短編集「なくしもの」

あおみなみ

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40年間、心の中で飼い慣らしていた恨みのお話

おまけ

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※おまけなので、こちらはブログに書いた敬体文のまま、ほぼ加除なく引き写しました。
情緒不安定っぽくてすみません。もう少しお付き合いください。

◇◇◇

 ところで、オークションサイトでレトロアイテムの出費を見るたび、劣化のない美品が多いことに驚きます。
 ひょっとしてアレかしら、タイムトラベラーが過去に戻って買い付けてるとか?
 ――と思ったけれど、「どうやって買った?」という問題にぶち当たります。

  例えば今の時代に聖徳太子の1万円や5,000円札、伊藤博文の1,000円札、岩倉具視の500円札、初代500円玉などで買い物をしようと思ったら、そのまま「できないこともない」でしょうし、銀行や古銭商の店に相談してもいいでしょう。
 物によっては額面以上の価値になることもあるでしょうし。

  しかし、例えば昭和55(1980)年あたりに戻って、福沢諭吉や樋口一葉や野口英世を差しだしたら?
 そもそもの肖像が違うので、偽札としてすら扱われないでしょう。
 やたら印刷の凝った、ただの細長い紙です。

 キリがいいので1980年に設定しましたが、当時500円玉はまだありませんでした。

 100円より下の硬貨なら使えますが、昭和56年より後、さらには平成・令和の刻印などあったら、一体何だと思われるやら。
 いや、意外といい感じの使用感があれば、誰も気付かないかもしれませんが、逆に当時なら、昭和55年製の硬貨はまだまだピカピカだったはずです。

  物価は安いかもしれないけれど、持っているお金が使えない時代。
 プリペイドカードもクレカもQR決済ももちろん駄目。
 (私がクレカを初めて持ったのは1989年ですが、当時つくったものは解約しており、結婚後の1991年につくったものが現役ですが、これもいろいろ考えると使だろうなあ)
 というより、スマホをスマホとして使えない…。

 その辺をいい感じに説得力ある設定を組み立てられたら、何か書けそうですけどね。
 例えば「ちょっと特殊な両替商」とかで十分な気がする反面、そういう“何でもあり”は、個人的にすっきりしないので、うまくまとまりません。
 私がいつまで経ってもまともなファンタジーを書けない一番の原因はコレでしょう。
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