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第5章 振り返れば、そこには。
Part14 豪勢な夕ご飯 ※飯テロあり
ピーンポーン
ちょうどインターホンが鳴った。
悠人がドアを開けると、ドアの先には先程のZと呼ばれる男がいた。
「こんにちわ~。時間通りにきたよ~」
「あっはい…お部屋すっごい広いですね…」
「でしょでしょ~!二人のために特別にリフォームしてもらったんだよね~」
「そんな…わざわざ僕たちのためにありがとうございます!」
「いえいえ!大事なお客様だからね~。じゃ、ここにきての最初の夕食、食べてこっか。3階の奥に食堂あるから、そこでね」
「食堂…??」
「都内の3つ星シェフが作る最高級の夕食をどうぞご堪能あれ~」
「マジっすか…」
「じゃ、ついてきてね~」
Zについていくと”食堂”とかかれた部屋に着いた。
中には大きなテーブルが1つと、椅子が4つほど並んでいた。
「どうぞ座って~」
「は、はい…」
三人とも席に着くと、奥からシェフが料理を運んできた。
「初めまして。こちらの専属シェフのものです。本日のメニューは、A5和牛のチーズインハンバーグ、北海道産コシヒカリと、味噌汁になっております。ハンバーグは牛肉でのみ作られており、中にチーズを入れております。肉汁とチーズの濃厚な味わいをお楽しみください。」
悠人と悠真は空いた口が塞がらなかった。
あまりにも豪華な食事に反応しきれていないのだろう。
「ありがとう。じゃあ、いただこうか~!」
Zは軽くシェフに礼をし、フォークとナイフも持った。
「どうしたの二人とも?先に食べちゃうよ???」
その言葉に最初に反応したのは悠人だった
「いや…こんなに豪勢なご飯をいただいていいのかなと…」
「もっちろん~!君たちは記念すべき従業員の1号と2号だ!食わせないわけにはいかないだろ~?」
「はあ…。じゃあ…ほら悠真も、」
悠人は若干戸惑いつつも、ぽっかり空いた口を元に戻し、手を合わせた。
「「「いただきます!」」」
三人の挨拶があったところで、ハンバーグを食べ出す。
ナイフでハンバーグの中心をパカっときると、中からとろりと、溶けたチーズがまるで火山から噴き出す溶岩のように飛び出してくる。
肉汁も同じく閉じ込めているため、チーズと肉汁が混ざり合って、シェフのいう濃厚な味わいを作り出している。
一口食べると、口の中で柔らかい肉と濃厚なチーズがハーモニーを奏で、思わず何度も手が出てしまう逸品。
口にハンバーグを入れて、白米をかき込めば、口の中で米粒と肉の相性の良さを証明できるであろう。
「美味しい…」
「うめえええ!!」
悠人と悠真も思わず美味しいと声に出してしまうほど、夢中になっている。
食事は進み、三人とも皿が空になった頃、シェフが皿を下げ、デザートを持ってきた。
「デザートです。愛媛県産みかんのさっぱりゼリーです。ハンバーグの後のお口直しにどうぞ。」
みかん果汁が100%使われているゼリーに、旬のみかん果実が2片入っている手作りのデザートである。
酸っぱさはなく、甘味だけが取り入れられたゼリーが、ハンバーグに支配された口の中をさっぱりひんやりと潤す。
口直しとはこういうことを指すのだろう。
スプーンでゼリーを掬うと,1部分が切れて、ゼリー全体がぷるんと震える。
口の中はすっかりクールダウンされ、みかんの風味が口いっぱいに広がるのである。
「なにこれあっま!?」
「こんなゼリー食べたことない~!」
相変わらず二人は大興奮である。
食事開始から40分ほど経つと、全員がデザートを食べ終わり、お腹も膨れた。
「ごちそうさまでした…。じゃ、今日はこれで解散!。明日から二人のことをテストするから、朝の10時に3階のA-1室にきてください。本当は温泉があるんだけど、まだ工事中だから、来月まで待ってね()。じゃあ、今日はいっぱい休んで!おやすみ~」
そう言い終わるとZはまたそそくさとどこかへ去っていった。
「テスト…なんだろう、学力とか?」
「ひええ…僕頭悪いよ~」
「大丈夫だって~!とりあえず部屋に戻ろ!」
続く
=天の声=
次回は!いよいよ過去編最終話です!
どうなるのかぜひご期待くださいませ...
あと、第4章を3章と合体しました!(お知らせ)
ではでは
ちょうどインターホンが鳴った。
悠人がドアを開けると、ドアの先には先程のZと呼ばれる男がいた。
「こんにちわ~。時間通りにきたよ~」
「あっはい…お部屋すっごい広いですね…」
「でしょでしょ~!二人のために特別にリフォームしてもらったんだよね~」
「そんな…わざわざ僕たちのためにありがとうございます!」
「いえいえ!大事なお客様だからね~。じゃ、ここにきての最初の夕食、食べてこっか。3階の奥に食堂あるから、そこでね」
「食堂…??」
「都内の3つ星シェフが作る最高級の夕食をどうぞご堪能あれ~」
「マジっすか…」
「じゃ、ついてきてね~」
Zについていくと”食堂”とかかれた部屋に着いた。
中には大きなテーブルが1つと、椅子が4つほど並んでいた。
「どうぞ座って~」
「は、はい…」
三人とも席に着くと、奥からシェフが料理を運んできた。
「初めまして。こちらの専属シェフのものです。本日のメニューは、A5和牛のチーズインハンバーグ、北海道産コシヒカリと、味噌汁になっております。ハンバーグは牛肉でのみ作られており、中にチーズを入れております。肉汁とチーズの濃厚な味わいをお楽しみください。」
悠人と悠真は空いた口が塞がらなかった。
あまりにも豪華な食事に反応しきれていないのだろう。
「ありがとう。じゃあ、いただこうか~!」
Zは軽くシェフに礼をし、フォークとナイフも持った。
「どうしたの二人とも?先に食べちゃうよ???」
その言葉に最初に反応したのは悠人だった
「いや…こんなに豪勢なご飯をいただいていいのかなと…」
「もっちろん~!君たちは記念すべき従業員の1号と2号だ!食わせないわけにはいかないだろ~?」
「はあ…。じゃあ…ほら悠真も、」
悠人は若干戸惑いつつも、ぽっかり空いた口を元に戻し、手を合わせた。
「「「いただきます!」」」
三人の挨拶があったところで、ハンバーグを食べ出す。
ナイフでハンバーグの中心をパカっときると、中からとろりと、溶けたチーズがまるで火山から噴き出す溶岩のように飛び出してくる。
肉汁も同じく閉じ込めているため、チーズと肉汁が混ざり合って、シェフのいう濃厚な味わいを作り出している。
一口食べると、口の中で柔らかい肉と濃厚なチーズがハーモニーを奏で、思わず何度も手が出てしまう逸品。
口にハンバーグを入れて、白米をかき込めば、口の中で米粒と肉の相性の良さを証明できるであろう。
「美味しい…」
「うめえええ!!」
悠人と悠真も思わず美味しいと声に出してしまうほど、夢中になっている。
食事は進み、三人とも皿が空になった頃、シェフが皿を下げ、デザートを持ってきた。
「デザートです。愛媛県産みかんのさっぱりゼリーです。ハンバーグの後のお口直しにどうぞ。」
みかん果汁が100%使われているゼリーに、旬のみかん果実が2片入っている手作りのデザートである。
酸っぱさはなく、甘味だけが取り入れられたゼリーが、ハンバーグに支配された口の中をさっぱりひんやりと潤す。
口直しとはこういうことを指すのだろう。
スプーンでゼリーを掬うと,1部分が切れて、ゼリー全体がぷるんと震える。
口の中はすっかりクールダウンされ、みかんの風味が口いっぱいに広がるのである。
「なにこれあっま!?」
「こんなゼリー食べたことない~!」
相変わらず二人は大興奮である。
食事開始から40分ほど経つと、全員がデザートを食べ終わり、お腹も膨れた。
「ごちそうさまでした…。じゃ、今日はこれで解散!。明日から二人のことをテストするから、朝の10時に3階のA-1室にきてください。本当は温泉があるんだけど、まだ工事中だから、来月まで待ってね()。じゃあ、今日はいっぱい休んで!おやすみ~」
そう言い終わるとZはまたそそくさとどこかへ去っていった。
「テスト…なんだろう、学力とか?」
「ひええ…僕頭悪いよ~」
「大丈夫だって~!とりあえず部屋に戻ろ!」
続く
=天の声=
次回は!いよいよ過去編最終話です!
どうなるのかぜひご期待くださいませ...
あと、第4章を3章と合体しました!(お知らせ)
ではでは
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