魔法学校の無敵の首席騎士様は、ちょっとコミュ障、大型わんこ系でした

真弓りの

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任せといてください!

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「ええー? 出逢いがないって、学園であんなに女生徒に囲まれてるのに?」


出会い放題じゃん、という気持ちがつい口から出ちゃった。アリシア様も同じ気持ちだったのか、涙目であたしを見上げながら何度もコクコクと頷いている。可愛いな、もう。


「ですからジェード様はきっと、とても理想が高いんですわ。わたくしなんかじゃ視野にも入れて貰えないのです」

「そんなこと……っていうか一応聞いておきますけど、アリシア様ってバリバリの貴族ですよね。ジェードさんってたしか庶民だと思うんですけど、その辺大丈夫なんですか?」

「学年二位の実力の持ち主ですから、むしろ応援されますわ」


でた、妙なところで実力主義だな。でも、それならジェードさん次第ってことか。もちろん人の気持ちなんてどうこう出来るわけでもないし、押し付けるつもりはないけれど、アリシア様がこれだけ必死なんだからちょっとだけ後押しくらいはしてあげたい。


「そっかぁ。じゃああたし、チャンスがあればジェードさんにどんな女性が好みなのか、聞いてみますね」

「そ、そんな高等技術……!」

「多分いけます」


なんせあたしとリカルド様がお付き合いしているというのは、ジェードさんが一番わかってるし。あたしが聞く分には変な誤解を生むこともないだろう。


「任せといてください!」


胸をどーんと叩いて、勢いよく引き受ける。


「ユーリンさん、貴女……とてもいい方なのですね!」


あたしの手を両手でしっかりと握り込み、感謝でいっぱいの瞳で見上げるアリシア様。可愛い。

あたしは、ジェードさんの迷惑にならない範囲で精一杯、この可愛らしいアリシア様恋を応援しようと誓った。


***


「お、みんな寝坊せずに揃ったね。えらいえらい」


見た目あたし達よりも年下の先生に、子供みたいな扱いで褒められたけど、まぁそんな言葉もわからないでもない早朝の集合だった。

なんせ朝が早い漁師さんたちにお話を聞こうというのだから、必然的にお伺いする時間も早くなる。ぶっちゃけまだ暗いもの。お日様だってまだ寝てる時間だよ。

船体の被害が少なかったからって、なんと今日も漁に出るのだという。ひとつ違うのは昨日海難事故に遭った地点までは船を進めないという、ただそれだけだった。


「お体も万全ではないでしょうに、今日くらいお休みになれば良いのに」

「生活がかかってるからね、そういうわけにもいかないんでしょ」


前を歩くアリシア様とジェードさんの会話が微笑ましい。
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