8 / 10
霊的なもの開眼しちゃった?
しおりを挟む
「信の血縁よ、名はなんという?」
「常盤 晴俊だけど、あんたは何?龍、に見えるけど、生物なの?」
偉そうに?というか、古めかしく?名前を聞かれるなんて高校生にはそうそうない。
しかも相手はなんだか良くわからない。生物なのかそうじゃないのかも。
「ふむ、信にはただ龍と呼ばれとったな。たまにからかうように龍神などとも呼んどったが。生物かと問われれば、生物ではないの。自然の気が集まったもの、じゃな。」
「自然の気が集まったもの?」
それって何?
「ふむ、雲や海や空気、この世に存在するものと同じものじゃな。」
「んん?余計に分からないんだけど?雲も海も水だよね?空気は酸素とか窒素とか色々だけど、それと同じもの?」
「むぅ、信にはこのようなこと聞かれなんだ。説明するとは難しいのぅ。」
そう言って苦いものでも食べたみたいな顔をしながら龍は唸った。
表情豊かなんだね。
「当たり前に存在するが、人が生活する上で通常は気にしない存在、とでも言えば良いかのぅ。気にしないから無いも同然、とも言えるかの。」
「禅問答みたいだね。」
うん、祖父ちゃんが好きそう。
龍は、然り。と今度は楽しそうに頷いてる。
「龍はずっとそこに居たの?」
「いや、居る時もあるし、居らぬ時もある。我とて務めがある。しかし、信を通して見る世界は面白かったゆえ、亡き後は別の者を通して見ようかと思い度々来ておった。我が見えぬなら誰ぞ別の者を探そうかと思っておったが、幸い数日でそなたと繋がったようじゃ。」
繋がるって、
「俺も祖父ちゃんみたいに幽霊とか見えるようになったってこと?」
見えないものが見えるって面白そうではあるけど、祖父ちゃんの話を聞いてた限り楽しいだけじゃないだろうし、なんか複雑。
「我以外が見えるようになるかはまだ分からん。我とは繋がったゆえ、見やすくはなったやも知れぬし、そうではないやも知れぬ。」
「曖昧だね。」
龍はまた、然り。と言って笑った。
「常盤 晴俊だけど、あんたは何?龍、に見えるけど、生物なの?」
偉そうに?というか、古めかしく?名前を聞かれるなんて高校生にはそうそうない。
しかも相手はなんだか良くわからない。生物なのかそうじゃないのかも。
「ふむ、信にはただ龍と呼ばれとったな。たまにからかうように龍神などとも呼んどったが。生物かと問われれば、生物ではないの。自然の気が集まったもの、じゃな。」
「自然の気が集まったもの?」
それって何?
「ふむ、雲や海や空気、この世に存在するものと同じものじゃな。」
「んん?余計に分からないんだけど?雲も海も水だよね?空気は酸素とか窒素とか色々だけど、それと同じもの?」
「むぅ、信にはこのようなこと聞かれなんだ。説明するとは難しいのぅ。」
そう言って苦いものでも食べたみたいな顔をしながら龍は唸った。
表情豊かなんだね。
「当たり前に存在するが、人が生活する上で通常は気にしない存在、とでも言えば良いかのぅ。気にしないから無いも同然、とも言えるかの。」
「禅問答みたいだね。」
うん、祖父ちゃんが好きそう。
龍は、然り。と今度は楽しそうに頷いてる。
「龍はずっとそこに居たの?」
「いや、居る時もあるし、居らぬ時もある。我とて務めがある。しかし、信を通して見る世界は面白かったゆえ、亡き後は別の者を通して見ようかと思い度々来ておった。我が見えぬなら誰ぞ別の者を探そうかと思っておったが、幸い数日でそなたと繋がったようじゃ。」
繋がるって、
「俺も祖父ちゃんみたいに幽霊とか見えるようになったってこと?」
見えないものが見えるって面白そうではあるけど、祖父ちゃんの話を聞いてた限り楽しいだけじゃないだろうし、なんか複雑。
「我以外が見えるようになるかはまだ分からん。我とは繋がったゆえ、見やすくはなったやも知れぬし、そうではないやも知れぬ。」
「曖昧だね。」
龍はまた、然り。と言って笑った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる