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プロローグ
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秋の夜長である。ある日の夜、自宅で私は彼女と長電話を楽しんでいた。同性で友だち以上、恋人未満というような関係だ。
「サグラダファミリアの完成時期って、十年後だっけ。一時は二〇二六年に完成するって言われてたのにねぇ」
『工事に費用をどれだけ掛けられるか、そういう要素でも決まるんでしょ。芸術って、後回しにされがちなんじゃないの』
話題は世界遺産の完成時期が延びたことや。他には眉毛のメンテナンス、そして食べものについてである。食欲の秋などと昔から言われているし。
『実家から、栗が送られてきてさ。それをなんちゃって栗ご飯にして食べたよ。美味しかったなぁ』
「『なんちゃって栗ご飯』? なにそれ、どうやって作るの?」
『大したことないよ。ほら、栗ご飯って、マジメに作ると皮を剥くのが大変じゃない。だから栗を剥かずに塩水で茹でて、水気を切ってお皿に置いておいて』
「ふんふん、それでそれで?」
『で、それとは別に、普通にご飯を炊いておいてさ。ご飯をお茶碗に盛って、それから栗をいくつか、包丁で半分に切るのよ。それをスプーンでほじって、栗をご飯の上にかけていくの。ふりかけみたいな感じでね』
「へー……。栗は、細かく崩れちゃうんだ?」
『そりゃそうよ。普通の栗ご飯みたいに、綺麗な固まりにはならないわ。でも味は、それなりに美味しいから試してみて。今度、貴女にも栗をおすそ分けするから』
こういう会話が、私たちの関係を表している。恋人同士ではないから、相手に料理を作ってあげたり、一緒に過ごそうという話にはならない。お気楽で楽しい関係であった。
「サグラダファミリアの完成時期って、十年後だっけ。一時は二〇二六年に完成するって言われてたのにねぇ」
『工事に費用をどれだけ掛けられるか、そういう要素でも決まるんでしょ。芸術って、後回しにされがちなんじゃないの』
話題は世界遺産の完成時期が延びたことや。他には眉毛のメンテナンス、そして食べものについてである。食欲の秋などと昔から言われているし。
『実家から、栗が送られてきてさ。それをなんちゃって栗ご飯にして食べたよ。美味しかったなぁ』
「『なんちゃって栗ご飯』? なにそれ、どうやって作るの?」
『大したことないよ。ほら、栗ご飯って、マジメに作ると皮を剥くのが大変じゃない。だから栗を剥かずに塩水で茹でて、水気を切ってお皿に置いておいて』
「ふんふん、それでそれで?」
『で、それとは別に、普通にご飯を炊いておいてさ。ご飯をお茶碗に盛って、それから栗をいくつか、包丁で半分に切るのよ。それをスプーンでほじって、栗をご飯の上にかけていくの。ふりかけみたいな感じでね』
「へー……。栗は、細かく崩れちゃうんだ?」
『そりゃそうよ。普通の栗ご飯みたいに、綺麗な固まりにはならないわ。でも味は、それなりに美味しいから試してみて。今度、貴女にも栗をおすそ分けするから』
こういう会話が、私たちの関係を表している。恋人同士ではないから、相手に料理を作ってあげたり、一緒に過ごそうという話にはならない。お気楽で楽しい関係であった。
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