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本編
呼び出し参戦
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一回戦、二回戦と順調に勝ち進めていく中、俺は徐々にに疲れがたまっているのを感じる。
「はあ……、疲れた」
「半分自業自得だからね」
この疲労は一人で三人を相手し続けた結果の状況だ。
普通なら舞原も前線で戦ってくれるのだが、俺が今朝無理矢理リタイアさせたためいない。
「なら、もう半分は誰のせいだ?」
「え? こんな時にけがをした千歳に決まってるじゃない」
半分はお前のせいだよ。と、心中で間違いを正す。
「まあ、自業自得ってなら、俺が最後まで責任持たないとな」
「そうよ。しっかりしてよね……」
で別にお前が責任持ったってバチは当たらないんだぞ……。
愚痴をこぼしながら向かう三戦目。
相手はまたもやAクラスのメンバーで固められたチーム。
やっかいなことになるのは間違いなし、か。
そしてさらに、
「ボーナスチャンスを要求します」
もちろん、俺たちからの申告ではない。
相手側からの申告。
これにて俺たちは誰か一人助っ人を呼ぶ権利を得ることになったが、
「まずいな……」
俺も疲れがたまっている。
一回戦目と同じ動きができるかと聞かれれば、俺はNoと答える。
完璧主義の舞原の提案により、西園寺などのAクラスの生徒には助っ人は頼まないという決まりがある。
何としてでも、今の3人で勝ち上がり、実力を示したいからだそうだが、状況的にはそんな決まり事を守っている場合でもないように見える。
背に腹はかえられないと、西園寺を呼ぼうとしたのだが、残念ながら隣のステージで試験中だ。
さて、どうしたものか。
「一人助っ人を要求します」
仕方ない。二度目の登場をしてもらおうか。
「本当に俺でいいのか? 間違ってないか?」
「何度言えばわかる。俺はお前を呼んだ」
「わかった。零がいいのなら全力を尽くすさ」
俺が助っ人として呼んだのは、同じクラスの汗衫。はっきり言って、西園寺、舞原を除いた選択肢はこれしか見当たらなかった。
それに、汗衫はAクラスではなくBクラスの生徒。決まりは破っていない。
二人に比べれば多少実力は見劣りするが、それでも十分な戦力だ。
「で、俺はどう動けばいいんだ?」
「そうだな、一人を抑えてくれればそれでいい。2対1の状況なら何とかできる。3人相手にするのはかなりきついからな」
汗衫は首を縦に振って首肯の意を示すと、相手に向き直る。それを横目に俺も改めて相手と対峙する。
不気味な沈黙が、6人の中で流れる。
そんな緊迫した空気を破ったのは、こちら側。
汗衫と同時に動き出し、5メートルあった相手との距離を一瞬にして縮める。 そのまま地を蹴り、相手の眼前にとびかかるようにして、空中で蹴りの準備をするが、俺のはフェイクだ。
空中の動作を調整して、蹴りの準備を停止。最前線に出ていた生徒のの横を通り過る。瞬間、鈍い音が背後でなった。
俺の動きに気を取られた生徒が、俺の後ろに隠れていた汗衫の攻撃に反応できず、汗衫の蹴りをもろに食らった音だ。
俺はそのままその奥にいる、完全に油断しきった生徒を勢いのままに殴りつけた。
一撃で二人を鎮めると、上がれるような動作で、未だ状況を理解しきれていない最後の生徒にハイキックを放つ。と同時、飛び込んできた汗衫の膝蹴りが頬に突き刺さった。
一瞬のうちに迫った強烈な二つの攻撃に対応できるわけもなく、抵抗なくそれを受けた生徒はその場に崩れ落ちた。
僅か10秒にも満たない出来事だった。
「別にわざわざ汗衫じゃなくてもよかったんじゃない? 相手動けてなかったわよ」
試合が終わり、一度休憩を入れるためロビーのベンチに座っているとミサがそう言ってくる。
「他に思いつかなかったんだ。まあ、すぐに終わったし、結果オーライじゃないか?」
結局、楽したいとか言いながら普通に動いてしまった。
狙い通りとはいかなかったが、まあ時間短縮して休憩時間を多く確保できたとプラスに考えるか。
それに今日は後二戦。パッパッと終わらせて睡眠時間も多く確保しますかな。
「はあ……、疲れた」
「半分自業自得だからね」
この疲労は一人で三人を相手し続けた結果の状況だ。
普通なら舞原も前線で戦ってくれるのだが、俺が今朝無理矢理リタイアさせたためいない。
「なら、もう半分は誰のせいだ?」
「え? こんな時にけがをした千歳に決まってるじゃない」
半分はお前のせいだよ。と、心中で間違いを正す。
「まあ、自業自得ってなら、俺が最後まで責任持たないとな」
「そうよ。しっかりしてよね……」
で別にお前が責任持ったってバチは当たらないんだぞ……。
愚痴をこぼしながら向かう三戦目。
相手はまたもやAクラスのメンバーで固められたチーム。
やっかいなことになるのは間違いなし、か。
そしてさらに、
「ボーナスチャンスを要求します」
もちろん、俺たちからの申告ではない。
相手側からの申告。
これにて俺たちは誰か一人助っ人を呼ぶ権利を得ることになったが、
「まずいな……」
俺も疲れがたまっている。
一回戦目と同じ動きができるかと聞かれれば、俺はNoと答える。
完璧主義の舞原の提案により、西園寺などのAクラスの生徒には助っ人は頼まないという決まりがある。
何としてでも、今の3人で勝ち上がり、実力を示したいからだそうだが、状況的にはそんな決まり事を守っている場合でもないように見える。
背に腹はかえられないと、西園寺を呼ぼうとしたのだが、残念ながら隣のステージで試験中だ。
さて、どうしたものか。
「一人助っ人を要求します」
仕方ない。二度目の登場をしてもらおうか。
「本当に俺でいいのか? 間違ってないか?」
「何度言えばわかる。俺はお前を呼んだ」
「わかった。零がいいのなら全力を尽くすさ」
俺が助っ人として呼んだのは、同じクラスの汗衫。はっきり言って、西園寺、舞原を除いた選択肢はこれしか見当たらなかった。
それに、汗衫はAクラスではなくBクラスの生徒。決まりは破っていない。
二人に比べれば多少実力は見劣りするが、それでも十分な戦力だ。
「で、俺はどう動けばいいんだ?」
「そうだな、一人を抑えてくれればそれでいい。2対1の状況なら何とかできる。3人相手にするのはかなりきついからな」
汗衫は首を縦に振って首肯の意を示すと、相手に向き直る。それを横目に俺も改めて相手と対峙する。
不気味な沈黙が、6人の中で流れる。
そんな緊迫した空気を破ったのは、こちら側。
汗衫と同時に動き出し、5メートルあった相手との距離を一瞬にして縮める。 そのまま地を蹴り、相手の眼前にとびかかるようにして、空中で蹴りの準備をするが、俺のはフェイクだ。
空中の動作を調整して、蹴りの準備を停止。最前線に出ていた生徒のの横を通り過る。瞬間、鈍い音が背後でなった。
俺の動きに気を取られた生徒が、俺の後ろに隠れていた汗衫の攻撃に反応できず、汗衫の蹴りをもろに食らった音だ。
俺はそのままその奥にいる、完全に油断しきった生徒を勢いのままに殴りつけた。
一撃で二人を鎮めると、上がれるような動作で、未だ状況を理解しきれていない最後の生徒にハイキックを放つ。と同時、飛び込んできた汗衫の膝蹴りが頬に突き刺さった。
一瞬のうちに迫った強烈な二つの攻撃に対応できるわけもなく、抵抗なくそれを受けた生徒はその場に崩れ落ちた。
僅か10秒にも満たない出来事だった。
「別にわざわざ汗衫じゃなくてもよかったんじゃない? 相手動けてなかったわよ」
試合が終わり、一度休憩を入れるためロビーのベンチに座っているとミサがそう言ってくる。
「他に思いつかなかったんだ。まあ、すぐに終わったし、結果オーライじゃないか?」
結局、楽したいとか言いながら普通に動いてしまった。
狙い通りとはいかなかったが、まあ時間短縮して休憩時間を多く確保できたとプラスに考えるか。
それに今日は後二戦。パッパッと終わらせて睡眠時間も多く確保しますかな。
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