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写真嫌い
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私は子供の頃から写真が大嫌いだった。
例えば学校の遠足とかのとき、集合写真なんかはまだいいけれど、同行のカメラマンのオニイさんが、適当な小集団に「撮るよー」って声かけたり、隠し撮りに近い感じで撮るスナップ。
こういうのを何十枚、何百枚と撮って、まあまあいい感じのを選んで、卒業アルバムに載せるんだと思う。
そういえば3年生になると、授業風景とか給食を食べているところも撮られるとかって部活の先輩が言っていた。
正直、載せられるような写真に選ばれるほうが難しいのかもしれないけど、私はカメラが向けられているのを感じると、何とかフレームからはずれようとするのに、どうやらみんな「何とか撮られようとする」らしい。こんな言い方は悪いけど、気が知れないと思う。
***
多分、小学校の卒業アルバムで、友達と土産を持ってウキウキで歩いているところをバチッとやられたのが、ちょっとしたトラウマになっているんだと思う。
あのときは、同じグループの中でも中のいいエリちゃんと一緒だった。
会津白虎隊で有名な、福島県会津若松市の飯盛山に行ったときのやつだから、5年生くらいかな。
飯盛山といえば、男子中学生が木刀を買うスポット(※下記注)として有名だけれど、お小遣いをそんなに持っていない女子小学生は当然スルー。適当なお菓子や絵葉書を買ったと思う。
サツマイモみたいな色の垢ぬけないジャージを着て、中途半端なスキップを踏んで、微妙な笑顔を浮かべているちんちくりんの私は、色白で背が高くてアイドル志望のえりちゃんと並んでいると、完全に引き立て役だったと思う。
エリちゃんとは中学校に入るくらいまでは、まあまあ仲がよかったので、卒業アルバムを配られたとき、「写真載ってよかったね」ってニッコニコの笑顔で言われたけど、私は(そりゃ、エリちゃんはいつもよりずーっとかわいく写ってたもんね)と鼻白みながら、「そうだね」と返すのがやっとだった。
何がどなたの琴線に触れたのかは分からないけど、割とどうでもいいそんな写真は、ほかのものより大判で採用されたので、もう目立つのなんのって。
「2人ともすっごいかわいい」と言ってくれた女子たちは、みんなお世辞で言っているか、私をバカにする意図で言っているかどっちかだろうと思った。
(よくあるでしょう?どう考えてもルックス勝負ではない人を、わざと「すっごい美人」みたいに言ってて、絶対そう思ってないでしょってのが分かるコト)
「カメラマンはエリを撮りたかったのに、余計なもんが入っちゃったんじゃないの?」と言っていた男子もいた。
でも、この男子の推測は外れていると思う。
だってエリちゃんは、こういったらなんだけど、かわいいけど平凡だった。
そこいくと私の姿は、少し不審というか、けったいというか、キャラ立っている?まあそういう感じがあった。
逆フォトジェニックとでもいうのかな。
変だから載せたら面白いとか、リアリティーがあるとか、そんなふうに見えたのではないか。
でも、小学校高学年や中学生の女子に、「かわいいけど平凡」と「かわいくはないがオモシロ」のどっちになりたいかを聞かれたら、どう答えるでしょうか?
間違いなく「前者がいい」と答える子が多いだろう。
「おもしれぇ女」なんて言葉は、きちんと「かわいい」がベースにある子が、イケメンイケボの俺様ヒーローに言われて初めて輝く言葉なのだ。
※飯盛山周辺のお土産物屋さんで売り出した「白虎刀」が、お土産木刀のルーツという説があります。
***
中学生になると、学校の許可をもらい、自分の家からカメラを持ってくる人もいた。
いわゆる使い捨てカメラ(正確にはレンズ付きフィルム)はまだ発売されていなかったし、カメラそのものがかなり高かったから、家族に借りたのだろう。
仲良しグループの中で撮ってでキャッキャしている中、私は学校のカメラマンだけでなく、そういうレンズたちにも警戒心を強めた。
私を隠し撮りするもの好きはいないだろうが、うっかり写り込んでしまう悲劇が起こる可能性もゼロではない。不本意に撮られた上に、「入ってくんなよ」と思われるのは心外である。
個人で撮っていたものまでチェックはできないが、学校認定のオフィシャルなフォトグラファーに撮られ、後に注文を取って販売される写真の中には、やっぱり写り込んでしまったものがあったようで、親切な人が「42番に写ってたよ。買わないの?」などと教えてくれたりする。
誰もが見られるようにと廊下の掲示板に張り出された見本写真に私は一瞥もくれず、「早くはがして!」と心の中で叫んでいた。
さて、とても長かったけれど、ここまでが前提。
例えば学校の遠足とかのとき、集合写真なんかはまだいいけれど、同行のカメラマンのオニイさんが、適当な小集団に「撮るよー」って声かけたり、隠し撮りに近い感じで撮るスナップ。
こういうのを何十枚、何百枚と撮って、まあまあいい感じのを選んで、卒業アルバムに載せるんだと思う。
そういえば3年生になると、授業風景とか給食を食べているところも撮られるとかって部活の先輩が言っていた。
正直、載せられるような写真に選ばれるほうが難しいのかもしれないけど、私はカメラが向けられているのを感じると、何とかフレームからはずれようとするのに、どうやらみんな「何とか撮られようとする」らしい。こんな言い方は悪いけど、気が知れないと思う。
***
多分、小学校の卒業アルバムで、友達と土産を持ってウキウキで歩いているところをバチッとやられたのが、ちょっとしたトラウマになっているんだと思う。
あのときは、同じグループの中でも中のいいエリちゃんと一緒だった。
会津白虎隊で有名な、福島県会津若松市の飯盛山に行ったときのやつだから、5年生くらいかな。
飯盛山といえば、男子中学生が木刀を買うスポット(※下記注)として有名だけれど、お小遣いをそんなに持っていない女子小学生は当然スルー。適当なお菓子や絵葉書を買ったと思う。
サツマイモみたいな色の垢ぬけないジャージを着て、中途半端なスキップを踏んで、微妙な笑顔を浮かべているちんちくりんの私は、色白で背が高くてアイドル志望のえりちゃんと並んでいると、完全に引き立て役だったと思う。
エリちゃんとは中学校に入るくらいまでは、まあまあ仲がよかったので、卒業アルバムを配られたとき、「写真載ってよかったね」ってニッコニコの笑顔で言われたけど、私は(そりゃ、エリちゃんはいつもよりずーっとかわいく写ってたもんね)と鼻白みながら、「そうだね」と返すのがやっとだった。
何がどなたの琴線に触れたのかは分からないけど、割とどうでもいいそんな写真は、ほかのものより大判で採用されたので、もう目立つのなんのって。
「2人ともすっごいかわいい」と言ってくれた女子たちは、みんなお世辞で言っているか、私をバカにする意図で言っているかどっちかだろうと思った。
(よくあるでしょう?どう考えてもルックス勝負ではない人を、わざと「すっごい美人」みたいに言ってて、絶対そう思ってないでしょってのが分かるコト)
「カメラマンはエリを撮りたかったのに、余計なもんが入っちゃったんじゃないの?」と言っていた男子もいた。
でも、この男子の推測は外れていると思う。
だってエリちゃんは、こういったらなんだけど、かわいいけど平凡だった。
そこいくと私の姿は、少し不審というか、けったいというか、キャラ立っている?まあそういう感じがあった。
逆フォトジェニックとでもいうのかな。
変だから載せたら面白いとか、リアリティーがあるとか、そんなふうに見えたのではないか。
でも、小学校高学年や中学生の女子に、「かわいいけど平凡」と「かわいくはないがオモシロ」のどっちになりたいかを聞かれたら、どう答えるでしょうか?
間違いなく「前者がいい」と答える子が多いだろう。
「おもしれぇ女」なんて言葉は、きちんと「かわいい」がベースにある子が、イケメンイケボの俺様ヒーローに言われて初めて輝く言葉なのだ。
※飯盛山周辺のお土産物屋さんで売り出した「白虎刀」が、お土産木刀のルーツという説があります。
***
中学生になると、学校の許可をもらい、自分の家からカメラを持ってくる人もいた。
いわゆる使い捨てカメラ(正確にはレンズ付きフィルム)はまだ発売されていなかったし、カメラそのものがかなり高かったから、家族に借りたのだろう。
仲良しグループの中で撮ってでキャッキャしている中、私は学校のカメラマンだけでなく、そういうレンズたちにも警戒心を強めた。
私を隠し撮りするもの好きはいないだろうが、うっかり写り込んでしまう悲劇が起こる可能性もゼロではない。不本意に撮られた上に、「入ってくんなよ」と思われるのは心外である。
個人で撮っていたものまでチェックはできないが、学校認定のオフィシャルなフォトグラファーに撮られ、後に注文を取って販売される写真の中には、やっぱり写り込んでしまったものがあったようで、親切な人が「42番に写ってたよ。買わないの?」などと教えてくれたりする。
誰もが見られるようにと廊下の掲示板に張り出された見本写真に私は一瞥もくれず、「早くはがして!」と心の中で叫んでいた。
さて、とても長かったけれど、ここまでが前提。
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