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第一章 ショタコン、異世界に立つ
20 昼下がりの眠気
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お泊まり会から1週間が過ぎた頃。
俺は毎日を楽しく過ごしていた。
学校にいる間はまるで天国だ。
ショタに囲まれながら、ただ単に小学生レベルの勉強を行えばいいだけのことだからな。
昼ごはんの後の算術の授業。
初めてみる3桁以上の足し算引き算に、生徒はみんな必死にノートを取りながら食らいついていた。
一方の俺はというと…。3桁程度の問題は暗算でもすぐに答えが出てくる。
一応大学出てるかんな!ばかにするんじゃねえぞ!
先生の声が響く中、俺は呑気にあくびを一つすると、机の上で腕を組み、その上に頭を突っ伏させた。
右を向いてみよう。
隣には幼馴染であり俺の天使のリュイが、一生懸命ノートに向かってペンを走らせている。
何を思ったか、俺は最近伸びてきたリュイの髪の毛を右手で少しいじってみることにした。
最初は真っ直ぐ前に向いていた視線も、次第といじられ続ける髪の毛に落ちてくる。
だんだんと顔を赤くしながら、前を気にして、髪の毛を気にしての繰り返しだ。
そして1分しないころ。
「リオンくん、授業中だよ…!」
小さい声で耳打ちしてきたので、手をとりあえず引っ込めた。
少し照れているところがものすごく可愛い。食べちゃいたい。
今度は左側を向いてみる。
こっちにはオレンジ色の髪の毛を纏う我らが中央貴族、エルの姿があった。
どうやらこっちに対しても3桁の計算は簡単すぎたようで、退屈そうにグーにした右腕にほっぺたを乗せている。
「そんな姿勢じゃ先生に怒られるかもよ?」
小さな声でエルにそう言われる。
「大丈夫だって」
「ふふふ、リオンくんらしいね」
エルが笑っている顔には、オレンジ色の髪の毛が最高にマッチしていた。
太陽を想起させるかのような髪の毛には、寛大な心という意味合いも同時に含まれている…気がする。
ふわぁ…。ご飯を食べたあとは眠くなるもんだ…。
授業も全部わかるし、ちょっと目を瞑ってもいいよね…。
と思ったところで、俺は眠りに落ちてしまった。
どうやら5時間目が一番眠くなるという鉄の掟は、どの世界にも存在するようだ。
ーーー
「ゴホンッ!!」
俺はその声で目を覚ました。
左右を見渡すと、リュイもエルも、他の生徒も変な目で俺のことを見ている。
な、なんだよ…。なんかおかしいのか…?顔になんかついてる…?
しかし、すぐに気づいた。
俺の目の前に人影がある。どこかで見覚えのある人だ。
白い髪にメガネをかけている…。割とイケメンのおじいちゃん。
んー、確かさっき前で授業をしていた…。
、、、算術担当のカルキュル先生だ。
「リオン・エトランゼ。放課後、職員室へ。」
それだけ言い放ち、先生は教室を後にした。
どうやら授業はもう終わったみたいだ。
「えっ、俺寝て…」
「気持ちよさそうに寝てたねー。すやすや寝息を立てながら。」」
「リオンくんが全然起きないからだよ…!起こしても起きる気配すらなかったし…。」
「まあ、運が悪かったんじゃない?」
両隣から一気に慰められる。寝起きだからだろうか。あまり状況が把握できていない。
しかし一つだけ分かったことがある。俺は多分この世界での実績、「先生に怒られる」を解除したのだろう。
ーーー
「昼食の後で眠くなるのはわかりますが、授業中に寝ることは、リスペクトを欠けた行動です。反省しなさい。」
「すみませんでした…。」
「君は成績優秀ですが、そのような行動を繰り返していると、いずれ授業について来れなくなりますよ?」
小学校の授業についていけなる、ねえ…。
このおかしい状況に思わず笑ってしまいそうだったが、なんとか堪えた。
「今度授業中に寝ているのを見つけたら、担任のリュネット先生に報告します。いいですね?」
「はい…。以後気をつけます」
「よろしい。ではもう帰ってよし」
「ありがとうございました…。失礼します…。」
職員室から出て、大きなため息を一つつく。
まさか小学校1年生の最初の月で怒られるなんてな…。はは…。
リュイとエルには、先に校門の方で待ってもらっている。
待たせないように早く行かなければ…。
1階の奥に位置していた職員室から、廊下をやや早歩きで歩いていく。
だが、最初の曲がり角に差し掛かった時。
「うわぁっ!」
「ぎゃっ」
誰かとぶつかった。
自分の方が背が低い、ということは、先輩、もしくは先生だ。
廊下を走るなとかまた怒られるのかな...。
視線を前に向けると、そこには見慣れたオレンジ色の髪の毛があった。
「エル!なんでここ…に」
オレンジ色の髪の毛といえば、思いつく人物は一人、そうエルのはずだ。
しかし、明らかに身長が高いし、顔には眼鏡がかかっていた。
そしてオレンジ色の髪の毛が示すのはクレモンティーヌの一族…。
この条件で脳内に検索をかけると、その検索結果に一人がヒットした。
「き、君はこの前の…」
「エルの、お兄さん!?!?」
続く
俺は毎日を楽しく過ごしていた。
学校にいる間はまるで天国だ。
ショタに囲まれながら、ただ単に小学生レベルの勉強を行えばいいだけのことだからな。
昼ごはんの後の算術の授業。
初めてみる3桁以上の足し算引き算に、生徒はみんな必死にノートを取りながら食らいついていた。
一方の俺はというと…。3桁程度の問題は暗算でもすぐに答えが出てくる。
一応大学出てるかんな!ばかにするんじゃねえぞ!
先生の声が響く中、俺は呑気にあくびを一つすると、机の上で腕を組み、その上に頭を突っ伏させた。
右を向いてみよう。
隣には幼馴染であり俺の天使のリュイが、一生懸命ノートに向かってペンを走らせている。
何を思ったか、俺は最近伸びてきたリュイの髪の毛を右手で少しいじってみることにした。
最初は真っ直ぐ前に向いていた視線も、次第といじられ続ける髪の毛に落ちてくる。
だんだんと顔を赤くしながら、前を気にして、髪の毛を気にしての繰り返しだ。
そして1分しないころ。
「リオンくん、授業中だよ…!」
小さい声で耳打ちしてきたので、手をとりあえず引っ込めた。
少し照れているところがものすごく可愛い。食べちゃいたい。
今度は左側を向いてみる。
こっちにはオレンジ色の髪の毛を纏う我らが中央貴族、エルの姿があった。
どうやらこっちに対しても3桁の計算は簡単すぎたようで、退屈そうにグーにした右腕にほっぺたを乗せている。
「そんな姿勢じゃ先生に怒られるかもよ?」
小さな声でエルにそう言われる。
「大丈夫だって」
「ふふふ、リオンくんらしいね」
エルが笑っている顔には、オレンジ色の髪の毛が最高にマッチしていた。
太陽を想起させるかのような髪の毛には、寛大な心という意味合いも同時に含まれている…気がする。
ふわぁ…。ご飯を食べたあとは眠くなるもんだ…。
授業も全部わかるし、ちょっと目を瞑ってもいいよね…。
と思ったところで、俺は眠りに落ちてしまった。
どうやら5時間目が一番眠くなるという鉄の掟は、どの世界にも存在するようだ。
ーーー
「ゴホンッ!!」
俺はその声で目を覚ました。
左右を見渡すと、リュイもエルも、他の生徒も変な目で俺のことを見ている。
な、なんだよ…。なんかおかしいのか…?顔になんかついてる…?
しかし、すぐに気づいた。
俺の目の前に人影がある。どこかで見覚えのある人だ。
白い髪にメガネをかけている…。割とイケメンのおじいちゃん。
んー、確かさっき前で授業をしていた…。
、、、算術担当のカルキュル先生だ。
「リオン・エトランゼ。放課後、職員室へ。」
それだけ言い放ち、先生は教室を後にした。
どうやら授業はもう終わったみたいだ。
「えっ、俺寝て…」
「気持ちよさそうに寝てたねー。すやすや寝息を立てながら。」」
「リオンくんが全然起きないからだよ…!起こしても起きる気配すらなかったし…。」
「まあ、運が悪かったんじゃない?」
両隣から一気に慰められる。寝起きだからだろうか。あまり状況が把握できていない。
しかし一つだけ分かったことがある。俺は多分この世界での実績、「先生に怒られる」を解除したのだろう。
ーーー
「昼食の後で眠くなるのはわかりますが、授業中に寝ることは、リスペクトを欠けた行動です。反省しなさい。」
「すみませんでした…。」
「君は成績優秀ですが、そのような行動を繰り返していると、いずれ授業について来れなくなりますよ?」
小学校の授業についていけなる、ねえ…。
このおかしい状況に思わず笑ってしまいそうだったが、なんとか堪えた。
「今度授業中に寝ているのを見つけたら、担任のリュネット先生に報告します。いいですね?」
「はい…。以後気をつけます」
「よろしい。ではもう帰ってよし」
「ありがとうございました…。失礼します…。」
職員室から出て、大きなため息を一つつく。
まさか小学校1年生の最初の月で怒られるなんてな…。はは…。
リュイとエルには、先に校門の方で待ってもらっている。
待たせないように早く行かなければ…。
1階の奥に位置していた職員室から、廊下をやや早歩きで歩いていく。
だが、最初の曲がり角に差し掛かった時。
「うわぁっ!」
「ぎゃっ」
誰かとぶつかった。
自分の方が背が低い、ということは、先輩、もしくは先生だ。
廊下を走るなとかまた怒られるのかな...。
視線を前に向けると、そこには見慣れたオレンジ色の髪の毛があった。
「エル!なんでここ…に」
オレンジ色の髪の毛といえば、思いつく人物は一人、そうエルのはずだ。
しかし、明らかに身長が高いし、顔には眼鏡がかかっていた。
そしてオレンジ色の髪の毛が示すのはクレモンティーヌの一族…。
この条件で脳内に検索をかけると、その検索結果に一人がヒットした。
「き、君はこの前の…」
「エルの、お兄さん!?!?」
続く
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