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命尽きる前に…③ 彼女の呪い
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「……ねえ、この後ろに積んである大量のお金ってどこかに届けた方がいいよね?」
俺は全速力で馬車を引きながら後ろに乗ってるクレイに尋ねる。
「使ってしまっていいのではないでしょうか。あの人が勝手に置いていったものですし」
クレイはそういうが、どうしてもなぁ。
俺が悩んでいるとクレイが後ろで何かを察したのか再び話し出す。
「じゃあ、こういうのはどうでしょう?今はこのお金を借りましょう。そしてもしあの男が戻ってきて金を返せと言ってきたらその時返せばいいんです」
「……まぁ、それならいいのか?」
「お人好しすぎですコウダイ。私心配になってしまいます。本当にすぐに騙されそうです」
「……その時はよろしくね。クレイ」
「もちろんです。コウダイ。あ、そろそろ見えてきましたよ」
ほんとだ。小さいけど見えてきた。
「まずは僕らの服を買おうか」
「お気持ちは嬉しいのですが、私の服はなくてもいいですよ?」
「その服じゃ外に出せないよ。襲われちゃうよ?露出多いし」
「……そういうものですか。お優しいですね。コウダイは」
バカにされた気がする。少しムッとしていると背中をクレイが背中をぎゅっとしてくる。
「死ぬ前にあなたに出会えて良かったです。コウダイ」
「……どういうこと?」
意味深な言葉に俺は聞き返す。
「私には呪いがかけられているんです。あと1年くらいしたら呪いが発動して私は死んでしまいます」
「その呪いをとく方法はないの?」
少女は悲しげに笑いながら言う。
「ありますよ。その呪いをかけた人を倒せばいいんです。……誰にかけられた呪いなのかはわからないんですけどね」
「そう……なんだ」
俺は何も言えなくなってしまう。
「そんな悲しい顔をしないでください。私にピッタリの服、選んでくださいね。コウダイ」
クレイにそう言われ、俺は黙って頷いた。
しばらく走った後、俺は口を開いた。
「クレイ、死ぬ前にしたいことってないか?」
「そうですね、特には……あっ」
クレイは何か閃いたように声を漏らす。
「なんでも言ってよ。友達でしょ」
クレイはしばらく考えた後話し出す。
「両親に会ってみたいです。どこの誰かも知らないですけど、このクレイ・ムールって名前は両親がつけてくれた名前のはずなんです。だから……」
「手がかりはファミリーネームだけか……探して見ようよ。一緒に」
「……いいんですか?」
彼女は震えた声でそう聞く。
「もちろん。それにもしかしたら、その人たちなら君の呪いを誰がかけたのかわかるかもしれないからね」
「本当に……本当に、お人好しなんですから……」
泣いているのだろうか。今は彼女の顔を見ない方がいいだろう。
✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿
〈一口裏設定~クレイの呪い~〉
ここではクレイの呪いについて作中では語られない裏設定を記述していきます。
そもそも、誰がかけた呪いかも知らないし両親の顔も覚えてない、つまりそれほど幼い頃に捨てられてしまったのになぜ、自分の呪いがここまで詳細にわかるのか。
まずは 1年後に死ぬ ということが彼女にわかる理由は、朝目が覚める度「お前はあと○日で死ぬ」という幻聴が毎日聞こえて来るからです。
また、 呪いをかけた人を倒すと呪いが解ける ということを知っている理由についてはそもそもこの世界の呪いというものは全部そういうものだからです。
最後になぜ自分が呪いにかかっていのがわかるのか。ということについては後に作中で語られますが、体に独特な紋章が浮かび上がっているので見た目ですぐにわかるようになっています。
俺は全速力で馬車を引きながら後ろに乗ってるクレイに尋ねる。
「使ってしまっていいのではないでしょうか。あの人が勝手に置いていったものですし」
クレイはそういうが、どうしてもなぁ。
俺が悩んでいるとクレイが後ろで何かを察したのか再び話し出す。
「じゃあ、こういうのはどうでしょう?今はこのお金を借りましょう。そしてもしあの男が戻ってきて金を返せと言ってきたらその時返せばいいんです」
「……まぁ、それならいいのか?」
「お人好しすぎですコウダイ。私心配になってしまいます。本当にすぐに騙されそうです」
「……その時はよろしくね。クレイ」
「もちろんです。コウダイ。あ、そろそろ見えてきましたよ」
ほんとだ。小さいけど見えてきた。
「まずは僕らの服を買おうか」
「お気持ちは嬉しいのですが、私の服はなくてもいいですよ?」
「その服じゃ外に出せないよ。襲われちゃうよ?露出多いし」
「……そういうものですか。お優しいですね。コウダイは」
バカにされた気がする。少しムッとしていると背中をクレイが背中をぎゅっとしてくる。
「死ぬ前にあなたに出会えて良かったです。コウダイ」
「……どういうこと?」
意味深な言葉に俺は聞き返す。
「私には呪いがかけられているんです。あと1年くらいしたら呪いが発動して私は死んでしまいます」
「その呪いをとく方法はないの?」
少女は悲しげに笑いながら言う。
「ありますよ。その呪いをかけた人を倒せばいいんです。……誰にかけられた呪いなのかはわからないんですけどね」
「そう……なんだ」
俺は何も言えなくなってしまう。
「そんな悲しい顔をしないでください。私にピッタリの服、選んでくださいね。コウダイ」
クレイにそう言われ、俺は黙って頷いた。
しばらく走った後、俺は口を開いた。
「クレイ、死ぬ前にしたいことってないか?」
「そうですね、特には……あっ」
クレイは何か閃いたように声を漏らす。
「なんでも言ってよ。友達でしょ」
クレイはしばらく考えた後話し出す。
「両親に会ってみたいです。どこの誰かも知らないですけど、このクレイ・ムールって名前は両親がつけてくれた名前のはずなんです。だから……」
「手がかりはファミリーネームだけか……探して見ようよ。一緒に」
「……いいんですか?」
彼女は震えた声でそう聞く。
「もちろん。それにもしかしたら、その人たちなら君の呪いを誰がかけたのかわかるかもしれないからね」
「本当に……本当に、お人好しなんですから……」
泣いているのだろうか。今は彼女の顔を見ない方がいいだろう。
✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿
〈一口裏設定~クレイの呪い~〉
ここではクレイの呪いについて作中では語られない裏設定を記述していきます。
そもそも、誰がかけた呪いかも知らないし両親の顔も覚えてない、つまりそれほど幼い頃に捨てられてしまったのになぜ、自分の呪いがここまで詳細にわかるのか。
まずは 1年後に死ぬ ということが彼女にわかる理由は、朝目が覚める度「お前はあと○日で死ぬ」という幻聴が毎日聞こえて来るからです。
また、 呪いをかけた人を倒すと呪いが解ける ということを知っている理由についてはそもそもこの世界の呪いというものは全部そういうものだからです。
最後になぜ自分が呪いにかかっていのがわかるのか。ということについては後に作中で語られますが、体に独特な紋章が浮かび上がっているので見た目ですぐにわかるようになっています。
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