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第一部ルート6「終焉」~それぞれの道~
戦闘6
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私はクイナに投げ飛ばされて意識を失っていた。
後から聞いた話でフィーレと同じ場所から飛び出したらしく、ぶつかった壁の衝撃は1層分だけで済んだらしい。
頭に相当なダメージが残っていたがシエルが効き目抜群の薬を塗り込んでくれたおかげで、途中で目覚めることが出来て事には至らなかった。
ただ頭は重りが付いたようにリズムよくガンガンとしている。
「ねぇアサト…。」
「どうしたの?」
私を数分間抱きしめ続けているアサトに対して…。
「抱きついてくれるのは嬉しんだけど、もうちょっと優しく抱いて…。」
大事に思ってくれているのは、この事で痛いほどわかった。
本当に皮膚に食い込むぐらい力が入りすぎて痛く苦しいのである。
「もうちょっとだけ、アリルが生きてることを感じていたい…。」
更に力に拍車がかかる…。
嬉しいのに苦しいこの感覚…癖になっちゃいそう…。
「あんたらまだ抱き合ってる訳?」
様子見をしに行っていたシエルが、手に包帯を持って帰ってきた。
私の様子を見て察してくれた様子で声をかけてくれる。
「アリルの事で心配や安心の為に抱きつくのはいいんだけど、そのまま続けると君がアリルを昇天させちゃうわよ…。加減を覚えようね…。」
アサトは我に返って、ホールドを解き放つ。
私は急に肺に酸素が取り込まれてむせ返った。
「ごっほっ…ごっほっ…。」
「アリル…苦しかった?ごめんなさい…。」
「ごほっ…んっ…大丈夫よ…。もっと続けてほしいぐらいだわ。」
私はアサトとの顔の距離が近く、居ても立ってもいられない感情が芽生え始める。
このままキスしてしまいたい…。
アサトは惚けた顔をして、何もわかってなさそうに私との距離を詰めていく。
「そういうことは、また別の機会にしてくれない?」
またしても邪魔が入った。
シエルが怒り気味な口調で間に入ってくる。
「はいはい…ちょっとお邪魔しますね~。」
シエルは私とアサトを引き離して目の前に座り込む。
「何?私とキスしたいの?」
「違うわよ!」
冗談で言ったつもりだが激怒されてしまう。
「色々と気になって近くを彷徨いてたら、たまたま医療キッドを見つけてたのよ。そのままの格好じゃさすがにまずいから、包帯巻いてあげようと思ってね。」
そういえばハクシに翼の縫合をしてもらった時に、包帯は全部取って素っ裸の状態だった。
これの何がまずいのか…。
「別に私が裸でも、アサトは気にしないでしょ?」
「気にしないよ?僕も同じように脱いだほうがいいの?」
「なぜそういう回答が出てくるのよ!ふたりが良くても私は断固反対よ!」
私はシエルに包帯でグルグル巻にされる。
「ハクシ大丈夫かな?」
アサトが何気なしに問いかけてきた。
「きっと大丈夫よ…。応援に行ってあげたいけど、動けないアリルを一人にするのは…。」
シエルが言葉を紡いでいる途中で、私は翼を大きく開いた。
痛みはほぼ無い。
頭の鈍痛も大分マシになっていた。
私は意を決して翼を羽ばたかせ、ふわっと優しい風を巻き起こす。
体は宙にゆっくりと持ち上がる。
爽快な風の切る音を靡かせながらアサト達の頭上へと浮き上がった。
「私は大丈夫そうよ。穴から直接下に降ろしてあげるわ。」
後から聞いた話でフィーレと同じ場所から飛び出したらしく、ぶつかった壁の衝撃は1層分だけで済んだらしい。
頭に相当なダメージが残っていたがシエルが効き目抜群の薬を塗り込んでくれたおかげで、途中で目覚めることが出来て事には至らなかった。
ただ頭は重りが付いたようにリズムよくガンガンとしている。
「ねぇアサト…。」
「どうしたの?」
私を数分間抱きしめ続けているアサトに対して…。
「抱きついてくれるのは嬉しんだけど、もうちょっと優しく抱いて…。」
大事に思ってくれているのは、この事で痛いほどわかった。
本当に皮膚に食い込むぐらい力が入りすぎて痛く苦しいのである。
「もうちょっとだけ、アリルが生きてることを感じていたい…。」
更に力に拍車がかかる…。
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アサトは我に返って、ホールドを解き放つ。
私は急に肺に酸素が取り込まれてむせ返った。
「ごっほっ…ごっほっ…。」
「アリル…苦しかった?ごめんなさい…。」
「ごほっ…んっ…大丈夫よ…。もっと続けてほしいぐらいだわ。」
私はアサトとの顔の距離が近く、居ても立ってもいられない感情が芽生え始める。
このままキスしてしまいたい…。
アサトは惚けた顔をして、何もわかってなさそうに私との距離を詰めていく。
「そういうことは、また別の機会にしてくれない?」
またしても邪魔が入った。
シエルが怒り気味な口調で間に入ってくる。
「はいはい…ちょっとお邪魔しますね~。」
シエルは私とアサトを引き離して目の前に座り込む。
「何?私とキスしたいの?」
「違うわよ!」
冗談で言ったつもりだが激怒されてしまう。
「色々と気になって近くを彷徨いてたら、たまたま医療キッドを見つけてたのよ。そのままの格好じゃさすがにまずいから、包帯巻いてあげようと思ってね。」
そういえばハクシに翼の縫合をしてもらった時に、包帯は全部取って素っ裸の状態だった。
これの何がまずいのか…。
「別に私が裸でも、アサトは気にしないでしょ?」
「気にしないよ?僕も同じように脱いだほうがいいの?」
「なぜそういう回答が出てくるのよ!ふたりが良くても私は断固反対よ!」
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「きっと大丈夫よ…。応援に行ってあげたいけど、動けないアリルを一人にするのは…。」
シエルが言葉を紡いでいる途中で、私は翼を大きく開いた。
痛みはほぼ無い。
頭の鈍痛も大分マシになっていた。
私は意を決して翼を羽ばたかせ、ふわっと優しい風を巻き起こす。
体は宙にゆっくりと持ち上がる。
爽快な風の切る音を靡かせながらアサト達の頭上へと浮き上がった。
「私は大丈夫そうよ。穴から直接下に降ろしてあげるわ。」
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