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44 風の吹く先へ
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店長はトロワ達に再度仕事を頼みたかったようだが、それをトロワは丁寧に断り、事情を説明した。
「僕達、旅の途中なんです。だから、もう町を出なくちゃいけなくて……急な話で、本当にごめんなさい」
申し訳なさそうに頭を下げるトロワに、店長はしょんぼりと眉を下げていた。
「そうかぁ、残念だなぁ。もう少ししたら、屋台も修理が終わって戻ってくる予定だったんだ。また君に屋台での販売を任せようと思ってたんだけどねぇ」
「……ごめんなさい」
同じようにしょんぼりとするトロワに、場の空気を換えようとしたのかイストが明るく呼びかけた。
「まあ、もともと短期バイトって話だったしな。急な話ではあるけど、そっちの都合もあるし仕方ないさ。店長、屋台は俺が引き継ぎますよ」
「いや、イストは引き続き厨房をやってもらうぞ。お前、まだパン生地の捏ね方を覚えきってないだろう。半端なところで止めると、せっかく覚えたコツを忘れるからな」
今までの表情を引っ込め、真面目な顔で店長はそう返した。
イストは小さく舌打ちしたが、トロワには聞こえていなかった。
「そうだな、引き留めても仕方がない。今まで働いてくれてありがとう、トロワ、クレシア」
そう言うと、店長は二人に待っているように言いつけ、一度店の中へ戻っていく。そして、次に出てきた時はいくつかの包みを手にしていた。
「この間まで働いていた分の賃金だ。君達、二人分ね。それと、これは餞別だ」
店長は小さな包みを二つ、それぞれに渡し、さらに何かが入った袋をトロワに渡した。
両手で持つほどの大きさだが、受け止めてみれば然程重くはない。そしてほんのりと温かく、いい匂いがする。
中身の正体を察し、トロワは店長の顔を見た。
「これ、パンですか?」
「ああ、さっき焼き上がったやつさ。形が悪くて店に出せないやつで悪いけどな」
本来なら、そういった商品にならないパンは、閉店後にスタッフ達で分け合って持ち帰ることになっている。
朝に焼いたものも夕方には冷えて固くなってしまうのに、トロワは不出来品とは言え焼きたてを貰ったのだ。
「あの、いいんですか? 僕、お給料も貰ったのにパンまで……」
「そう畏まるほどのものじゃないさ。少し焦げたやつも入ってるんだ」
恐縮するトロワを、店長は明るく笑い飛ばした。
「旅の途中か。若いうちは、いろんな体験をするといい。道中気をつけていくんだよ」
「また近くに来たら、顔見せにこいよ。俺がお前達のことを覚えてるうちにな」
イストもそう言って照れくさそうに笑う。
「……はい! ありがとうございました!」
潤む目を堪えて、トロワは大きな声でお礼を言った。
店長とイストに手を振り、二人はウィルのところへと戻ってくる。
「どうだった?」
平静を装い、ウィルはトロワにそう尋ねた。
トロワは指で目じりを擦り、にこっと笑ってウィルを見る。
「大丈夫だった。僕が怖がってたこと、何もなかったよ。……ありがとう、おにいさま!」
三人はカモカの町の外れ、東の街道に続く道に出た。
「地図によれば、この道を進めばでかい街道に出る。その近くにまた町があるみたいだし、一先ずそこを目指そう」
地図を見ながら説明するウィルに、トロワは元気よく応じる。
「……ちなみに、俺達の移動速度だと、五日ぐらいかかるぞ」
ウィルが答えると、トロワは目を丸くする。
「すっごく遠いんだねぇ! じゃあお外で泊まるのも五回できるんだ、わーい楽しみ!」
能天気に喜ぶトロワに、クレシアが冷静に応じる。
「トロワ様、僭越ながら、修正いたします。本日より五日後に、目的地に到着すると仮定し、移動日数も五日であるならば、宿泊回数は4回と、なります」
「あれっ、そうなんだ。あはは、間違えちゃったねぇ」
計算ミスを指摘され、トロワは恥ずかしそうに笑っている。
「何を楽しそうにしてるんだ……」
まるでピクニックにでも行くかのような明るさのトロワに、ウィルはしかめっ面でそう言った。
「五日も歩き倒すってことだぞ。俺だけなら、三日ぐらいでいけるかもしれねぇけど、トロワはすぐ疲れるからなぁ」
ウィルにとっては、ただひたすら歩き続ける五日間であるため、ちっとも楽しいなんて思えない。
その言葉に、トロワは意気込んで両手をぐっと握った。
「大丈夫だよぉ! 僕も頑張って歩くもんね、おにいさまだって追い越しちゃうんだから!」
「俺を追い越したら、お前が道に迷うだけだろうが」
ずれた意気込みにため息をつきつつ、ウィルは地図を鞄に押し込んだ。
「まあいいや、とにかく出発だ。少しでも進んで、今夜の寝る場所を確保しねぇとな。……おでかけハウスは、最後の手段だぞ」
釘を刺しつつ、ウィルは歩き出す。トロワとクレシアもそれに続こうとした、その時。
「……トロワさん、ウィルさん、クレシアさん!」
背後から、甲高い女性の声が呼びかけてきた。その声に、三人は振り向く。
息を切らしてそこに立っていたのは、リチアだった。
「リチアさん……!」
トロワはその名を呼び、駆け寄ろうとした足を自ら止めた。それを見て、リチアは自分からこちらへと歩いてくる。
「……行ってしまわれるのですか?」
短い言葉で、リチアはそう尋ねた。それにはウィルが応じた。
「元々、長期滞在する予定じゃなかったんだ。俺達は狙われてる身だし、これ以上は……」
「いいえ、そうではなく。……私には、何も言わずに行ってしまうのですか?」
リチアは首を振って、自身の言葉を言い直す。それを聞き、トロワとウィルは言葉に詰まってしまう。
暫し、誰も何も言わなかった。風の音と、遠くの小鳥の囀りがよく響く中、口を開いたのはトロワだった。
「あの時、怖い思いさせて、ごめんなさい……僕、リチアさんとお友達になれたこと、本当に嬉しかった。パン屋に来てくれたことも、僕が危ない時に助けに来てくれたことも、本当に本当に、嬉しかったよ……だから、」
「それなら!」
我慢の限界だとばかりに、リチアは勢いよくトロワの言葉を遮った。
「それなら、どうして私に何も言わずに、町を去っていくのですか!? トロワさんの言い方は、まるでもう私達はお友達ではないと、そう仰っているかのよう……トロワさんにとって、私はもう何の関係もない、ただの他人なのですか……!?」
悲しげに顔を歪めて、リチアはじっとトロワを見つめる。その視線を、トロワは受け止めた。
「……そんなことない! リチアさんは、僕の大切なお友達だよ! でも、僕は……」
最後まで言い切ることが出来ず、トロワは俯いた。そんなトロワに、リチアは優しく微笑みかけた。
「あの時のことは、確かに驚きました。少しだけ怖かったのも、本当です。でも、それはトロワさんのせいなんかじゃない。私にはわかっています」
「こいつは魔界から来た奴で、クレシアは人間じゃない。この間説明した通り、こいつらはこの世界の人間じゃないんだ。……それでもか?」
固い声で確認するウィルに、リチアはやはり落ち着いた様子で頷いた。
「それでも、です。魔界から来たのだとしても、そんなこと関係ありません。私のお友達は、今ここにいるトロワさん、クレシアさん、そしてウィルさんです」
そう言うと、リチアは一度言葉を切り、そして一度深呼吸をする。
どうしたんだろう、と不思議そうに見ているウィルとトロワ(と、無表情のクレシア)の前で、リチアは息を吸い込み、そして。
「私も、連れて行ってください!」
と叫んだ。
「「……えっ!?」」
ウィルとトロワの驚愕の声が、同時に重なる。
「り、リチアさん? 連れて行って、って、あの、どういう……?」
どういうことだ、とウィルが聞き直そうとする。
「言葉通りです。私も、皆様の旅に同行させて頂きたいんです!」
リチアはきっぱりと、同じ言葉を繰り返す。聞き間違いでも言い間違いでもない、ということだ。
「え、えぇえええっ!? だ、だって、リチアさんは、イドラの貴族のお嬢様なんだろ!? 俺達となんて、なんていうか、身分が……」
慌ててそんなことを言うウィルの横で、トロワは驚きと喜びに両手を挙げて飛び上がった。
「わぁ~~~っ! リチアさんが一緒に来てくれるなんて、すっごく嬉しい! これからもずっと一緒にいられるんだね!」
「はい! 一緒に旅をしましょう!」
二人はすっかり同行する気になっているらしく、両手を繋いで楽しそうに揺れている。そんな二人を、クレシアは特に変化もなくじっと見ている。
どうやらこの事態を受け止めきれずに、狼狽えているのはウィルだけらしい。
「おいおい、いきなりそんなこと言われても……っていうか、あいつは……?」
「お嬢様っ!!!!」
町の方から、甲高い声が響く。皆が視線を向けた先に立っているのは、リチアと同様に息を切らして駆けつけたソディアックだった。
「お嬢様、これは一体どういうことですか! 黙ってホテルを勝手に飛び出した挙句、こんな手紙だけを残していくなんて……!」
まるで怒っているかのように激しい口調で言いながら、ソディアックはリチアへと詰め寄ってくる。
その手には、一通の封筒があった。
「何故、ボクの言うことが聞けないんです! 何故そのように、訳の分からないことをするんです! ボクには貴方の考えが全く理解できない!」
怒鳴り散らすソディアックに対し、リチアは驚くほど冷静だった。
「……ソディ。私は変わりたくて、旅に出たのです。気弱で自信が持てない、自分の長所が見つけられない……そんな自分を変えるために、イドラを出たのです」
その言葉は穏やかだが、決して揺らぐことのない芯の通ったものだった。
いつもと様子が違う彼女の気迫に飲まれ、ソディアックは言葉を失っている。
「トロワさん達と出会って、お話をして、私は思ったのです。この方達と一緒なら、私は変われるかもしれない。トロワさんや、ウィルさんやクレシアさんと一緒にいられたら、私は『なりたい自分』になれるかもしれない……そう思ったのです」
「お嬢様、でも」
「その封筒には、お父様へ宛てた手紙も同封しています。貴方が咎められることのないように、丁寧に言葉を添えておきました。どうかそれを、イドラへ持ち帰って……短い間だったけど、ソディ。ここまで一緒にいてくれて、ありがとう……貴方はもう自由よ」
そう言って、リチアは静かにソディへ頭を下げた。
ソディアックは驚きの表情で固まり、絶句している。
そして、リチアはウィルの方へと振り向く。唖然として一連の流れを眺めていたウィルは、矛先が自分に向いたことに気付いてぎょっとする。
「え、あの」
「我儘を言っていることは承知です。それでも、私は貴方達と共に行きたい……あの時、私は初めて『誰かのために自分から動く』ことをしました。それを為した自分に驚くと同時に、私はずっと探していた『なりたい自分』を、見つけられたような気がしたんです」
真剣な表情で訴えてくるリチアに、ウィルは困り果てた。
「ちょ、ちょっと待て! いきなり言われても、その……俺達も相談させてくれ、な! すぐ終わるから!」
掌を向けて、ウィルはそう言った。そうして、怪訝な顔をしているトロワと、相変わらず無感情なクレシアを手招きで呼び寄せ、三人で顔を付き合わせた。
「どうするよ、これ……」
ウィルが声を潜めて二人に言うと、トロワも真似して声を潜めて返す。
「どうって、一緒に行ったらだめなの? 僕、リチアさんと一緒にいられたら嬉しいけどなぁ」
「だって、俺達は……」
思わずウィルはそう言いかけたが、その先に続くであろう言葉は、あえて飲み込んだ。
「?? 俺達は、何?」
「いや……、リチアさんは貴族のお嬢様だぞ? 野宿もしなきゃいけないような旅なんて、ついてこれるのか?」
ウィルのもっともらしい理屈に、トロワは首を傾げる。
「でも、リチアさんも修行の旅をしてたんでしょ? だったら大丈夫じゃない?」
トロワには何の懸念もないらしい。ウィルはクレシアの方を見た。
「クレシアはどう思う?」
「私に、この事態を解決する、権限はありません。トロワ様の、望むように、されるのがよいかと」
僅かに顔を伏せ、クレシアはメイドとして満点の回答をする。それを聞き、トロワはにっこりと笑ってウィルを見た。
「ほらぁ、ね?」
二対一。ウィルがどれだけごねても、この状況は覆りそうにない。ウィルは深いため息をつき、頷いた。
「しゃあねえな、ったく……」
そして、三人は相談を終え、改めてリチアに向き直る。緊張した面持ちで待っていたリチアへ、ウィルが話しかけた。
「よし……リチアさん、あんたが一緒に来てくれるなら、俺達も嬉しいよ。どうせなら、仲間は多い方が楽しいしな」
ウィルの言葉に、リチアはぱっと表情を明るくする。
「本当ですか!? では、私も……!?」
「うん! これからよろしくね、リチアさん!」
トロワが続き、クレシアもぺこりと頭を下げた。
「嬉しい……っ! こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします!」
感激に声を震わせつつ、リチアも頭を下げてくる。ウィルはそれを見届けて、徐に歩き出した。
向かったのは、リチアの背後。すっかり話の輪から外されて呆然としていた、ソディアックへ。
「おい」
「な、何だよリセシ……うわっ」
警戒するソディアックに、ウィルはいきなり肩を組んで顔を寄せる。
ソディアックは小柄なため、ウィルはかなり背を丸める姿勢になり、結果としてリチアやトロワ達からは顔が見えなくなった。
「おい、何のつもりだ! 離れろ!」
「お前も一緒に来いよ、俺達と」
振りほどこうとするソディアックに、ウィルは声を潜めてそう提案した。
その言葉に、ソディアックはウィルを睨みつける。と言っても、肩を組まされている状態のため、あまり迫力はない。
「断る! 何でお前らなんかと一緒に……!」
「お前、リチアさんの護衛なんだろ? リチアさんが心配じゃねぇのか?」
ウィルが言うと、ソディアックは何とかもがいてウィルの腕から抜け出そうとする。
「うるさい! お前なんかに言われる筋合いはない! いいから放せ!」
「筋合い? 人を心配するのに筋もクソもあるかよ。俺達とリチアさんはもう『旅の仲間』だ、あえて言うならそれが筋だ」
ウィルは踏ん張ってソディアックを抑え込み、さらに話を続ける。
「お前にとって、リチアさんはただの護衛の対象か? お役目として傍にいただけの関係か? リチアさんに一人で帰れって言われて、お前は納得できてるのか?」
「……!」
ソディアックの抵抗が止んだ。ウィルは暫く様子を見ていたが、ソディアックは険しい表情のまま口を噤んでしまい、何も言わない。
「お前が、本音はリチアさんに嫌々付き合ってただけで、今すぐにでもイドラ公国に帰りたいっていうなら、俺はもう引き留めない。リチアさんは俺達と一緒に行くし、俺達が守る。どうする?」
ゆっくりと囁きかけるウィルに、ソディアックは何か言いたそうにしながらも、口を噤んだままウィルを睨みつけている。
暫くして、ウィルは前屈みになっていた体勢を戻し、ソディアックからも腕を外した。
「どうする?」
もう一度、同じ言葉をウィルは繰り返した。
「……わかった。お前達に同行する」
ソディアックは顔を顰め、ウィルを見ないようにしてそう返した。
「よっし。……おーい、ソディアックも一緒に行くってよ!」
ウィルは振り返り、今までの雰囲気を一変させて明るく呼びかける。トロワは喜び、リチアは驚いているようだった。
「ホント? ソディアック君も一緒に来てくれるのぉ!? やったぁ~!」
「ソディ、本当に……? 貴方、あんなにもイドラに帰りたがっていたのに……」
戸惑うリチアを見て、ウィルはソディアックの背中を叩いて促す。それを鬱陶しそうに受け止めつつ、ソディアックはリチアの方へと歩み寄った。
「ボクは、お嬢様の護衛ですから。ボク一人だけ、おめおめと帰るわけにはいきません。お嬢様がそいつらと行くと言うのであれば、ボクも同行するのは当然のことです」
やや小声で、ソディアックはぼそぼそと答える。それを受けて、リチアはソディアックの手を取り、大切そうに握りしめた。
「ありがとう、ソディ……! 私、本当は貴方に一緒に来てほしかったの! だけど、きっと貴方はそれを断るだろうと思って、言えなくて……でも、貴方がいてくれるなら、とても心強いわ!」
今までで一番嬉しそうな声で、リチアはそう伝える。ソディアックの方はと言えば。
「お、お嬢様! そのように、あの、異性に軽々しく触れるものではありません!」
いつものツンケンした顔を一転させ、顔を赤くして慌てふためいている。どうやらリチアに手を握られたことに酷く動揺しているらしい。
「まあ、大袈裟ね。幼い頃は、いつも私と手を繋いでくれたのに」
「それは、子供の頃の話です! お嬢様は、ルミナム公家の令嬢であり後継者として、もっと慎ましい言動を……!」
珍しくソディアックがやり込められている様子に、ウィルは思わず笑い声をあげてしまう。それを聞き逃さず、ソディアックは慌ててリチアの手を解くと、勢いよくウィルを指さしてきた。
「いいか、ウィル・アルゴーン! ボクはお嬢様に同行するんであって、お前達の仲間になったわけじゃないからな! それに、もし少しでもお嬢様に危険が及ぶようなら、ボクはすぐにでもお嬢様を連れてイドラに帰るから、そのつもりでいろ!」
険しい表情でそんなことを言い切るソディアックを、ウィルはぽかんとして見下ろす。
「あと、その見下ろす視線もやめろ! 少し背が高いからって、調子に乗るなよ!」
ソディアックの文句が更に激しくなる。どうやら小柄なのが彼のコンプレックスらしい。
「あー、わかったわかった、気を付けるって。……さて、話も丸く収まったことだし、改めて出発すっか」
ウィルはそう言って、トロワに目配せする。トロワはきょとんとしたが、すぐに何かを察し、そして勢いよく拳を天へ掲げた。
「じゃあ、改めまして!……修行の旅に、しゅっぱ~つ!!」
「僕達、旅の途中なんです。だから、もう町を出なくちゃいけなくて……急な話で、本当にごめんなさい」
申し訳なさそうに頭を下げるトロワに、店長はしょんぼりと眉を下げていた。
「そうかぁ、残念だなぁ。もう少ししたら、屋台も修理が終わって戻ってくる予定だったんだ。また君に屋台での販売を任せようと思ってたんだけどねぇ」
「……ごめんなさい」
同じようにしょんぼりとするトロワに、場の空気を換えようとしたのかイストが明るく呼びかけた。
「まあ、もともと短期バイトって話だったしな。急な話ではあるけど、そっちの都合もあるし仕方ないさ。店長、屋台は俺が引き継ぎますよ」
「いや、イストは引き続き厨房をやってもらうぞ。お前、まだパン生地の捏ね方を覚えきってないだろう。半端なところで止めると、せっかく覚えたコツを忘れるからな」
今までの表情を引っ込め、真面目な顔で店長はそう返した。
イストは小さく舌打ちしたが、トロワには聞こえていなかった。
「そうだな、引き留めても仕方がない。今まで働いてくれてありがとう、トロワ、クレシア」
そう言うと、店長は二人に待っているように言いつけ、一度店の中へ戻っていく。そして、次に出てきた時はいくつかの包みを手にしていた。
「この間まで働いていた分の賃金だ。君達、二人分ね。それと、これは餞別だ」
店長は小さな包みを二つ、それぞれに渡し、さらに何かが入った袋をトロワに渡した。
両手で持つほどの大きさだが、受け止めてみれば然程重くはない。そしてほんのりと温かく、いい匂いがする。
中身の正体を察し、トロワは店長の顔を見た。
「これ、パンですか?」
「ああ、さっき焼き上がったやつさ。形が悪くて店に出せないやつで悪いけどな」
本来なら、そういった商品にならないパンは、閉店後にスタッフ達で分け合って持ち帰ることになっている。
朝に焼いたものも夕方には冷えて固くなってしまうのに、トロワは不出来品とは言え焼きたてを貰ったのだ。
「あの、いいんですか? 僕、お給料も貰ったのにパンまで……」
「そう畏まるほどのものじゃないさ。少し焦げたやつも入ってるんだ」
恐縮するトロワを、店長は明るく笑い飛ばした。
「旅の途中か。若いうちは、いろんな体験をするといい。道中気をつけていくんだよ」
「また近くに来たら、顔見せにこいよ。俺がお前達のことを覚えてるうちにな」
イストもそう言って照れくさそうに笑う。
「……はい! ありがとうございました!」
潤む目を堪えて、トロワは大きな声でお礼を言った。
店長とイストに手を振り、二人はウィルのところへと戻ってくる。
「どうだった?」
平静を装い、ウィルはトロワにそう尋ねた。
トロワは指で目じりを擦り、にこっと笑ってウィルを見る。
「大丈夫だった。僕が怖がってたこと、何もなかったよ。……ありがとう、おにいさま!」
三人はカモカの町の外れ、東の街道に続く道に出た。
「地図によれば、この道を進めばでかい街道に出る。その近くにまた町があるみたいだし、一先ずそこを目指そう」
地図を見ながら説明するウィルに、トロワは元気よく応じる。
「……ちなみに、俺達の移動速度だと、五日ぐらいかかるぞ」
ウィルが答えると、トロワは目を丸くする。
「すっごく遠いんだねぇ! じゃあお外で泊まるのも五回できるんだ、わーい楽しみ!」
能天気に喜ぶトロワに、クレシアが冷静に応じる。
「トロワ様、僭越ながら、修正いたします。本日より五日後に、目的地に到着すると仮定し、移動日数も五日であるならば、宿泊回数は4回と、なります」
「あれっ、そうなんだ。あはは、間違えちゃったねぇ」
計算ミスを指摘され、トロワは恥ずかしそうに笑っている。
「何を楽しそうにしてるんだ……」
まるでピクニックにでも行くかのような明るさのトロワに、ウィルはしかめっ面でそう言った。
「五日も歩き倒すってことだぞ。俺だけなら、三日ぐらいでいけるかもしれねぇけど、トロワはすぐ疲れるからなぁ」
ウィルにとっては、ただひたすら歩き続ける五日間であるため、ちっとも楽しいなんて思えない。
その言葉に、トロワは意気込んで両手をぐっと握った。
「大丈夫だよぉ! 僕も頑張って歩くもんね、おにいさまだって追い越しちゃうんだから!」
「俺を追い越したら、お前が道に迷うだけだろうが」
ずれた意気込みにため息をつきつつ、ウィルは地図を鞄に押し込んだ。
「まあいいや、とにかく出発だ。少しでも進んで、今夜の寝る場所を確保しねぇとな。……おでかけハウスは、最後の手段だぞ」
釘を刺しつつ、ウィルは歩き出す。トロワとクレシアもそれに続こうとした、その時。
「……トロワさん、ウィルさん、クレシアさん!」
背後から、甲高い女性の声が呼びかけてきた。その声に、三人は振り向く。
息を切らしてそこに立っていたのは、リチアだった。
「リチアさん……!」
トロワはその名を呼び、駆け寄ろうとした足を自ら止めた。それを見て、リチアは自分からこちらへと歩いてくる。
「……行ってしまわれるのですか?」
短い言葉で、リチアはそう尋ねた。それにはウィルが応じた。
「元々、長期滞在する予定じゃなかったんだ。俺達は狙われてる身だし、これ以上は……」
「いいえ、そうではなく。……私には、何も言わずに行ってしまうのですか?」
リチアは首を振って、自身の言葉を言い直す。それを聞き、トロワとウィルは言葉に詰まってしまう。
暫し、誰も何も言わなかった。風の音と、遠くの小鳥の囀りがよく響く中、口を開いたのはトロワだった。
「あの時、怖い思いさせて、ごめんなさい……僕、リチアさんとお友達になれたこと、本当に嬉しかった。パン屋に来てくれたことも、僕が危ない時に助けに来てくれたことも、本当に本当に、嬉しかったよ……だから、」
「それなら!」
我慢の限界だとばかりに、リチアは勢いよくトロワの言葉を遮った。
「それなら、どうして私に何も言わずに、町を去っていくのですか!? トロワさんの言い方は、まるでもう私達はお友達ではないと、そう仰っているかのよう……トロワさんにとって、私はもう何の関係もない、ただの他人なのですか……!?」
悲しげに顔を歪めて、リチアはじっとトロワを見つめる。その視線を、トロワは受け止めた。
「……そんなことない! リチアさんは、僕の大切なお友達だよ! でも、僕は……」
最後まで言い切ることが出来ず、トロワは俯いた。そんなトロワに、リチアは優しく微笑みかけた。
「あの時のことは、確かに驚きました。少しだけ怖かったのも、本当です。でも、それはトロワさんのせいなんかじゃない。私にはわかっています」
「こいつは魔界から来た奴で、クレシアは人間じゃない。この間説明した通り、こいつらはこの世界の人間じゃないんだ。……それでもか?」
固い声で確認するウィルに、リチアはやはり落ち着いた様子で頷いた。
「それでも、です。魔界から来たのだとしても、そんなこと関係ありません。私のお友達は、今ここにいるトロワさん、クレシアさん、そしてウィルさんです」
そう言うと、リチアは一度言葉を切り、そして一度深呼吸をする。
どうしたんだろう、と不思議そうに見ているウィルとトロワ(と、無表情のクレシア)の前で、リチアは息を吸い込み、そして。
「私も、連れて行ってください!」
と叫んだ。
「「……えっ!?」」
ウィルとトロワの驚愕の声が、同時に重なる。
「り、リチアさん? 連れて行って、って、あの、どういう……?」
どういうことだ、とウィルが聞き直そうとする。
「言葉通りです。私も、皆様の旅に同行させて頂きたいんです!」
リチアはきっぱりと、同じ言葉を繰り返す。聞き間違いでも言い間違いでもない、ということだ。
「え、えぇえええっ!? だ、だって、リチアさんは、イドラの貴族のお嬢様なんだろ!? 俺達となんて、なんていうか、身分が……」
慌ててそんなことを言うウィルの横で、トロワは驚きと喜びに両手を挙げて飛び上がった。
「わぁ~~~っ! リチアさんが一緒に来てくれるなんて、すっごく嬉しい! これからもずっと一緒にいられるんだね!」
「はい! 一緒に旅をしましょう!」
二人はすっかり同行する気になっているらしく、両手を繋いで楽しそうに揺れている。そんな二人を、クレシアは特に変化もなくじっと見ている。
どうやらこの事態を受け止めきれずに、狼狽えているのはウィルだけらしい。
「おいおい、いきなりそんなこと言われても……っていうか、あいつは……?」
「お嬢様っ!!!!」
町の方から、甲高い声が響く。皆が視線を向けた先に立っているのは、リチアと同様に息を切らして駆けつけたソディアックだった。
「お嬢様、これは一体どういうことですか! 黙ってホテルを勝手に飛び出した挙句、こんな手紙だけを残していくなんて……!」
まるで怒っているかのように激しい口調で言いながら、ソディアックはリチアへと詰め寄ってくる。
その手には、一通の封筒があった。
「何故、ボクの言うことが聞けないんです! 何故そのように、訳の分からないことをするんです! ボクには貴方の考えが全く理解できない!」
怒鳴り散らすソディアックに対し、リチアは驚くほど冷静だった。
「……ソディ。私は変わりたくて、旅に出たのです。気弱で自信が持てない、自分の長所が見つけられない……そんな自分を変えるために、イドラを出たのです」
その言葉は穏やかだが、決して揺らぐことのない芯の通ったものだった。
いつもと様子が違う彼女の気迫に飲まれ、ソディアックは言葉を失っている。
「トロワさん達と出会って、お話をして、私は思ったのです。この方達と一緒なら、私は変われるかもしれない。トロワさんや、ウィルさんやクレシアさんと一緒にいられたら、私は『なりたい自分』になれるかもしれない……そう思ったのです」
「お嬢様、でも」
「その封筒には、お父様へ宛てた手紙も同封しています。貴方が咎められることのないように、丁寧に言葉を添えておきました。どうかそれを、イドラへ持ち帰って……短い間だったけど、ソディ。ここまで一緒にいてくれて、ありがとう……貴方はもう自由よ」
そう言って、リチアは静かにソディへ頭を下げた。
ソディアックは驚きの表情で固まり、絶句している。
そして、リチアはウィルの方へと振り向く。唖然として一連の流れを眺めていたウィルは、矛先が自分に向いたことに気付いてぎょっとする。
「え、あの」
「我儘を言っていることは承知です。それでも、私は貴方達と共に行きたい……あの時、私は初めて『誰かのために自分から動く』ことをしました。それを為した自分に驚くと同時に、私はずっと探していた『なりたい自分』を、見つけられたような気がしたんです」
真剣な表情で訴えてくるリチアに、ウィルは困り果てた。
「ちょ、ちょっと待て! いきなり言われても、その……俺達も相談させてくれ、な! すぐ終わるから!」
掌を向けて、ウィルはそう言った。そうして、怪訝な顔をしているトロワと、相変わらず無感情なクレシアを手招きで呼び寄せ、三人で顔を付き合わせた。
「どうするよ、これ……」
ウィルが声を潜めて二人に言うと、トロワも真似して声を潜めて返す。
「どうって、一緒に行ったらだめなの? 僕、リチアさんと一緒にいられたら嬉しいけどなぁ」
「だって、俺達は……」
思わずウィルはそう言いかけたが、その先に続くであろう言葉は、あえて飲み込んだ。
「?? 俺達は、何?」
「いや……、リチアさんは貴族のお嬢様だぞ? 野宿もしなきゃいけないような旅なんて、ついてこれるのか?」
ウィルのもっともらしい理屈に、トロワは首を傾げる。
「でも、リチアさんも修行の旅をしてたんでしょ? だったら大丈夫じゃない?」
トロワには何の懸念もないらしい。ウィルはクレシアの方を見た。
「クレシアはどう思う?」
「私に、この事態を解決する、権限はありません。トロワ様の、望むように、されるのがよいかと」
僅かに顔を伏せ、クレシアはメイドとして満点の回答をする。それを聞き、トロワはにっこりと笑ってウィルを見た。
「ほらぁ、ね?」
二対一。ウィルがどれだけごねても、この状況は覆りそうにない。ウィルは深いため息をつき、頷いた。
「しゃあねえな、ったく……」
そして、三人は相談を終え、改めてリチアに向き直る。緊張した面持ちで待っていたリチアへ、ウィルが話しかけた。
「よし……リチアさん、あんたが一緒に来てくれるなら、俺達も嬉しいよ。どうせなら、仲間は多い方が楽しいしな」
ウィルの言葉に、リチアはぱっと表情を明るくする。
「本当ですか!? では、私も……!?」
「うん! これからよろしくね、リチアさん!」
トロワが続き、クレシアもぺこりと頭を下げた。
「嬉しい……っ! こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします!」
感激に声を震わせつつ、リチアも頭を下げてくる。ウィルはそれを見届けて、徐に歩き出した。
向かったのは、リチアの背後。すっかり話の輪から外されて呆然としていた、ソディアックへ。
「おい」
「な、何だよリセシ……うわっ」
警戒するソディアックに、ウィルはいきなり肩を組んで顔を寄せる。
ソディアックは小柄なため、ウィルはかなり背を丸める姿勢になり、結果としてリチアやトロワ達からは顔が見えなくなった。
「おい、何のつもりだ! 離れろ!」
「お前も一緒に来いよ、俺達と」
振りほどこうとするソディアックに、ウィルは声を潜めてそう提案した。
その言葉に、ソディアックはウィルを睨みつける。と言っても、肩を組まされている状態のため、あまり迫力はない。
「断る! 何でお前らなんかと一緒に……!」
「お前、リチアさんの護衛なんだろ? リチアさんが心配じゃねぇのか?」
ウィルが言うと、ソディアックは何とかもがいてウィルの腕から抜け出そうとする。
「うるさい! お前なんかに言われる筋合いはない! いいから放せ!」
「筋合い? 人を心配するのに筋もクソもあるかよ。俺達とリチアさんはもう『旅の仲間』だ、あえて言うならそれが筋だ」
ウィルは踏ん張ってソディアックを抑え込み、さらに話を続ける。
「お前にとって、リチアさんはただの護衛の対象か? お役目として傍にいただけの関係か? リチアさんに一人で帰れって言われて、お前は納得できてるのか?」
「……!」
ソディアックの抵抗が止んだ。ウィルは暫く様子を見ていたが、ソディアックは険しい表情のまま口を噤んでしまい、何も言わない。
「お前が、本音はリチアさんに嫌々付き合ってただけで、今すぐにでもイドラ公国に帰りたいっていうなら、俺はもう引き留めない。リチアさんは俺達と一緒に行くし、俺達が守る。どうする?」
ゆっくりと囁きかけるウィルに、ソディアックは何か言いたそうにしながらも、口を噤んだままウィルを睨みつけている。
暫くして、ウィルは前屈みになっていた体勢を戻し、ソディアックからも腕を外した。
「どうする?」
もう一度、同じ言葉をウィルは繰り返した。
「……わかった。お前達に同行する」
ソディアックは顔を顰め、ウィルを見ないようにしてそう返した。
「よっし。……おーい、ソディアックも一緒に行くってよ!」
ウィルは振り返り、今までの雰囲気を一変させて明るく呼びかける。トロワは喜び、リチアは驚いているようだった。
「ホント? ソディアック君も一緒に来てくれるのぉ!? やったぁ~!」
「ソディ、本当に……? 貴方、あんなにもイドラに帰りたがっていたのに……」
戸惑うリチアを見て、ウィルはソディアックの背中を叩いて促す。それを鬱陶しそうに受け止めつつ、ソディアックはリチアの方へと歩み寄った。
「ボクは、お嬢様の護衛ですから。ボク一人だけ、おめおめと帰るわけにはいきません。お嬢様がそいつらと行くと言うのであれば、ボクも同行するのは当然のことです」
やや小声で、ソディアックはぼそぼそと答える。それを受けて、リチアはソディアックの手を取り、大切そうに握りしめた。
「ありがとう、ソディ……! 私、本当は貴方に一緒に来てほしかったの! だけど、きっと貴方はそれを断るだろうと思って、言えなくて……でも、貴方がいてくれるなら、とても心強いわ!」
今までで一番嬉しそうな声で、リチアはそう伝える。ソディアックの方はと言えば。
「お、お嬢様! そのように、あの、異性に軽々しく触れるものではありません!」
いつものツンケンした顔を一転させ、顔を赤くして慌てふためいている。どうやらリチアに手を握られたことに酷く動揺しているらしい。
「まあ、大袈裟ね。幼い頃は、いつも私と手を繋いでくれたのに」
「それは、子供の頃の話です! お嬢様は、ルミナム公家の令嬢であり後継者として、もっと慎ましい言動を……!」
珍しくソディアックがやり込められている様子に、ウィルは思わず笑い声をあげてしまう。それを聞き逃さず、ソディアックは慌ててリチアの手を解くと、勢いよくウィルを指さしてきた。
「いいか、ウィル・アルゴーン! ボクはお嬢様に同行するんであって、お前達の仲間になったわけじゃないからな! それに、もし少しでもお嬢様に危険が及ぶようなら、ボクはすぐにでもお嬢様を連れてイドラに帰るから、そのつもりでいろ!」
険しい表情でそんなことを言い切るソディアックを、ウィルはぽかんとして見下ろす。
「あと、その見下ろす視線もやめろ! 少し背が高いからって、調子に乗るなよ!」
ソディアックの文句が更に激しくなる。どうやら小柄なのが彼のコンプレックスらしい。
「あー、わかったわかった、気を付けるって。……さて、話も丸く収まったことだし、改めて出発すっか」
ウィルはそう言って、トロワに目配せする。トロワはきょとんとしたが、すぐに何かを察し、そして勢いよく拳を天へ掲げた。
「じゃあ、改めまして!……修行の旅に、しゅっぱ~つ!!」
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