけどきっと明日からは騒がしいから。
「ふふ…楽しみだなぁ」
元気でいるために早く寝よう。
―――
「早いよ」
「クロノが起きるの遅いだけ!!ほら!!早く!!」
コーロが来たのは日が昇ってすぐの時間帯。まだ辺りは薄暗い。
めっちゃ眠い。
「うるせー。このドアホコーロ。もうちょい来る時間考えろやクソー」
せめて朝ご飯食べてから行きたい。
「ウチは楽しみすぎて寝れんかったんだ!!ほら、早く着替えて!!」
眠い。
「クロノの荷物はこれだな!?ほら、ウチが持つから行くぞ!!」
眠い。
「さー出発だ!!行ってくるぞ我が国【時空の国】!!」
その辺から私の記憶はない。
明日出発を目処にして帰ってきてから直ぐに準備を始めたけど、気が付いたら終わってしまった。
今すぐにでも出発したいけど、流石に夜に出ていくのは良くないだろう。せめて明日の朝イチで出発しよう。
「…最初に何処へ行くかだけ決めておこう」
賢者様から借りたスクロールタイプの地図を使って周辺にある国を探す。
「ここがいま居る所【時空の国】で、ここから1番近いのは…」
「そりゃ【水の国】でしょ!!」
「ひゃあああああ!!」
背後から突然聞こえた声。思わず変な声が出てしまう。ここには私しか居ないはずなのに。
「あはは!!そんなに驚くクロノを見たのは初めてだ!!」
私を見てケラケラ笑う。
淡いピンクの髪色で肩までかかるぐらいの髪の長さ。そして白をベースとして紅い装飾がされている私の服と色違いの服装。
「はぁ…なんでコーロが家に居るのさ。不法侵入で衛兵に突き出してやろうか」
私と一緒に魔王討伐しに行ったメンバーの一人、コーロだ。
「まあまあ、そんな事よりさ、旅に出るらしいじゃん?」
「あー、明日の朝には出るつもりだけど…」
知られてた…ってよりは賢者様がコーロに教えたのかな?
「あのさ、ウチも付いてっていいかな?…ウチもちょっと気になることがあってさ、それを確認しに行きたいんだ」
「いいよ。どっちにしろ誘うつもりだったしね」
コーロにそう返す。するとコーロはみるみる顔を明るくして
「よっしゃあああ!!断られると思ってたけどセーフだったあああ!!」
なんてはしゃいでいる。
「嬉しいのはわかるけど夜だから落ち着け」
「落ち着いていられるか!!…ッあぁ~……小さい頃からの夢だったんだよな~旅ってさ」
「一応、魔王討伐までの道のりも旅だと思うけど」
「アレは世界を救う旅だぞ!?アホか!!こういう気楽な旅を望んでたんだよ!!」
…いい笑顔。魔王を倒さなかったら、こんなにいい笑顔は見れなかったかもしれない。
「早速準備してくる!!明日の朝お前ん家に行くからなー!!」
コーロはまたあしたなー!!って声を残して消えた。はやい。
「…この笑顔が見れたならよかったのかな……?」
魔王討伐してよかったのかはまだわからないけどこんな様な笑顔が皆に広がってくれるといいな。
…そういえば、聞きそびれたけどコーロが気になることってなんだろうか。
「ま、それは明日聞いてみればいいか」
そう切りかえて布団に潜る。
寝るにはちょっと早いけどきっと明日からは騒がしいから。
「ふふ…楽しみだなぁ」
元気でいるために早く寝よう。
―――
「早いよ」
「クロノが起きるの遅いだけ!!ほら!!早く!!」
コーロが来たのは日が昇ってすぐの時間帯。まだ辺りは薄暗い。
めっちゃ眠い。
「うるせー。このドアホコーロ。もうちょい来る時間考えろやクソー」
せめて朝ご飯食べてから行きたい。
「ウチは楽しみすぎて寝れんかったんだ!!ほら、早く着替えて!!」
眠い。
「クロノの荷物はこれだな!?ほら、ウチが持つから行くぞ!!」
眠い。
「さー出発だ!!行ってくるぞ我が国【時空の国】!!」
その辺から私の記憶はない。
0
あなたにおすすめの小説
義妹がピンク色の髪をしています
ゆーぞー
ファンタジー
彼女を見て思い出した。私には前世の記憶がある。そしてピンク色の髪の少女が妹としてやって来た。ヤバい、うちは男爵。でも貧乏だから王族も通うような学校には行けないよね。
魅了の対価
しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。
彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。
ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。
アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。
淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。
特技は有効利用しよう。
庭にハニワ
ファンタジー
血の繋がらない義妹が、ボンクラ息子どもとはしゃいでる。
…………。
どうしてくれよう……。
婚約破棄、になるのかイマイチ自信が無いという事実。
この作者に色恋沙汰の話は、どーにもムリっポい。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる