しわすのコスモス

あおみなみ

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白いコスモス

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 コンビニに行く道の途中で白いコスモスが一輪だけ咲いていた。
 というより「生えていてた」。

 ご近所で花いっぱいの庭のある家があったので、多分、種が飛んできたのだろう。
 飛び種とか、こぼれ種とかいわれるやつだ。

 細く弱々しく見えるのに、ぴんっと背筋を伸ばして堂々とした茎から、柔らかい針みたいな葉が出て、優し気な顔をした花がてっぺんにちょこんと乗っかっている。

 花屋さんで売っているゴージャスな花とは違う可憐な美しさで、素顔美人ってふぜいだ。
 なぜだか「彼」の白い顔や細い鼻筋、伏し目がちの目を思い出し、連れて帰りたくなった。
(道端に咲いているんだから、……よね?)

 根の部分にちょっと土を残したので、コンビニ行きは中止して家に戻った。
 どうせ何か甘いものを買おうとしていただけなので、まあいいや。

 とりあえずコップに挿してみたけれど、さすがに貧相で見ていられない。
 だから自転車で100円ショップに行った。
 そういうコーナーはあまり見たことがなかったけれど、多分花瓶とかも売っているだろうと思ったのだ。
 だって100均って店は、予想外のものを売っていて何ぼの店だもん。

***

 行ってみると、200円以上の商品も含め、花瓶や一輪挿しが何種類もあった。
 そこで手に取ったのがネイビーブルーの一輪挿しだった。
 「彼」がよく着ているシャツみたいな色。
 取っ手と注ぎ口がついている、水差しみたいな形が気に入った。

 ぎりぎりバランスを崩さない程度の長さまで茎を切って、ぽんっと挿してみた。
 猫背みたいにしなった茎と白い顔が愛おしい。
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