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13 文化祭の日

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「できた……」

 ハサミを机に置いて、わたしは小さくつぶやいた。
 心の中のわたしは「やったー!」と叫びながら踊っていたけど、現実のわたしは目を閉じて感動を味わっているだけだった。
 いつもなら感情を表に出すのが下手な自分にがっかりしているところだ。だけど、今は真夜中。静かにしている方がいい。
 わたしは声を上げるかわりに、完成したそれを何度もなでた。

 瑠璃に贈る布絵本。とうとう作り上げることができたんだ。
 絵本に縫い忘れがないか手に取って確認してみる。ちゃんとページはめくれるし、アップリケもきちんとくっついている。バッチリだ。
 さらにうれしさが増し、わたしは閉じては開くを繰り返す。
 本当はこんなことをしているよりも、早く寝た方がいい。だって明日は……ううん、日付が変わっちゃったから今日か。

 今日は、文化祭当日なんだから。
 だけどどうしても眠れなかった。ドールハウスを他のクラスにもお披露目できるわくわく感と、瑠璃と仲直りできるかもしれない期待が心で渦を巻き、巻けば巻くほど大きくなる毛糸玉みたいにふくれあがって、もう落ち着いていられない。
 そんなわけで、わたしは眠ることをあきらめ、ひたすら布絵本の仕上げをしていた。

 完成できて本当によかったな。これで明日は心置きなく文化祭に集中できる。
 文化祭が終わって落ち着いたら、この絵本を瑠璃に渡そう。
 ラッピングはしない方がいいのかな。いかにもプレゼントという風にしちゃうと、無理に押しつけようとしてるって思われちゃうかも? そうじゃない、見てもらいたいだけなんだと伝えるために、そのままで持って行こうかな。
 考えているうちに、やっと眠気がやってきてくれた。細かいことは明日以降に決めよう。

 使った道具を片付け、机の上にはバザーの出品物と、鞄だけが置いてある状態にした。お母さんに持って行ってもらうとき、わかりやすい方がいいもんね。
 その中に混ざってしまわないように、布絵本は椅子の上へ置き、ベッドに入った。


 アラームの音が鳴らない。
 ぼんやりした頭でスマホを見ると、設定した時刻を二十分も過ぎていた。
 一瞬で頭のてっぺんからつま先までしゃきっと覚醒して、ベッドから飛びだす。
 そうか、無意識にアラームを止めちゃってたんだ。急がなきゃ。
 準備にバタバタと走り回るわたしを、お母さんが不思議そうに見ていた。

「いつもより早起きなんだから、そんなにあわてなくてもいいんじゃないの?」

 たしかに通常授業の日なら、まだ寝ていてもいい時間だ。だけど今日は、なんと言っても……。

「文化祭だから。早めに行って、ドールハウスにおかしなところがないか確認したいんだ」

 言いながら自分の部屋に戻る。いけない、鞄を忘れていた。
 勢いよく引っ張り上げたせいか、鞄をバザーの出品物にひっかけてしまい、軽く雪崩が起きてしまった。
 直そうかと一瞬悩んだけど、出品するものを書いたメモを上に置いてあることだし、きっとお母さんはわかってくれるだろう。そう判断して、わたしはそのまま部屋を飛びだした。

「深白、がんばってね。お母さんもバザーの店番の合間に見に行くから」

 靴を履くわたしの背中に、お母さんの声がかかる。

「うん。……あっ、バザーに出すもの、机の上に置いてあるから」
「了解! いってらっしゃーい」

 学校に着くと、クラスの半分くらいがもう登校していた。
 みんな文化祭がはじまるのを待ちきれない、といった様子で、ドールハウスを確認したり、ポスターや看板の配置を変えたりしている。
 滝くんもきっと張り切って早く来ているんだろうな、と思っていたら、普段と変わらない時間にひょっこりと現れた。

「完成させたら満足しちゃったかも。もう作るものないよね? 気が抜けたー」

 そんなことを言いつつ、へろへろと椅子に座りこむ滝くんを、緑川さんがあわててはげます。

「待って、抜いた気はもう一回入れて! お客さんに説明するとき、建物にくわしい人が必要だから、滝くんがんばって!」

 そうだ、見に来てくれたお客さんにドールハウスについて聞かれることがあるかもしれない。どうしよう、急に緊張してきた。

「待井さんも、今日はがんばろうね」

 緑川さんはわたしにも声をかけてくれた。わたしはぎこちなくうなずいて答える。

「うん。人と話すの苦手だからうまく説明できるかわからないけど、がんばらないと……」
「あっ、待井さんはもうちょっと気を抜いて!」

 滝くんと正反対のことを言われたからか、周りのみんながくすくすと笑った。
 滝くんは「滝も待井さんみたいにやる気だせよなー」なんて男子に言われ、脇腹をつつかれている。

「あはは、滝くん、作るときは本当にすごいやる気だったよ。待井さんも! ふたりががんばってくれたから、素敵なドールハウスができたよ。ありがとうね」
「まあ、滝監督がキビシかったけど、その分いいのできたよな」
「待井さんのアイデアで、部屋の内装、すっごいかわいくなったもんね。ありがと!」

 みんなが口々にお礼を言ってくれるものだから、照れくさくて恥ずかしくて、どうすればいいかわからなくなってしまった。
 隣の滝くんを見ると、「まあまあ」と言いつつ両手を挙げ、余裕で賞賛を受け止めていた。さすがだ。

「本当、正反対だよなあ。滝と待井さん」

 男子が言うと、滝くんは首をかしげた。

「ええー、そっくりだろ? 二人ともドールハウスづくりをがんばってるチームだし!」
「それ、属性をひとくくりにしすぎだろ」

 みんなはまた笑ったけど、わたしは滝くんが言ったことが少しわかった気がした。
 前に買い出しに行ったとき、滝くんは「夢中になるとまっすぐ向かっちゃうところがおそろい」と言ってくれた。たぶんそういう意味の「そっくり」なんだろうな。
 滝くんとわたし、性格は違っても、好きなものを好きだって思う気持ちは重なっていた。いっしょにドールハウス作りをがんばることができたんだ。

 これからもハンドメイドを好きでいたい、という気持ちがじんわりこみ上げてくる。
 もう自分の気持ちをごまかしたりしない。瑠璃に対しても。
 ふと、滝くんと目が合う。わたしがちょっとうなずいてみせると、滝くんは満足そうな笑みを浮かべた。わたしも、自然と口元がゆるむのを感じた。


 文化祭がはじまった。
 わたしは「待井さん、息して息!」なんて緑川さんに背中をさすってもらうくらい、緊張でカチコチだった。こんな状態で、お客さんにちゃんとあいさつできるのかな。
 だけどその心配はまだ早かったみたいだ。うちのクラスには、お客さんがなかなかやって来なかった。

「やっぱり、まっさきに行くのは模擬店とかお化け屋敷とかで、ここまではたどり着かないのかなあ」
 みんながため息をつきながら雑談している中、滝くんはコンベックスであちこち測っては、看板を置き直したり、ポスターを貼り直したりしていた。

「お客さんが入りたくなる位置があるんじゃないかと思って」

 と言いながら試行錯誤を続ける滝くんに感心して、わたしも飾りきれなかった家具を、余っていた机にディスプレイしてみた。
 その努力が功を奏したのか、それとも偶然なのか、通りかかった人たちが教室に入ってきてくれた。

 小さな子どもとお母さんも笑顔で見てくれている。うちの学校の生徒だけじゃなくて、一般の人たちにも興味を持ってもらえたみたいだ。

「すごい、ちっちゃい」「かわいい!」

 歓声が上がった。うれしい。
 緊張でかたまっていた心と体が温まって、ほぐれていくのがわかる。お客さんの笑顔を見るのがまたうれしくて、作り手のわたしたちも笑みを交わした。

「見て、このベッドカバー、ちっちゃいのにパッチワークになってる」
「本当だ! 花柄の刺繍もしてあるよ。細かいしかわいいし、すごいね」

 どきっとした。わたしが作ったベッドカバーがほめられている。
 恥ずかしい。けどもうちょっと感想を聞いてみたい。内心そわそわしていたとき、滝くんがお客さんたちの会話に入っていった。

「うちの職人の仕事なんですよ! ほら、待井さん!」

 なんてわたしをひっぱりだして紹介するものだから、目の前でほめ言葉を聞けることになってしまった。
 うれしいけどどう答えていいかわからなくて、「ありがとうございます」しか言えない状態だったのが切ない。
 そんなわたしの代わりに滝くんが「ここのステッチは」なんて説明してくれていた。すごい。滝くん、いつの間にか手芸にくわしくなっちゃってる。

「見にきてよかった、ありがとう」と言ってくれたお客さんを廊下で見送っていたとき、教室内でざわめきが起こった。
 戸惑いや焦りが入り交じった声がだんだん大きくなっていく。一番はっきり聞こえたのは、女の人の「なにしてるの!」という悲鳴のような声。
 あわてて教室に戻ると、カフェのドールハウス周辺にみんなが集まっているのが見えた。

「待井さん、大変。建物が……」

 緑川さんの泣きそうな声に心臓がひやりとした。わたしはおそるおそる、人だかりのすき間からカフェハウスをのぞき込む。
 すると、そこには信じられない光景が広がっていた。

 ドールハウスの一部が壊れ、家具や小物が散らばっている。
 特に壊れ方がひどいのは、建物の壁部分だ。側面の壁が折れて、完全に倒れてしまっている。動物のマスコットたちがお茶を飲んでいたテーブルや椅子も、足が折れたりして原形をとどめていないものもある。
 突然の出来事に状況が飲み込めなくて、頭がぼんやりしてきた。そのとき、女の人が泣きそうな声で言った。

「ごめんなさい」
 小さな女の子の手をぎゅっと握ったお母さんが、体を折り曲げるようにして頭を下げている。
「ごめんなさい……。この子が大変なことをして、本当に、ごめんなさい」

 何度も何度もあやまり続ける。ふたりとも、さっきまで楽しそうに展示を見てくれていたのに、なにがあったんだろう。

「もう、まーちゃん、だめじゃない……」

 あやまる合間にお母さんが女の子に声をかける。まーちゃんと呼ばれたその子は、夕映ちゃんよりも年下に見えるから、まだ小学生にもなっていないだろう。唇をぎゅっと引き結んでいる様子は、破裂しそうな感情を必死に抑えているように見えた。
 緑川さんに話を聞くと、女の子がよろけた拍子にドールハウスに手をついてしまい、壊してしまった……ということみたいだ。

 本来なら、こういった事故は起こらないはずだった。
 ドールハウスのそばには必ず人がついていて、お客さんが建物に触れたりしないよう、しっかりと見ていたからだ。
 だけど運悪く、さっきはお客さんが多かった。カフェハウスを見ていた人は女の子のお母さんに説明をしているところだったし、わたしたちもそれぞれお客さんの対応をしていた。

 お母さんと案内の人の話が弾み、女の子はだんだん退屈になってきたらしい。最初はおとなしくしていたものの、そのうちダンスをするようにその場でくるくると回りはじめた。
 それを見たお母さんが「やめなさい」と注意したとき、女の子はバランスを崩し、ドールハウスへ倒れ込んでしまった……。
 緑川さんや周りの人たちの話を聞いて、事故の原因がわかってきた。

「ごめんなさい。みなさん……」
「いえ、あの……。おふたりとも、ケガはないですか?」

 頭を下げ続けているお母さんに、緑川さんが声をかけた。
 そうだ、手をついたときに破片でケガしていないかな。お母さんが女の子の様子を見たところ、手のひらが少し赤くなっているものの、切り傷はなさそうだった。
 外壁の材質が軽いボードだったのがよかったんだろう。ただそれは、壊れやすい素材ということでもあって……。
 女の子にケガがなくて、ひとまず安心だ。だけどドールハウスの姿を見ると、やっぱり複雑な気持ちだった。

 うさぎたちがカフェをしている、という設定で作ったドールハウス。家具だけではなく、カフェのメニューもみんなで考え、指先やピンセットを使って、小さな食器に載ったケーキやサンドイッチをていねいに作った。

 そんな気合いの入ったカフェも、すっかり様子が変わってしまった。テーブルは倒れて足が折れ、小さなケーキやカップもばらばらに散らばってしまっている。
 なにより痛々しいのが、建物の壁部分が外れてしまったことだ。壁に作った窓枠も割れて、簡単には直せそうにない。
 この窓枠を取り付けるのにみんなで苦労や工夫を重ねたことを思い出すと、やりきれない気持ちになった。

「仕方ないかあ……」

 みんなで床に落ちたミニチュアの家具や食器を拾い集めているとき、誰かがぽつりとつぶやいた。
 その言葉に同調するように、何人かがため息をついた。どんよりとした空気が教室に充満していく。
 仕方がないことだってわかっている。

 だけど、今日、この文化祭のために、わたしたちは一致団結してドールハウスを作ってきた。今、教室で誇らしげに並んでいる建物も家具も人形も、クラスみんなの努力の結晶だ。
 ものが壊れたということだけじゃなくて、みんなでいっしょに苦労して、がんばって、楽しんだ時間にほころびができてしまったような気がした。だから残念な気持ちになってしまったんだ。

 教室の雰囲気はさらに重く、黒い雲がかかったようになる。それを感じ取ったのか、女の子は大きな声を上げて泣きだした。これまで抑えていた感情がパンクしてしまったみたいだ。お母さんがなだめようとしても泣き声はおさまらず、しゃくりあげるたびに涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。
 さっきまでは楽しんでくれていたのに。このままじゃ、ドールハウスを見ていたことが彼女にとって悲しい思い出になってしまう。

 いやだな。笑顔になれるような思い出になってほしいな。どうにかできないだろうか。
 そうだ。今から、ドールハウスの修理をしたらどうかな。
 カフェハウスが元どおりになれば、女の子とお母さんの罪悪感が少しやわらいで、笑ってくれるかもしれない。

 みんなに提案してみる? だけど、教室中には重い空気がただよったままで、わたしの唇もくっついたまま動かせない。
 なによりわたしにとって、大勢の人の前で自分の意見を言うなんて、考えただけで足がすくんでしまうような恐ろしいことだった。
 だけど目の前の女の子は、もっと怖い思いをしてるのかもしれない。

 女の子と重ねるように、瑠璃のことを思いだした。
 瑠璃の様子がおかしいと思っていたのに、自分の隠しごとが知られないかと不安で、話を聞けなかったことを。
 もう、同じ後悔はしたくない。
 うつむいて自分のことばかり考えるのはやめよう。顔を上げて、もっと目の前の人を見てみよう。

 今。たった今、みんなにわたしの気持ちを伝えて、ドールハウスを直すことができたら。
 女の子を……まーちゃんを、笑顔にできる?
 わたしにも、できる?
 できるかもしれない。この瞬間、勇気を出せたら。

 わたしは何度か深呼吸した。怖い気持ちを払い落とす時間はない。そのまま抱えていくしかない。ふるえる指先をぎゅっと握りしめ、集まりはじめたみんなのところへと向かう。
 みんなは、カフェハウスをどうするか相談しているところだった。壊れた建物は撤去して、飾りきれずに裏に置いてある家具をディスプレイしよう……という流れになっている。早く伝えなくちゃ。
 わたしは意を決し、みんなに話しかけた。
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