血が吸えない最弱ヴァンパイアは見返すために世界最強となり世直しをしたいと思います。

アイス

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6話 修行

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 ここで住むことになり早速私のレベルやスキル、能力値を聞かれる。

 そして、アリオンにはまだまだ育て甲斐がありそうじゃないかと言われた。

 私はこの返答に少し明るい未来や希望を見いだせた。

 「君、今から勝負しないかな?」

 「いいけど、君じゃなく”ドラ”ね」

 アリオンからの提案もあり勝負をすることになったのはいいのだがアリオンはどれ程の強さなのかわからないためか私は不安に陥る。

 「では、始めるとするか」

 アリオンからの一言で勝負は始まる。

 お互いに間合いをとり、すり足で隙を探る。

 しかし、アリオンから見れば私に隙があったのだろう。
間合いをとり、探ると直ぐにこちらに攻撃を仕掛けてくる。

 「《スキル》幻影」

 と言うと、どこから出たのかわからないがアリオンの手にロングソードといわれる全長80センチ程の剣が現れた。

 「何、そのスキル? 」

 「さぁ、何かな? 」

 アリオンはそう言い、私に斬りかかる。

 が、私も負けずにスキルを発動させる。

 「《スキル》暴虐」

 私は発動直後にデスグリズリーの姿になり、アリオンの背後へ素早く回る。

 そして、ひっかくやきりさく攻撃をする。

 アリオンはよんでいたのだろう。
私が攻撃するのと同時にまた新しいスキルを発動させる。

 「《スキル》カウンター」

 私は黄色い光に包まれ、デスグリズリー(私)の全身が傷だらけになった。

 それと同時に私は元の姿に戻る。

 元に戻るが体は傷だらけ。

 何より私は地面に倒れ込んでいる。

 頭や体からは血が出ており、とてもじゃないがもう戦えない。

 「もう、終わりですか? 」

 「グッ......」

 私は何も言えない。

 「この有様だ、まぁ戦えないな」

 私はアリオンを侮っていた。
だいいちに私は戦う相手に自分の情報を話すぎた。

 私は敗者ながらに反省をしている。

 「《スキル》治癒」

 緑色のベールが私を癒す。
みるみる、傷が癒える。

 「あ、ありがとう」

 「私も手加減をしたつもりなんですが、少し大人気なかったです」

 とまぁ、アリオンは余裕で答える。

 だけれども、アリオンは私よりもかなりのスキル所持、能力値の高さ。

 そして、レベルもかなり高いだろう。

 だから、私はアリオンに修行をしてもらうように尋ねる。

 「私を強くしてください! 」

 この質問に対するアリオンの答えは見て学べ。

 また、スキルが欲しいなら魔物を倒せだそうだ。

 私の敗北によって得られるものがたくさんあった。

 私はアリオンの生活を真似するようになった。

 それこそ、普段のクセや食事の際のクセなど多岐にわたる。

 そんな日々を過ごしていたが全くといっていいほど前と変わらなかった。

 自分でもなぜか、わかってはいるのだが触れずにいる。

 すると、アリオンの方から言ってきたのだ。

 「魔物は倒さないのか? 」

 「えっ⁉︎ 」

 私はてっきり血を吸わないのかかと思っていたが見当違いなことに驚いている。

 「君は魔物を倒さずにスキルが手に入れるとでも? 」

 「そんなことはないです」

 私は急いで答える。

 「なら、魔物を倒しなさい! 」

 「は、はい! 」

 結構強めな口調かつ優しい表情で言ってきた。

 が、私は何か危機を感じたのか慌てて返事をし魔物を倒しに出かけた。
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