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6話
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「あの子、何処まで逃げたかな……」ランフェルドが誰ともなしに呟いた。
「まだ、そう遠くへは行ってないと思いますよ。夜ですし、ここは森の中ですからね」
ヒューバートが現実的な意見を述べる。
「嬢ちゃんには慣れない場所です。もし歩きやすい小道の方に行っているなら、連中は見逃しませんよ」
「ああ、そうだな。」
ヒューバートの部下達は、この召還の館から少し離れた場所、森の入口に待機させている。
物々しい騎士が、いきなり大人数で召還されたばかりの聖女を取り囲んでいれば怯えてしまうだろうとの配慮からだった。
穏やかに状況を説明し、大事にされている事の証として、恭しく騎士達の出迎えを受けさせる予定がまさかの想定外。
「……我々は人攫いではない。何とかその事を理解して貰わねば……。それに歴代の聖女達は幸せに暮らしたのだし……」
「貴方のお祖母様のように?」
ランフェルドは頷いた。
「そうだ。お祖父様とは今も仲睦まじく過ごしておられる。確かにあちらの世界を懐かしがる事もあるが……今では遠くへ嫁に来たと思えば良いと笑っておられた」
「嬢ちゃんも早く馴染んでくれると良いですな。ランフェルド殿下」
「その為に聖女は王家で保護してるんだよ」
召還された聖女達はこの世界に対しては無知なので、王家が後ろ楯となり、教育をし、守って来た経緯がある。
イルマヤ王国が、各国に先んじてその任を担っているのは、かつて500年程前にあった大戦争の時、聖女召還の秘法が喪われる寸前だったのを危険を顧みず持ち出して保護した者が、王家の始祖だからである。
当然王家では召還を秘中の秘にしている為、他国では行えない。
それが無ければ冗談ではなく世界が滅びてしまうので、戦禍から秘法を守った功績を持って、しぶしぶ認められている、と言った塩梅だ。
一応聖女はー国で占有べからず、となっているのが建前だが、教育を施す以上彼女達と一番近い立場になるのはイルマヤ王家の者達だった。
その過程でお互い心を通わせ、王家やその親族の公爵家などと婚姻を結ぶ事が多い。
ランフェルドは祖父母の仲睦まじい様子を見て育ち、祖母が語る思い出の異世界に憧れの気持ちを抱いていた。
“魔法”は無くとも、代わりに“科学”という物があり、夜でも昼のように明るく、馬よりも早く走り、更に大量に物や人を運ぶ乗り物、何と道具により空まで飛び、庶民でも料金さえ払えば世界中へ殆どは1日圏内で行けるのだと。
特に祖国であるニホンという国は、小さいながらも、世界でも類を見ない程の長い歴史と、発展した“科学”が融合した国で、四季折々の自然も美しかったと儚く笑った。
一方祖父の話では、確かに召還された当初は戸惑い、泣いてはいたが、次第に受け入れ、馴染んで行ったのだそうだ。
これは祖母だけでなく、総じて聖女達は、さすがに聖女と言われるに相応しく、皆穏和で争いを好まず優しかったらしい。
平和な国で生まれ育っていた事も大きかったのではないかとの祖父の推測だった。
だからランフェルドは出来るだけ召還された聖女の力になり支えようと考えていたのだが……まさかのアレである。
容赦なしの一撃を思い出し、ヒュッと股間が寒くなったような気がする。
「……前途多難かも」
ランフェルドは小さく呟いた。
-方ヒューバートは魔導具を使い、副官と連絡を取っていた。
「……そうだ。逃げられた。髪は黒くて短い。そうそうスカート丈も。いいか、舐めてかかるなよ。痛恨の一撃を食らうぞーーもう食らったよ。
ーああ、そうしろ。それと聖女は我々を人攫いだと思っているから、手荒な真似は絶対するなよ?もしも傷つけでもしたら生半可な事では信用されなくなる。この事は全員に叩き込め。いいな?」
通話を切ったヒューバートが向き直った。
「2手に分かれます。入口からここ迄と、ここから森の奥へと。幸い今夜は満月だ」
「ああ、頼んだ」
シドは意識を失っている“塔”の魔導師達の様子を見て回っていた。
単なる魔力切れなら休養させれば良いが、魔力枯渇ー限界を過ぎてまで使い切った場合だと、二度と魔法が使えなくなる時がある。
過剰な負荷がかかった為、体内の魔力を廻らす回路が謂わばショートしたようなもので、灼けたそれを再び繋ぎ合わせてやらねばならない。
怖れていた通り、そうした者が5人いた。
処置は早い程良いので、シドは意識を集中し始めた。
馬蹄の響きが遠くから聞こえて来た。
程なく30人程の騎士達が召還の館に到着する。
「団長!」
下馬し、一斉に上官に対する礼を取る部下達にヒューバートは軽く頷いた。
「来たな。コリンズ、早速だがここから半径5km以内を徹底的に捜せ」
命令された副官は首をかしげた。
「そんなに遠くまで行けますかね?」
「俺もそう思うが念のためだ。今度の聖女サマは、身体能力はかなりのモノだと思うぞ。さっきも言ったが、そこら辺の貴族の令嬢とは違うんだと頭に入れとけ。いいか?抵抗されても、くれぐれも傷つけるなよ」
「了解しました」
騎士達はそれぞれ馬を柵に繋ぐと散解し、聖女の捜索に向かった。
その聖女がまさか頭の上にいるとは全く気づかずに。
「まだ、そう遠くへは行ってないと思いますよ。夜ですし、ここは森の中ですからね」
ヒューバートが現実的な意見を述べる。
「嬢ちゃんには慣れない場所です。もし歩きやすい小道の方に行っているなら、連中は見逃しませんよ」
「ああ、そうだな。」
ヒューバートの部下達は、この召還の館から少し離れた場所、森の入口に待機させている。
物々しい騎士が、いきなり大人数で召還されたばかりの聖女を取り囲んでいれば怯えてしまうだろうとの配慮からだった。
穏やかに状況を説明し、大事にされている事の証として、恭しく騎士達の出迎えを受けさせる予定がまさかの想定外。
「……我々は人攫いではない。何とかその事を理解して貰わねば……。それに歴代の聖女達は幸せに暮らしたのだし……」
「貴方のお祖母様のように?」
ランフェルドは頷いた。
「そうだ。お祖父様とは今も仲睦まじく過ごしておられる。確かにあちらの世界を懐かしがる事もあるが……今では遠くへ嫁に来たと思えば良いと笑っておられた」
「嬢ちゃんも早く馴染んでくれると良いですな。ランフェルド殿下」
「その為に聖女は王家で保護してるんだよ」
召還された聖女達はこの世界に対しては無知なので、王家が後ろ楯となり、教育をし、守って来た経緯がある。
イルマヤ王国が、各国に先んじてその任を担っているのは、かつて500年程前にあった大戦争の時、聖女召還の秘法が喪われる寸前だったのを危険を顧みず持ち出して保護した者が、王家の始祖だからである。
当然王家では召還を秘中の秘にしている為、他国では行えない。
それが無ければ冗談ではなく世界が滅びてしまうので、戦禍から秘法を守った功績を持って、しぶしぶ認められている、と言った塩梅だ。
一応聖女はー国で占有べからず、となっているのが建前だが、教育を施す以上彼女達と一番近い立場になるのはイルマヤ王家の者達だった。
その過程でお互い心を通わせ、王家やその親族の公爵家などと婚姻を結ぶ事が多い。
ランフェルドは祖父母の仲睦まじい様子を見て育ち、祖母が語る思い出の異世界に憧れの気持ちを抱いていた。
“魔法”は無くとも、代わりに“科学”という物があり、夜でも昼のように明るく、馬よりも早く走り、更に大量に物や人を運ぶ乗り物、何と道具により空まで飛び、庶民でも料金さえ払えば世界中へ殆どは1日圏内で行けるのだと。
特に祖国であるニホンという国は、小さいながらも、世界でも類を見ない程の長い歴史と、発展した“科学”が融合した国で、四季折々の自然も美しかったと儚く笑った。
一方祖父の話では、確かに召還された当初は戸惑い、泣いてはいたが、次第に受け入れ、馴染んで行ったのだそうだ。
これは祖母だけでなく、総じて聖女達は、さすがに聖女と言われるに相応しく、皆穏和で争いを好まず優しかったらしい。
平和な国で生まれ育っていた事も大きかったのではないかとの祖父の推測だった。
だからランフェルドは出来るだけ召還された聖女の力になり支えようと考えていたのだが……まさかのアレである。
容赦なしの一撃を思い出し、ヒュッと股間が寒くなったような気がする。
「……前途多難かも」
ランフェルドは小さく呟いた。
-方ヒューバートは魔導具を使い、副官と連絡を取っていた。
「……そうだ。逃げられた。髪は黒くて短い。そうそうスカート丈も。いいか、舐めてかかるなよ。痛恨の一撃を食らうぞーーもう食らったよ。
ーああ、そうしろ。それと聖女は我々を人攫いだと思っているから、手荒な真似は絶対するなよ?もしも傷つけでもしたら生半可な事では信用されなくなる。この事は全員に叩き込め。いいな?」
通話を切ったヒューバートが向き直った。
「2手に分かれます。入口からここ迄と、ここから森の奥へと。幸い今夜は満月だ」
「ああ、頼んだ」
シドは意識を失っている“塔”の魔導師達の様子を見て回っていた。
単なる魔力切れなら休養させれば良いが、魔力枯渇ー限界を過ぎてまで使い切った場合だと、二度と魔法が使えなくなる時がある。
過剰な負荷がかかった為、体内の魔力を廻らす回路が謂わばショートしたようなもので、灼けたそれを再び繋ぎ合わせてやらねばならない。
怖れていた通り、そうした者が5人いた。
処置は早い程良いので、シドは意識を集中し始めた。
馬蹄の響きが遠くから聞こえて来た。
程なく30人程の騎士達が召還の館に到着する。
「団長!」
下馬し、一斉に上官に対する礼を取る部下達にヒューバートは軽く頷いた。
「来たな。コリンズ、早速だがここから半径5km以内を徹底的に捜せ」
命令された副官は首をかしげた。
「そんなに遠くまで行けますかね?」
「俺もそう思うが念のためだ。今度の聖女サマは、身体能力はかなりのモノだと思うぞ。さっきも言ったが、そこら辺の貴族の令嬢とは違うんだと頭に入れとけ。いいか?抵抗されても、くれぐれも傷つけるなよ」
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