初恋ガチ勢

あおみなみ

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第59章 プロポーズ(またはボーイズトーク)【千弦と聡二 交際編 終】

「娘」の婚約

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一日もはやく私は結婚したいのです
結婚さへすれば
私は人一倍生きてゐたくなるでせう

山之口貘詩集「求婚の廣告こうこく

◇◇◇

 全て聡二そうじ目線ですが、どちらかというと芽久美めぐみの恋人(婚約者)である大倉おおくら大輔だいすけがしゃべり倒す話です。

◇◇◇

 エンゲージリングの宝石いしはダイヤモンドと相場が決まっている、らしい。
 根拠がよく分からないし、形式上のことだし、そういう業界の戦略という側面もあるだろう。

 それにただ乗っかるだけというのはぞっとしないが、もし千弦さんがそういう「ベタ」を望んでいるのならば、それをかなえるのが恋人の務めだ。

 ――で、考えれば考えるほど、「千弦さんなら何だって喜んでくれる」というところに行き着くので、結局何の解決にもならない。

◇◇◇

 大倉と芽久美は大学在学中に婚約した。
 最初は若い恋人同士の口約束だったろうが、お互いがお互いの親に「結婚を前提にしている」と明らかにしたので、それぞれが「まあそうなるでしょうね」と改めて受け止めたようだ。

 個人的にはさすがにまだ早いのではとも思ったが、大倉の意思は固く、ご両親も芽久美が大のお気に入りということで、何なら大倉本人よりも積極的だったようだ。
 結婚自体は芽久美が卒業してからになるだろうが、何というか、先を越されてしまった感が強い。

 それに張り合って、というのもおかしな話ではあるが。

 俺自身が就職したということもあり、やはり正体不明のあせりが出てきた。
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