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22話 フローズという男
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私は男と一緒にテレポートで一瞬にして”ライト”に着く。
ライトに着いてから男とお互いに軽い自己紹介をすることになった。
まぁ、軽い挨拶程度みたいなもの。
「私はドラです。よろしくお願いします! 」
「僕はフローズといいます。よろしくどうぞ」
フローズは身なりをしっかりと整え、軽い会釈で紳士のような立ち振る舞い。
それに笑顔も忘れず、挨拶をする。
さすが、大国。
私のような街出身の者に対しても分け隔てのない態度。
やはり、大国は目的が明確なのか私からしっかりと学ぼうという意思が伝わる。
「では、僕から一つ」
フローズは笑顔だった表情を一転させ、表情を固くし、まじまじとした目で話し出す。
「どうやって、皆に自由と平等を与えられたのですか? 」
話せば長くなるが大事な部分を抜粋してわかりやすく自由と平等を与えた目的を私は話す。
「私はこの理不尽な世界にうんざりで世界を変えたいと思い、変えたまでです! 」
少し端的に言いすぎた気もするけれど大体の目的の的は外していないから大丈夫だろう。
「そ、そんな簡単にですか? 」
フローズは私の端的な主張に少し戸惑いというか不思議という感じの顔をしていた。
「身分の差が世界の秩序を乱してると思うんですよね......」
私は少し神妙な声でぼんやりと言葉を発す。
それに、少し食いついたのかフローズは私を見るなり、私の手を握りだし、なんだか怖い。
「身分の差が世界の秩序を乱していると。中々、興味深い」
「はぁ~......」
私は急に手を握られたのもあり、引きつった表情で受け応えをした。
だけど、たくさんの国や地域を従える者は多様な考え方をもっていて私と何か相通づるものがあるように思う。
「ドラさんのような思想を持つ者は初です」
「そうなんですか」
「はい。どの方も己の私利私欲が出ていて話になりません」
他の国や地域でも自分だけの文化は強いのか。
フローズのような大きを従えるものがいうと様になる。
でも、変だな。
なぜ、フローズがデイに興味をもったんだろうか?
それに、何か大事なことを隠しているのかもしれない。
思い切って聞くのも一つの手だ。
私はもじもじとしながらフローズに尋ねる。
「フローズさん、あなたの本当の思惑は何ですか? 」
我ながら中々にぶっ飛んだ質問だと思う。
特に、本当の思惑ってところがまた、リアリティーのある言い回し。
「本当の思惑......。面白いことをいいますね」
真剣な表情に不気味な言葉の組み合わせによってフローズへの恐怖感が少し高くなる。
フローズはわざとその効果を狙っているのか。
「バレましたか」
口角が上がるくらいの笑顔で言葉を放った。
「デイの街を吸収し、そちらの掟を僕の従えているものにならわすつもりでしたが、バレてしまいましたか」
すごく、素直だな。
呆気に囚われた私は何も言うことができず沈黙の時間が過ぎ去っていった。
ライトに着いてから男とお互いに軽い自己紹介をすることになった。
まぁ、軽い挨拶程度みたいなもの。
「私はドラです。よろしくお願いします! 」
「僕はフローズといいます。よろしくどうぞ」
フローズは身なりをしっかりと整え、軽い会釈で紳士のような立ち振る舞い。
それに笑顔も忘れず、挨拶をする。
さすが、大国。
私のような街出身の者に対しても分け隔てのない態度。
やはり、大国は目的が明確なのか私からしっかりと学ぼうという意思が伝わる。
「では、僕から一つ」
フローズは笑顔だった表情を一転させ、表情を固くし、まじまじとした目で話し出す。
「どうやって、皆に自由と平等を与えられたのですか? 」
話せば長くなるが大事な部分を抜粋してわかりやすく自由と平等を与えた目的を私は話す。
「私はこの理不尽な世界にうんざりで世界を変えたいと思い、変えたまでです! 」
少し端的に言いすぎた気もするけれど大体の目的の的は外していないから大丈夫だろう。
「そ、そんな簡単にですか? 」
フローズは私の端的な主張に少し戸惑いというか不思議という感じの顔をしていた。
「身分の差が世界の秩序を乱してると思うんですよね......」
私は少し神妙な声でぼんやりと言葉を発す。
それに、少し食いついたのかフローズは私を見るなり、私の手を握りだし、なんだか怖い。
「身分の差が世界の秩序を乱していると。中々、興味深い」
「はぁ~......」
私は急に手を握られたのもあり、引きつった表情で受け応えをした。
だけど、たくさんの国や地域を従える者は多様な考え方をもっていて私と何か相通づるものがあるように思う。
「ドラさんのような思想を持つ者は初です」
「そうなんですか」
「はい。どの方も己の私利私欲が出ていて話になりません」
他の国や地域でも自分だけの文化は強いのか。
フローズのような大きを従えるものがいうと様になる。
でも、変だな。
なぜ、フローズがデイに興味をもったんだろうか?
それに、何か大事なことを隠しているのかもしれない。
思い切って聞くのも一つの手だ。
私はもじもじとしながらフローズに尋ねる。
「フローズさん、あなたの本当の思惑は何ですか? 」
我ながら中々にぶっ飛んだ質問だと思う。
特に、本当の思惑ってところがまた、リアリティーのある言い回し。
「本当の思惑......。面白いことをいいますね」
真剣な表情に不気味な言葉の組み合わせによってフローズへの恐怖感が少し高くなる。
フローズはわざとその効果を狙っているのか。
「バレましたか」
口角が上がるくらいの笑顔で言葉を放った。
「デイの街を吸収し、そちらの掟を僕の従えているものにならわすつもりでしたが、バレてしまいましたか」
すごく、素直だな。
呆気に囚われた私は何も言うことができず沈黙の時間が過ぎ去っていった。
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