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もう一度、「守りたい」と誓うために…
求める日常
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こんなことを聞いたことがある。
男女の間に友情など存在しない。
俺はその言葉は正しいと思う。
突然だが、俺には友達がいない。だが、ボッチではない。
「遅くなってごめんね」
朝。学校に行く通学路の途中にそんな声が響き渡る。彼女と待ち合わせをしていたのだ。
「おう。大丈夫だ。さ、いくぞ」
「うん」
彼女の名は白水みどり。俺の幼馴染だ。
そして、俺は永遠北白夜だ。昔からハクと呼ばれている。まあ、みどり以外呼んでくれた人はいないわけだが。
とにかく、俺たちは愛美高校の二年だ。
「ねえハク。今日、何か宿題あったっけ?」
「数学のプリントがあったろ?あれだけだと思ったが?」
「そうだよね。何か忘れたかと思ったよ」
「みどりに限ってそんなことはないと思うけど。今まで忘れた所見たことないし」
「んー。そうだね。忘れたことはないね、一度も」
「うへー。流石だな」
この会話から察した人もいるだろう。みどりは超が十個付くぐらい優秀だ。俺はその真反対。テストはいつも平均点ギリギリだし、赤点だってとったことだってある。忘れ物も何回忘れたことか。その度にみどりに助けられている。
治したいとは思ってるんだけどな~。
そんなこんなで、学校に辿り着く。ちなみに、俺とみどりは同じクラスだ。
「おはよう」
成績優秀で容姿がいい、とくればモテないわけもなく、
「ああ、白水さんおはよう」
クラスの男子全員がおずおずといった感じにそう反応する。そして、次に向けられる、俺への非難がましい視線の数々。勿論、その視線を訳すと、「ちっ、何であんな地味な奴と…、」というメッセージが込められている。
悪かったな、地味な奴で!
「さて、一時限目はっと」
そんな視線に居心地の悪さを感じながら、一時限目の準備をする。おい、今、そんなことするの?って思った奴いるだろ。いくら成績悪かったって、これくらいは俺だってやるわ。まあ、最近始めたんだけどね。
用意が終わった俺は、逃げるように教室を出る。居心地が悪いったらありゃしない。そのまま水道に行き、水を一口。これが俺の学校に来た時のルーティン。
「よし」
また、平凡な一日が始まろうとしていた。
4時限目の体育。自慢じゃないが、運動神経に関しては学校上位。学年の中でぶっちぎりでいいと、自分でも自負している。今日は男女合同でもあり、ほとんどの男子の目線は、女子に向けられている。いや、訂正。みどりに向けられている。ただ一人、俺を除いて。興味がないと言えば噓になるが、そこまでまじまじと見るような事でもないような気がするのは俺だけか?
授業の内容はサッカーだった。これ、女子には難しいんじゃないか。いや、女子を馬鹿にしているわけではありません。
最初は女子から。二チームに分かれ、試合が始まる。やはり目立つのは、そこそこの運動神経を持つみどりと、男子顔負けの運動神経を持つ大山咲月か。
結果は一対一の引き分け。そこから、男子に引き継がれられる。
「ハク、頑張ってね」
「おう」
またもや向けられる男子の視線。鬱陶しいな。
そして、チーム分け。俺のチームはバランスが取れたメンバー。だが、相手は、
「サッカー部員二人か」
中々に厄介だが、まあ、何とかなるだろ。
ついに、試合が始まる。予想通り。相手はサッカー部員の二人以外、ボールに触れず、隅っこに縮こまっていた。
逆に部員二人は、ほぼ無双状態。誰も止められず、二人で切り裂いていく。その度に女子から歓声が上がる。
見かねた俺は、前へ出る。部員との一対一のマッチアップ。部員は早速フェイントを仕掛けるが、俺はスライディング。ボールだけを取り、前へパス。俺のチームでのパス回しが始まる。だが、経験者というわけでもない為、うまく繋がらない。そして、前へと上がった俺にボールが回ってくる。受け取った瞬間、俺はドリブルを開始。トップスピードに近い走りで部員二人を置き去りに。そのままゴールへと突き刺した。
そのまま試合は進み、二対一で勝利を収めた。終わった後、女子たちが数人駆け寄ってきたが、軽くあしらい、教室に戻った。
ああ、これだ。普通の日常。俺が求めていたのはこれだ。普通に授業をし、みどりと話しながら登下校する。この日常が続けばいいなと、そう思う。
ここから、崩れ去っていくとは知らずに…。
男女の間に友情など存在しない。
俺はその言葉は正しいと思う。
突然だが、俺には友達がいない。だが、ボッチではない。
「遅くなってごめんね」
朝。学校に行く通学路の途中にそんな声が響き渡る。彼女と待ち合わせをしていたのだ。
「おう。大丈夫だ。さ、いくぞ」
「うん」
彼女の名は白水みどり。俺の幼馴染だ。
そして、俺は永遠北白夜だ。昔からハクと呼ばれている。まあ、みどり以外呼んでくれた人はいないわけだが。
とにかく、俺たちは愛美高校の二年だ。
「ねえハク。今日、何か宿題あったっけ?」
「数学のプリントがあったろ?あれだけだと思ったが?」
「そうだよね。何か忘れたかと思ったよ」
「みどりに限ってそんなことはないと思うけど。今まで忘れた所見たことないし」
「んー。そうだね。忘れたことはないね、一度も」
「うへー。流石だな」
この会話から察した人もいるだろう。みどりは超が十個付くぐらい優秀だ。俺はその真反対。テストはいつも平均点ギリギリだし、赤点だってとったことだってある。忘れ物も何回忘れたことか。その度にみどりに助けられている。
治したいとは思ってるんだけどな~。
そんなこんなで、学校に辿り着く。ちなみに、俺とみどりは同じクラスだ。
「おはよう」
成績優秀で容姿がいい、とくればモテないわけもなく、
「ああ、白水さんおはよう」
クラスの男子全員がおずおずといった感じにそう反応する。そして、次に向けられる、俺への非難がましい視線の数々。勿論、その視線を訳すと、「ちっ、何であんな地味な奴と…、」というメッセージが込められている。
悪かったな、地味な奴で!
「さて、一時限目はっと」
そんな視線に居心地の悪さを感じながら、一時限目の準備をする。おい、今、そんなことするの?って思った奴いるだろ。いくら成績悪かったって、これくらいは俺だってやるわ。まあ、最近始めたんだけどね。
用意が終わった俺は、逃げるように教室を出る。居心地が悪いったらありゃしない。そのまま水道に行き、水を一口。これが俺の学校に来た時のルーティン。
「よし」
また、平凡な一日が始まろうとしていた。
4時限目の体育。自慢じゃないが、運動神経に関しては学校上位。学年の中でぶっちぎりでいいと、自分でも自負している。今日は男女合同でもあり、ほとんどの男子の目線は、女子に向けられている。いや、訂正。みどりに向けられている。ただ一人、俺を除いて。興味がないと言えば噓になるが、そこまでまじまじと見るような事でもないような気がするのは俺だけか?
授業の内容はサッカーだった。これ、女子には難しいんじゃないか。いや、女子を馬鹿にしているわけではありません。
最初は女子から。二チームに分かれ、試合が始まる。やはり目立つのは、そこそこの運動神経を持つみどりと、男子顔負けの運動神経を持つ大山咲月か。
結果は一対一の引き分け。そこから、男子に引き継がれられる。
「ハク、頑張ってね」
「おう」
またもや向けられる男子の視線。鬱陶しいな。
そして、チーム分け。俺のチームはバランスが取れたメンバー。だが、相手は、
「サッカー部員二人か」
中々に厄介だが、まあ、何とかなるだろ。
ついに、試合が始まる。予想通り。相手はサッカー部員の二人以外、ボールに触れず、隅っこに縮こまっていた。
逆に部員二人は、ほぼ無双状態。誰も止められず、二人で切り裂いていく。その度に女子から歓声が上がる。
見かねた俺は、前へ出る。部員との一対一のマッチアップ。部員は早速フェイントを仕掛けるが、俺はスライディング。ボールだけを取り、前へパス。俺のチームでのパス回しが始まる。だが、経験者というわけでもない為、うまく繋がらない。そして、前へと上がった俺にボールが回ってくる。受け取った瞬間、俺はドリブルを開始。トップスピードに近い走りで部員二人を置き去りに。そのままゴールへと突き刺した。
そのまま試合は進み、二対一で勝利を収めた。終わった後、女子たちが数人駆け寄ってきたが、軽くあしらい、教室に戻った。
ああ、これだ。普通の日常。俺が求めていたのはこれだ。普通に授業をし、みどりと話しながら登下校する。この日常が続けばいいなと、そう思う。
ここから、崩れ去っていくとは知らずに…。
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