【R18】Jasmine 俺のカノジョはとびきり魅力的で――飛び抜けてインランらしい

あおみなみ

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第6話 カノジョ中毒【俺】

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 疑惑だらけのカノジョだけど、それでも俺は…

◇◇◇

 俺は初めての相手が大好きなかわいいカノジョで有頂天になっていたんだが、カノジョのことを「いい」って言っている男子やつが俺だけじゃないことについては、もちろん気にはなるが、なるべく考えないようにしていた。

 やっかみ半分にでっち上げられたうわさも多いだろうけど、俺のカノジョには黒いうわさが結構あった。

 ホテル街で社会人風の年上の男と一緒のところを見た。
 中学時代、副担任だった男のアパートに連れ込まれていた。
 バスケ部で人気のあったヤツがカノジョを「モノにした」って自慢してた。

 どれも証拠はない。ただ、それぞれ「この目で確かに見た」って言うやつがいるだけだ。
 でも、モノにした自慢なんて、結構見栄でやるやついるんじゃないの?知らないけど。
 自分がうそついていないって証明もできないやつの言うことを信じる気はない。
(『ない』ことの証明を悪魔の証明っていうらしいけど、そんなネゴトは「ある」証拠を出してから言えと言いたい)

『だって高校生であの色気はタダモノじゃないよ。絶対何かあるに決まってる』なんて、ひどい決めつけだ。彼女に失礼だと思わないのかな。

カノジョにアプローチして振られたとか、カノジョのかわいさがねたましいとか、どうせそんなやつが好き勝手に言っているだけだと思って――いた。

「俺――あの子が好きだ。だからあのとき付き合っていたカノジョと別れた」

 高校の卒業式の後、そう言う親友の口から、俺のカノジョの名前が出るまでは。

「あの子は本当にだから、旅行の後、俺の悩み相談に親身になって乗ってくれたんだ」

 聞きたくない。

「いっそお前から奪ってやりたいとも思った」

 もう何も言うな。

「でも、あのだけでいい」

 うるさい。

「カノジョ、大事にしろよ」

 いい子、親身、思い出…それが何を意味しているのか、追及するまでもなく分かる。
 俺はそいつを殴りたくなる衝動を何とか抑え、『もうお前の顔は二度と見たくない。消えろ』と言って別れた。
 そこで反論しなかったことが、何よりの証拠だと思う。

 あいつは俺の大事なカノジョとヤッた。

◇◇◇

 その日はカノジョと初めて駅前のラブホテルに行こうと約束していた。
 それまでは俺の家では不発で終わったり、十分楽しめないことも多かった。

『好きなだけ声出して、いっぱいしよ。エッチのための場所なんだからさ』と、いたずらっぽく言われ、卒業式の間中、そのことばかり考えていた。

 カノジョはオレの親友(だったやつ)と寝た。
 しかも、元親友の元カノは、カノジョと仲のよかった子だ。

 許せない。許せるわけがない。
 かわいくて優しくてエロいが、とんでもないビッチだったのだ。
 しかしラブホ行きはいい機会だから、最後にヤるだけヤって捨ててやろう。
料金の支払いも全部押し付けてやる。

 そんなつもりでカノジョとのデートに臨み、お茶の1杯も飲まず、予定より早い時間にホテルに連れ込んだ。
 最初は勇気が要ったが、入ってしまえばこっちのものだ。
 部屋の内装が分かるパネル写真がいっぱいあった。
 吟味もせず、目についたものを適当に押したら、カノジョは一瞬「あっ」と言った。

「何?ここはの部屋じゃなかった?」
「え?」
「…なんでもない。早く行こうぜ」


 元親友あいつと寝たのか?
 俺のほかに何人の男を知っているんだ?
 お前のバージンを奪ったやつはいったい誰だ?

 聞きたいことはいろいろある。あるが、どうしても聞けない。
 やるだけやって、最後にビタビタ石つぶてをぶつけるみたいに質問攻めにして、答えられない(あるいはバカ正直に答える)彼女をしつこく責めてやればいい。
 そもそも、ヤる前からそんなことを言って心証を悪くしたら、デキるものもデキない。

 自分で自分に言い訳しながら、俺はカノジョの白いなめらかな裸体をむさぼり、前から後ろから突きまくった。

(やば…すげえいい…こんな女ほかにいるか…?)

 俺はカノジョしか知らないが、彼女がどれだけ「具合がいい」か知っている。
 組み敷いたときの、ちょっと恥ずかしそうに俺を見上げる目とか、手の甲を口に当てる恥じらいのしぐさとか、耳に絡みつくような嬌声とか、そんなの思い出すだけで、いつもつほどだ。

(だめだ…かわい…すぎるだろ…)

「なんか…今日は激しいね…」
「あ、ごめん。何か歯止めが利かなくて…君がかわい過ぎるから…」
「ふふっ。ありがと」

 もういい。
 ビッチ上等。何人の男と関係を持ってても関係ない。
 俺は初めての男にはなれなかったが、最後の男になる覚悟さえできれば、カノジョを全部自分のものにできるんだ。

「そうだ。卒業したし、こんなお祝いどうかな?」
「え…あ…」
 カノジョが俺の股間でだれている、小休止中の肉棒をぱくっとくわえ、なめたり吸ったりし始めた。

「う、わ…は…、そこ…きもちー」
 カノジョは今までフェラチオをしてくれたことがなかった。『経験ないし、多分下手くそだから』という理由だった。
 俺はクンニリングス一生懸命頑張ったのに、不公平な気がしたけれど、大体カノジョのをなめているうちに興奮して、すぐ入れたいって思っちゃったから、『まあいいや』で終わっていたんだ。

 ホテルに入る直前まで、こんなクソビッチ捨ててやると思っていたのに、そんな彼女の口から出る『経験がない』というフレーズも強過ぎる。
 なんつーのかなあ。多分セックス周りのセンスがすごくいいんだろう。頭がどうにかなりそうなほど気持ちいい。

「で、でる…口離せよ…」
 そう言ったのに、彼女はごくっと飲み込んだ。
 正確に言うと、せき込んだときに少し口から出ちゃったみたいだが、のどの鳴る音の大きさに、何だか感動してしまった。
「大丈夫か…?」
「私、苦いものヘーキだよ。子供じゃないもん」

 そうか、精液ザーメンってのは苦いのか。
 飲んだことがないから分からん(あったら問題だが)。
 カノジョの口元が、唾液と俺のシルで光っていて、何だかいじらしく見え、ベッドに横たえて、唇にディープなキスをした。
 ちょっと青臭いような生臭いような変な味がしたが、そんなに気にならなかった。

「ありがとな…すごく気持ちよかった」
「そう言ってくれてよかった!」

 俺は完全にカノジョの――カノジョとのセックスの虜になった。

「大学…別になっちゃうけど…これからも仲よくしようね…」
 そう言いながら目を閉じたカノジョの瞼にキスを落とし、退出時間までずっと寝顔を見ていた。

 浮気ぐらいでこの子を手放そうとした俺は大バカだ。

 俺はきっと、その辺の男と違って器が大きいんだと思う。
 だからこの魅力的な子を恋人として連れて歩いて、セックスして、その先の未来だって考えられる。
 そして18歳の俺に、『器が大きい』の何たるかは、実は分かっていなかった。

 ホテル代はもちろん俺が払った。
 カノジョは「全然安いけど、せめて何か飲み物おごっちゃう。ファミレスくらいやってるよね?」と言って俺の手を握ったので、俺はぐっと握り返した。

(俺、この子が大好きだ…愛してる…)

 俺はすっかり、「いろいろと悪いもの」に酔ってしまっていた。
 というよりも、深刻な中毒状態になったのだろう。
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