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ムー大陸編
18首都ヒラニプラでの演奏会3
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ヒラニプラのホテルのベッドは中々の寝心地で、ほのかな明かりも心地良く、機嫌が良かったのか邪神が振る舞ってくれたボトルの赤ワインを二人で飲んだおかげで、ぐっすりと眠り、すっきりと目覚めることができた。
「さて、神谷はやっぱりコーヒーかい」
「そうだね、まずは冷たい水を一杯、それからコーヒーがいいね」
言ったとたんに目の前のテーブルの上に、透き通った水の入った大きなグラスと、コーヒーの入ったマグカップが現れた。
これはホテルの朝食ではなく、邪神のサービスだ。
「そうだよ、この時代にまだコーヒーはないからね。アルコールはあるようだけど」
コーヒー好きとしては残念な時代だ、と思った。邪神がいればいつでも飲むことができるのだろうが、この島の人間の前では頼むことはできないだろう。好奇心の強いこの島の人間の前で飲んだりしたら、質問攻めに合うこと間違いなしだ。
「そうだな、この島の人間の前ではまずいかもしれないね。でも、どの道滅んでいく奴らだ、気にすることもないと思うけどね」
そうだった、この島は近い将来海中に没する運命にあるのだった。
「この島はどうして海に沈んでしまうのかな」
「さてね、そんなこと僕に分かる訳がないじゃないか。もしかすると、こいつの仕業かもしれないね」
アルハザードが肩の上の邪神の頭をなでた。
不意に頭の中に昨日見た一階のカウンターの中で白色人の女性が何の表情もなく立っているいる映像が浮かんだ。
「もしかすると、チェックアウトの時間なのかな」
「そうらしいね、早く金を払って出て行くか、連泊の手続きをしろってことだろ」
「連泊はしないよね」
「しないよ、色々な所で泊まった方が有名になれるからね」
ギターケースを背負い、部屋の入り口で試しにー開けゴマーと念じてみたが、何の変化も起こらなかった。
「何をやってるんだい」
アルハザードがドアに触れると、ドアが横に回転して、二人は外に出ることができた。
「この部屋は中から出る時は唯の回転扉になるんだよ」
自分の精神力を試そうとしたことがひどく恥ずかしく思えた。
「恥ずかしがる必要はないよ。格好悪いけどね」
アルハザードがクスリと笑った。
一階のカウンターでは先ほど頭の中に浮かんだ、昨日の白色人の女性が朗らかに佇んでいた。アルハザードが手を開くと、見たこともない美しい花の模様が刻まれた銀貨が二枚あった。それを女性に手渡し、ホテルを後にした。
「ここの人たちはお金をもらっても『ありがとう』の一言もないんだね」
「昨日の演奏会にきた奴らと同じさ、習慣の違いだね。ありがとうと思ってはいても、口に出すことはしないんだ、精神力増幅器の影響かもしれないね、奴らは携帯用の機械をいつも持っているから、相手の脳に直接自分が思った映像を送ることができるからね」
「昨日の料理の映像や、さっきのチェックアウトのお知らせみたいに?」
「そうだよ、現代人で例えるならば、高性能なスマホを持っているようなものじゃないかな」
もの凄く分かりやすいたとえだ。
「今日はどのあたりで演奏会にする」
「そうだな、もう少し王宮に近づいてみようか」
二人で王宮に向かって歩き出した。アルハザードの肩の上にいるはずの邪神は再び姿を消している。
道ですれ違う白色人の数が段々と多くなってくる。
辺境の地で見たような車に乗っている者はなく、全員が徒歩だ。車以外の乗り物はないのだろうか。
「ないらしいね。必要がないんだろう。この街を出るとき以外は徒歩で充分ということなんだろうね」
夕べ食べた馬の祖先などに乗るという習慣もないのだろう。
「あれはあくまでも食料として飼っているんだ、食料に乗るという考えはないみたいだよ」
今二人で歩いている道路の幅を考えれば、それは頷ける。人が二人やっとすれ違える道幅しかないのだから。
「それじゃあ、馬なんかはどこで飼われているんだい。この島にきてから、動物は一頭も見ていないよ」
動物を見ていないし、その肉を販売している店を見てもいない。
「不思議だろう」
「不思議だね」
「もう少し歩いていくと何か分かるかもしれないね」
アルハザードの後ろについて歩いていると、すれ違う白色人の数が途端に多くなった。
「このあたりでギターを弾ける場所はあるかい」
アルハザードが肩の上の見えない邪神に向かって話しかけた。
「ふーん、神谷、この先の道の外れに小さな広場がある。そこなら大丈夫だそうだ」
神谷の返事も待たずにアルハザードが少し先を指差して、歩みを早めた。
邪神が教えてくれた広場には、昨日の広場と同じく、石でできた白いベンチが五つ並んでいた。
「ここなら人通りも多いから昨日よりも人が集まりそうだね」
公園の奥に黄色い石が現れた。もちろん、邪神の力によるものだ。腰を降ろしてみると、高さが丁度良く調整されている。
「昨日も言ったけど、この街の連中はゆったりとした曲が好みだ、宜しく頼むよ」
ギターをケースから取り出してチューニングをしていると、早くもベンチに十人ほどの白色人が座った。背の高い男性もいれば女性もいる年齢は若い者ばかりで、年老いた者はいなかった。
「昨日の神谷の演奏が彼らの間で広まっているようだね。心地良い演奏をする楽器弾きとして」
アルハザードが後ろから声をかけてきた。白色人は昨日同様、何の感情を示す訳でもなく唯座って神谷の方を見ているだけだ。
軽く指慣らしを終えて、ゆったりとした曲を三十分ほど弾いた。公園の中はいつの間にか立ち見の白色人でぎっしり状態だった。
最後に映画「禁じられた遊び」のテーマ曲、愛のロマンスを弾いた。公園内はしんと静かだったが、神谷が立ち上がってお辞儀をすると、園内にいた人々はパラパラと園外に出て行った。
「喜んでもらえたかな」
「もの凄く受けていたらしいよ」
「全く反応がないっていうのも弾きがいがないね」
「何回か経験すれば慣れるさ」
反応がな聴衆に慣れてしまったら、現代に戻った時に拍手の大きさが心臓に悪いのではないだろうか。と思ったが、それ以前に無事に現代に戻れるのかどうかを心配すべきだと思い直した。
それについてはアルハザードからの言葉はなかった。
「演奏会も終わったし、食事にしようか」
「この公園で?」
「いや、この近くに食事ができる店があるらしい。そこに行こう」
アルハザードが返事を待たずに歩き出した。ギターをケースにしまい慌ててその後ろ姿を追った。
「ここだよ」
アルハザードが立ったのは他の建物と変わらない、白いドーム型の建物の前だった。建物に近づいてみると、壁に小さなボタンと円形の金網で覆われたくぼみがあるのが見える。夕べ泊まったホテルと同じだ。
そして同じようにくぼみに向かって何事かを話すと、同じように人が通れる空間ができた。
「ここは食べ物屋だ。現代で言えば、定食屋かな」
奥から黄色人の大柄な女性が出てきて、奥まった場所を指差した。そこに座れということらしい。
指示された場所には、黄色い石でできた二人掛けの椅子があった。
「案内もしてくれないんだね」
「これも習慣の違いだよ」
「でも、青色人や赤色人の街で店らしき建物がなかった理由が分かったよ。どの店もこの方式なんだね」
「そうらしいね、但し、青色人の店には青色人だけ、赤色人の店には赤色人しか入らないようだよ。そして、この店に入れるのは白色人と黄色人だけだ」
「ここって食べ物屋さんでしょ、メニューみたいな物はないのかな」
「そんな物ないよ、もう少し待ってごらん、メニューがない理由がわかるから」
十分ほど待っていると、アルハザードの言葉の通り先ほどの黄色人の女性がトレイに乗った食事を運んできた。
目の前にトレイを差し出され、それを受け取ろうとすると、何もなかった空間にテーブルが現れ、そこに女性がトレイを置いた。
下を見るとテーブルには足がなく、天板だけが宙に浮いている状態だった。
同じようにトレイの乗ったテーブルを前にしたアルハザードに「注文もしていないのに料理が出てくるんだね」と言うと、アルハザードが「トレイの中を良く見てごらんよ」と言うので、トレイの上の皿を見ると、夕べ食べた料理と同じスープ、野菜と肉を炒めたものが乗っていた。
「この街では人種によって食べる物が決まっているんだ。だからメニューがないのさ」
「それじゃあ、この街にいる限り、この料理を食べ続けるってこと」
「白色人の経営している店に入ったらね」
「それ以外の店ってあるの」
「あるよ、入れるかどうか分からないけどね」
「どんな店なの」
「それは、この街のヒエラルキーの一番上の更にその上、王族の経営している店だよ」
焼き肉をフォークに取りながら、アルハザードがクスリと笑った。
「さて、神谷はやっぱりコーヒーかい」
「そうだね、まずは冷たい水を一杯、それからコーヒーがいいね」
言ったとたんに目の前のテーブルの上に、透き通った水の入った大きなグラスと、コーヒーの入ったマグカップが現れた。
これはホテルの朝食ではなく、邪神のサービスだ。
「そうだよ、この時代にまだコーヒーはないからね。アルコールはあるようだけど」
コーヒー好きとしては残念な時代だ、と思った。邪神がいればいつでも飲むことができるのだろうが、この島の人間の前では頼むことはできないだろう。好奇心の強いこの島の人間の前で飲んだりしたら、質問攻めに合うこと間違いなしだ。
「そうだな、この島の人間の前ではまずいかもしれないね。でも、どの道滅んでいく奴らだ、気にすることもないと思うけどね」
そうだった、この島は近い将来海中に没する運命にあるのだった。
「この島はどうして海に沈んでしまうのかな」
「さてね、そんなこと僕に分かる訳がないじゃないか。もしかすると、こいつの仕業かもしれないね」
アルハザードが肩の上の邪神の頭をなでた。
不意に頭の中に昨日見た一階のカウンターの中で白色人の女性が何の表情もなく立っているいる映像が浮かんだ。
「もしかすると、チェックアウトの時間なのかな」
「そうらしいね、早く金を払って出て行くか、連泊の手続きをしろってことだろ」
「連泊はしないよね」
「しないよ、色々な所で泊まった方が有名になれるからね」
ギターケースを背負い、部屋の入り口で試しにー開けゴマーと念じてみたが、何の変化も起こらなかった。
「何をやってるんだい」
アルハザードがドアに触れると、ドアが横に回転して、二人は外に出ることができた。
「この部屋は中から出る時は唯の回転扉になるんだよ」
自分の精神力を試そうとしたことがひどく恥ずかしく思えた。
「恥ずかしがる必要はないよ。格好悪いけどね」
アルハザードがクスリと笑った。
一階のカウンターでは先ほど頭の中に浮かんだ、昨日の白色人の女性が朗らかに佇んでいた。アルハザードが手を開くと、見たこともない美しい花の模様が刻まれた銀貨が二枚あった。それを女性に手渡し、ホテルを後にした。
「ここの人たちはお金をもらっても『ありがとう』の一言もないんだね」
「昨日の演奏会にきた奴らと同じさ、習慣の違いだね。ありがとうと思ってはいても、口に出すことはしないんだ、精神力増幅器の影響かもしれないね、奴らは携帯用の機械をいつも持っているから、相手の脳に直接自分が思った映像を送ることができるからね」
「昨日の料理の映像や、さっきのチェックアウトのお知らせみたいに?」
「そうだよ、現代人で例えるならば、高性能なスマホを持っているようなものじゃないかな」
もの凄く分かりやすいたとえだ。
「今日はどのあたりで演奏会にする」
「そうだな、もう少し王宮に近づいてみようか」
二人で王宮に向かって歩き出した。アルハザードの肩の上にいるはずの邪神は再び姿を消している。
道ですれ違う白色人の数が段々と多くなってくる。
辺境の地で見たような車に乗っている者はなく、全員が徒歩だ。車以外の乗り物はないのだろうか。
「ないらしいね。必要がないんだろう。この街を出るとき以外は徒歩で充分ということなんだろうね」
夕べ食べた馬の祖先などに乗るという習慣もないのだろう。
「あれはあくまでも食料として飼っているんだ、食料に乗るという考えはないみたいだよ」
今二人で歩いている道路の幅を考えれば、それは頷ける。人が二人やっとすれ違える道幅しかないのだから。
「それじゃあ、馬なんかはどこで飼われているんだい。この島にきてから、動物は一頭も見ていないよ」
動物を見ていないし、その肉を販売している店を見てもいない。
「不思議だろう」
「不思議だね」
「もう少し歩いていくと何か分かるかもしれないね」
アルハザードの後ろについて歩いていると、すれ違う白色人の数が途端に多くなった。
「このあたりでギターを弾ける場所はあるかい」
アルハザードが肩の上の見えない邪神に向かって話しかけた。
「ふーん、神谷、この先の道の外れに小さな広場がある。そこなら大丈夫だそうだ」
神谷の返事も待たずにアルハザードが少し先を指差して、歩みを早めた。
邪神が教えてくれた広場には、昨日の広場と同じく、石でできた白いベンチが五つ並んでいた。
「ここなら人通りも多いから昨日よりも人が集まりそうだね」
公園の奥に黄色い石が現れた。もちろん、邪神の力によるものだ。腰を降ろしてみると、高さが丁度良く調整されている。
「昨日も言ったけど、この街の連中はゆったりとした曲が好みだ、宜しく頼むよ」
ギターをケースから取り出してチューニングをしていると、早くもベンチに十人ほどの白色人が座った。背の高い男性もいれば女性もいる年齢は若い者ばかりで、年老いた者はいなかった。
「昨日の神谷の演奏が彼らの間で広まっているようだね。心地良い演奏をする楽器弾きとして」
アルハザードが後ろから声をかけてきた。白色人は昨日同様、何の感情を示す訳でもなく唯座って神谷の方を見ているだけだ。
軽く指慣らしを終えて、ゆったりとした曲を三十分ほど弾いた。公園の中はいつの間にか立ち見の白色人でぎっしり状態だった。
最後に映画「禁じられた遊び」のテーマ曲、愛のロマンスを弾いた。公園内はしんと静かだったが、神谷が立ち上がってお辞儀をすると、園内にいた人々はパラパラと園外に出て行った。
「喜んでもらえたかな」
「もの凄く受けていたらしいよ」
「全く反応がないっていうのも弾きがいがないね」
「何回か経験すれば慣れるさ」
反応がな聴衆に慣れてしまったら、現代に戻った時に拍手の大きさが心臓に悪いのではないだろうか。と思ったが、それ以前に無事に現代に戻れるのかどうかを心配すべきだと思い直した。
それについてはアルハザードからの言葉はなかった。
「演奏会も終わったし、食事にしようか」
「この公園で?」
「いや、この近くに食事ができる店があるらしい。そこに行こう」
アルハザードが返事を待たずに歩き出した。ギターをケースにしまい慌ててその後ろ姿を追った。
「ここだよ」
アルハザードが立ったのは他の建物と変わらない、白いドーム型の建物の前だった。建物に近づいてみると、壁に小さなボタンと円形の金網で覆われたくぼみがあるのが見える。夕べ泊まったホテルと同じだ。
そして同じようにくぼみに向かって何事かを話すと、同じように人が通れる空間ができた。
「ここは食べ物屋だ。現代で言えば、定食屋かな」
奥から黄色人の大柄な女性が出てきて、奥まった場所を指差した。そこに座れということらしい。
指示された場所には、黄色い石でできた二人掛けの椅子があった。
「案内もしてくれないんだね」
「これも習慣の違いだよ」
「でも、青色人や赤色人の街で店らしき建物がなかった理由が分かったよ。どの店もこの方式なんだね」
「そうらしいね、但し、青色人の店には青色人だけ、赤色人の店には赤色人しか入らないようだよ。そして、この店に入れるのは白色人と黄色人だけだ」
「ここって食べ物屋さんでしょ、メニューみたいな物はないのかな」
「そんな物ないよ、もう少し待ってごらん、メニューがない理由がわかるから」
十分ほど待っていると、アルハザードの言葉の通り先ほどの黄色人の女性がトレイに乗った食事を運んできた。
目の前にトレイを差し出され、それを受け取ろうとすると、何もなかった空間にテーブルが現れ、そこに女性がトレイを置いた。
下を見るとテーブルには足がなく、天板だけが宙に浮いている状態だった。
同じようにトレイの乗ったテーブルを前にしたアルハザードに「注文もしていないのに料理が出てくるんだね」と言うと、アルハザードが「トレイの中を良く見てごらんよ」と言うので、トレイの上の皿を見ると、夕べ食べた料理と同じスープ、野菜と肉を炒めたものが乗っていた。
「この街では人種によって食べる物が決まっているんだ。だからメニューがないのさ」
「それじゃあ、この街にいる限り、この料理を食べ続けるってこと」
「白色人の経営している店に入ったらね」
「それ以外の店ってあるの」
「あるよ、入れるかどうか分からないけどね」
「どんな店なの」
「それは、この街のヒエラルキーの一番上の更にその上、王族の経営している店だよ」
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