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第37章 初めてのふたり【千弦と聡二 交際編】
ブレスレット
しおりを挟むああわたしはしつかりとお前の乳房を抱きしめる、
お前はお前で力いつぱいに私のからだを押へつける
月に吠える『萩原朔太郎』
◇◇◇
第36章で触れられなかった部分が詳しく描写されています。
性的な描写表現が苦手な方は、ご注意ください。
◇◇◇
【千弦】
聡二君が「少し早いのですが、お誕生日おめでとうございます」と、小さな箱を渡した。
淡いブルーの包装紙に、白いリボンがかわいらしく巻かれている。
「ありがとう。開けていい?」
「もちろん。ぜひ着けてみてください」
それは美しい水色のアクアマリンをあしらったブレスレットだった。
「きれいね。こういうの大好きよ。ありがとう」
「厚かましい言い方ですが、千弦さんはこれから俺に、お茶を淹れてくれますよね?」
「そりゃもちろん…」
「俺は千弦さんがそれを着けて俺にお茶を出してくれるところを見たかったんです」
◇◇◇
【聡二】
ブレスレット程度だから、「面白いことを言うのね」と流されたが、冷静に考えると、女性をコスプレさせて「行為」をする男とさして変わらない発想だ。
「どう?」
左手首にブレスレットをつけた千弦さんは、猫のように指を軽く曲げた手の甲を俺に差し出した。
「思ったとおり…すごくきれいだ」
華奢で白い手首に、銀のチェーンと小粒のアクアマリンが映えていた。
このまま手を取りたかったが、ぐっとこらえた。
「これ、本当にすてきね。じゃ、早速これでお茶を淹れてくるわ」
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