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3日目の世界(4)
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「ナルちゃん、また自己否定の強いこと考えてるデショ」
「え?!」
科戸さんは読心術も出来るんだろうか。
「ナルちゃんの考えてることなんて魔法だなんだって使わなくたってわかるわよ。顔に書いてあるんだから」
顔に?!考えが顔に書かれて浮かび上がるなんてそれは魔法なのでは?!
僕は慌ててフォークをおき顔をこすった。
「いやいやそうじゃなくて。やると思ったけど」
科戸さんは少し呆れたような顔で笑って「とりあえず、その才能ともいえる天然と真面目がビョーキの域に達する前に、なにごとも適度に軽く力を抜いて行動するコツをつかみなさい」
「はぁ」
軽く、軽く、軽くっていったい、どのくらいの軽さが求められるのかな。いまは次元数の低い基本的物質世界で活動しているわけだから、思考体やエネルギー体は除外して……そうすると水素くらい?それってガス体の擬態じゃなきゃ無理じゃない?
ぐるぐると思考する僕を小さく溜息をつきながらもどこか楽しそうに眺めながら新潟県産の越後姫をふんだんにあしらったタルトを口に入れた科戸さんは、そのジューシーで強い甘みに触発されたのか閃いたらしい。
「あ、いたわ。ナルちゃんが知ってる軽いの。いや、ほんと軽い。宇宙一軽いと言っても過言じゃないわ、まさにキングオブ軽い。ときどきビョーキかしらって思うレベルの軽さでとんでもないことしてくれる」
「どなたでしょう?」
「陛下」
僕の目の前に光り輝く陛下の満面の笑みがパアアアアアアア……咲き誇った。
「科戸さん。それは……不敬罪というやつです」
お茶会で食した全てのいちごのなかで、一際色濃い真紅の美鈴の色合いはアントシアニンによるものらしい。その含有量は「ふさの香」の1.75倍、「とちおとめ」の3倍にもなるそう。アントシアニンは目にいいって言うけど、この擬態にも効くのかな。と言っても、僕、目はいいほうだと思うんだけど、このメガネいるのかな?
僕は目の前にあるレンズを押し上げた。30分ほど早めた朝食のせいか恐ろしいほど眠たげな科戸さんに今朝も渡された眼鏡っ娘メガネを通して穴があくほど(見てるだけで穴があけられる能力がある人間、この世界にいるんだろうか。いるからこんな言葉があるのかも。それって……別に羨ましくなんかないです!)何度も読んだ“新人の仕事”を確認し終えると守衛室の窓の向こうにいるおじさんに声をかけた。
「おはようございます。7階のエスイーアイの者ですが、会社の鍵を頂けますでしょうか」
「お?あ、はいはい、え、7階?」
僕は頷いた。
「あっそう、7階ね、7階のエスイーアイさんね。7階、7階と」
僕の挨拶に目を大きく開いたあと軽く会釈を返してくれたおじさんはごそごそと引き出しを開けて鍵を探しているらしい。
「あれ、ないね。おたくの会社、また誰かさん泊まったんじゃないのかなぁ」
顔を起こしたおじさんは、特段僕に投げかけるというよりは独り言を呟くように使い込まれたノートを取り出し机の上に広げた。
「ああ、ほら。金曜日から鍵返ってきてないね。理由には延長業務って書いてあるし、空調の申請も出てるから、また徹夜続きなのかね。大変だねえ、いつも」
おじさんは労い半分、憐れみ半分、そして若干の呆れを混ぜ込んだような顔をして今度は僕に言った。
「え、ええ。お気遣い有難うございます」
泊まった?どなたが?どこで?仮眠室なんてありましたっけ?それも金曜日からずっと?どういうこと?
僕はぐるぐるしだしたが
「そういや見ない顔だけどおじょうちゃん新人かい?」
おじさんのどこか気遣うような、憐憫の片鱗のような視線と声音にぐるぐるを一時停止する。
おじょうちゃんではありませんが。
そしてなんでちょっと可哀想……みたいな眼差しなんでしょう?
「はい。この四月にエスイーアイに入社致しました鳴海と申します。何卒、宜しくお願い致します」
僕は新人が朝一番で会社を開けなければいけない以上、お世話になるであろう守衛室のおじさんにふかぶかと頭を下げた。僕にこんな眼差しを向けてくれるのだから良い人に違いないですし。
「おお……」おじさんは一拍の間をあけて「まあ、会社は開いてるだろうから行ってみな……がんばってな」と応援までしてくれた。僕はその言葉にまた頭を下げ、踵を返してエレベーターホール、そして会社を目指すことにした。
ナルの小柄な後姿を守衛は今度こそ憐れみ100%で眺め「メガネのおじょうちゃん、達者でな……」と呟いた。
朝っぱらから過度なドラマ仕立ての感慨にひたっている守衛の後ろでドアが開く。
「お疲れさーん。交代の時間だよ。なんだ、こんな早くに開けてくれってきたのか?」
ドアを開けて入ってきた男は、守衛室の窓の向こう、エレベーターホールへ向かって歩いていくナルを見やる。
「おお、おまえめずらしく今朝は早いな。ああ、あれか?7階の新人らしいぞ」
「7階ってエスイーアイかい?しかも女かい?そりゃまた……」交代で入ってきた男もまた一拍の間をおき「いつまでもつかな」と呟いた。
「まだ若いのに、いい娘そうなのに、メガネなのに……かわいそうになぁ」
右に同じと言わんばかりにうんうんと頷く。向こうにはエレベーターに乗ろうとするおじょうちゃん、鳴海の姿が見える。そしてなににつまづいたのか突然コケッガクッと体勢を崩したあと、気を取り直しましたとばかりの勢いでエレベーターに乗り込んでいく。
「メガネオプションのどじっこかい、おじょうちゃん……」
同僚の意外な萌えどころに気付かぬふりをして、交代にきた男は荷物を降ろし、そばにあった勤務日誌に目を通しながら「あの会社、7階のフロアだけじゃなくて倉庫かなにかに使ってるらしい下の小部屋も行きたかねぇなぁ俺は。くわばら、くわばら」
「ああ、俺も昼間はともかく夜はごめんだね。叫び声や泣き声が聞こえてくるって話、聞いたことあるだろ?」
男はページをめくる手を止め「竹蔵さん」ようやく腹に抱えていた秘密を吐露するときがきたかと意を決したように
「俺、見たんだこの前。先月の夜勤のときだよ。小部屋のほうだけど、不気味な光がボウっとさ、ドアの隙間から廊下にもれてたんだ。それは、光ったり消えたりして……おかしいだろ?蛍光灯のあかりじゃないんだ。あれはもっと……」
ごくりと喉をならす。
「梅吉、おまえ、それでそのときドア開けてなか確認したのか?」
武蔵の問いに梅吉は申し訳なさそうに首を振った。
「すまねぇ……俺、守衛、失格だ。びびっちまうなんてよう、この仕事向いてないのかもしれねえ」
「いいんだ、梅吉。おまえだけじゃない」
武蔵は震える梅吉の肩を叩く。
「ここだけの話、俺も夜間の見回り、あそこだけ通過してんだよ。もう誰も夜あそこの見回りしちゃいねえよ。してるとしたら松之助さんぐらいのものだろう。だからそんな落ち込むな」
大都会の国道に面した古びたビルですがすがしさとは無縁だが、一応、春の朝っぱらから、それは守衛としてどうなの?駄目だよね?とつっこみどころ満載劇の中、互いにうんうんと頷く守衛は勘違いの感極まるなか7階の新人メガネ娘に「生きろよ」とエールを送った。
そのエールがどういうかたちで送信されたかは不明だが、エレベーターのなかでナルは背筋がぞくりと粟立つ感覚とともに、派手なくしゃみをひとつ。
「うわあ。やだなあ。この擬態、ほんと花粉症とかないですよね。さっきはヒールがひっかかってコケるし。これ、本当に高位擬態なのかな。制御がうまくいってないとか……あれ、それとも風邪というやつでしょうか。それで僕、ふらふらしてるとか?してます?」
額に手を当ててみるがさっぱりわからない。
「そもそもこの擬態、風邪ひくのかな?そういえば説明聞いてない……ちょっと待って。それってこの地球で数千年に渡って繁栄されてるあの星からやってきた方々に僕、侵略されてるってこと?同盟状態はどうなってましたっけ?あれ?報告書あげなきゃいけないのかな」
大層な独り言をつぶやきまくっていた。
「え?!」
科戸さんは読心術も出来るんだろうか。
「ナルちゃんの考えてることなんて魔法だなんだって使わなくたってわかるわよ。顔に書いてあるんだから」
顔に?!考えが顔に書かれて浮かび上がるなんてそれは魔法なのでは?!
僕は慌ててフォークをおき顔をこすった。
「いやいやそうじゃなくて。やると思ったけど」
科戸さんは少し呆れたような顔で笑って「とりあえず、その才能ともいえる天然と真面目がビョーキの域に達する前に、なにごとも適度に軽く力を抜いて行動するコツをつかみなさい」
「はぁ」
軽く、軽く、軽くっていったい、どのくらいの軽さが求められるのかな。いまは次元数の低い基本的物質世界で活動しているわけだから、思考体やエネルギー体は除外して……そうすると水素くらい?それってガス体の擬態じゃなきゃ無理じゃない?
ぐるぐると思考する僕を小さく溜息をつきながらもどこか楽しそうに眺めながら新潟県産の越後姫をふんだんにあしらったタルトを口に入れた科戸さんは、そのジューシーで強い甘みに触発されたのか閃いたらしい。
「あ、いたわ。ナルちゃんが知ってる軽いの。いや、ほんと軽い。宇宙一軽いと言っても過言じゃないわ、まさにキングオブ軽い。ときどきビョーキかしらって思うレベルの軽さでとんでもないことしてくれる」
「どなたでしょう?」
「陛下」
僕の目の前に光り輝く陛下の満面の笑みがパアアアアアアア……咲き誇った。
「科戸さん。それは……不敬罪というやつです」
お茶会で食した全てのいちごのなかで、一際色濃い真紅の美鈴の色合いはアントシアニンによるものらしい。その含有量は「ふさの香」の1.75倍、「とちおとめ」の3倍にもなるそう。アントシアニンは目にいいって言うけど、この擬態にも効くのかな。と言っても、僕、目はいいほうだと思うんだけど、このメガネいるのかな?
僕は目の前にあるレンズを押し上げた。30分ほど早めた朝食のせいか恐ろしいほど眠たげな科戸さんに今朝も渡された眼鏡っ娘メガネを通して穴があくほど(見てるだけで穴があけられる能力がある人間、この世界にいるんだろうか。いるからこんな言葉があるのかも。それって……別に羨ましくなんかないです!)何度も読んだ“新人の仕事”を確認し終えると守衛室の窓の向こうにいるおじさんに声をかけた。
「おはようございます。7階のエスイーアイの者ですが、会社の鍵を頂けますでしょうか」
「お?あ、はいはい、え、7階?」
僕は頷いた。
「あっそう、7階ね、7階のエスイーアイさんね。7階、7階と」
僕の挨拶に目を大きく開いたあと軽く会釈を返してくれたおじさんはごそごそと引き出しを開けて鍵を探しているらしい。
「あれ、ないね。おたくの会社、また誰かさん泊まったんじゃないのかなぁ」
顔を起こしたおじさんは、特段僕に投げかけるというよりは独り言を呟くように使い込まれたノートを取り出し机の上に広げた。
「ああ、ほら。金曜日から鍵返ってきてないね。理由には延長業務って書いてあるし、空調の申請も出てるから、また徹夜続きなのかね。大変だねえ、いつも」
おじさんは労い半分、憐れみ半分、そして若干の呆れを混ぜ込んだような顔をして今度は僕に言った。
「え、ええ。お気遣い有難うございます」
泊まった?どなたが?どこで?仮眠室なんてありましたっけ?それも金曜日からずっと?どういうこと?
僕はぐるぐるしだしたが
「そういや見ない顔だけどおじょうちゃん新人かい?」
おじさんのどこか気遣うような、憐憫の片鱗のような視線と声音にぐるぐるを一時停止する。
おじょうちゃんではありませんが。
そしてなんでちょっと可哀想……みたいな眼差しなんでしょう?
「はい。この四月にエスイーアイに入社致しました鳴海と申します。何卒、宜しくお願い致します」
僕は新人が朝一番で会社を開けなければいけない以上、お世話になるであろう守衛室のおじさんにふかぶかと頭を下げた。僕にこんな眼差しを向けてくれるのだから良い人に違いないですし。
「おお……」おじさんは一拍の間をあけて「まあ、会社は開いてるだろうから行ってみな……がんばってな」と応援までしてくれた。僕はその言葉にまた頭を下げ、踵を返してエレベーターホール、そして会社を目指すことにした。
ナルの小柄な後姿を守衛は今度こそ憐れみ100%で眺め「メガネのおじょうちゃん、達者でな……」と呟いた。
朝っぱらから過度なドラマ仕立ての感慨にひたっている守衛の後ろでドアが開く。
「お疲れさーん。交代の時間だよ。なんだ、こんな早くに開けてくれってきたのか?」
ドアを開けて入ってきた男は、守衛室の窓の向こう、エレベーターホールへ向かって歩いていくナルを見やる。
「おお、おまえめずらしく今朝は早いな。ああ、あれか?7階の新人らしいぞ」
「7階ってエスイーアイかい?しかも女かい?そりゃまた……」交代で入ってきた男もまた一拍の間をおき「いつまでもつかな」と呟いた。
「まだ若いのに、いい娘そうなのに、メガネなのに……かわいそうになぁ」
右に同じと言わんばかりにうんうんと頷く。向こうにはエレベーターに乗ろうとするおじょうちゃん、鳴海の姿が見える。そしてなににつまづいたのか突然コケッガクッと体勢を崩したあと、気を取り直しましたとばかりの勢いでエレベーターに乗り込んでいく。
「メガネオプションのどじっこかい、おじょうちゃん……」
同僚の意外な萌えどころに気付かぬふりをして、交代にきた男は荷物を降ろし、そばにあった勤務日誌に目を通しながら「あの会社、7階のフロアだけじゃなくて倉庫かなにかに使ってるらしい下の小部屋も行きたかねぇなぁ俺は。くわばら、くわばら」
「ああ、俺も昼間はともかく夜はごめんだね。叫び声や泣き声が聞こえてくるって話、聞いたことあるだろ?」
男はページをめくる手を止め「竹蔵さん」ようやく腹に抱えていた秘密を吐露するときがきたかと意を決したように
「俺、見たんだこの前。先月の夜勤のときだよ。小部屋のほうだけど、不気味な光がボウっとさ、ドアの隙間から廊下にもれてたんだ。それは、光ったり消えたりして……おかしいだろ?蛍光灯のあかりじゃないんだ。あれはもっと……」
ごくりと喉をならす。
「梅吉、おまえ、それでそのときドア開けてなか確認したのか?」
武蔵の問いに梅吉は申し訳なさそうに首を振った。
「すまねぇ……俺、守衛、失格だ。びびっちまうなんてよう、この仕事向いてないのかもしれねえ」
「いいんだ、梅吉。おまえだけじゃない」
武蔵は震える梅吉の肩を叩く。
「ここだけの話、俺も夜間の見回り、あそこだけ通過してんだよ。もう誰も夜あそこの見回りしちゃいねえよ。してるとしたら松之助さんぐらいのものだろう。だからそんな落ち込むな」
大都会の国道に面した古びたビルですがすがしさとは無縁だが、一応、春の朝っぱらから、それは守衛としてどうなの?駄目だよね?とつっこみどころ満載劇の中、互いにうんうんと頷く守衛は勘違いの感極まるなか7階の新人メガネ娘に「生きろよ」とエールを送った。
そのエールがどういうかたちで送信されたかは不明だが、エレベーターのなかでナルは背筋がぞくりと粟立つ感覚とともに、派手なくしゃみをひとつ。
「うわあ。やだなあ。この擬態、ほんと花粉症とかないですよね。さっきはヒールがひっかかってコケるし。これ、本当に高位擬態なのかな。制御がうまくいってないとか……あれ、それとも風邪というやつでしょうか。それで僕、ふらふらしてるとか?してます?」
額に手を当ててみるがさっぱりわからない。
「そもそもこの擬態、風邪ひくのかな?そういえば説明聞いてない……ちょっと待って。それってこの地球で数千年に渡って繁栄されてるあの星からやってきた方々に僕、侵略されてるってこと?同盟状態はどうなってましたっけ?あれ?報告書あげなきゃいけないのかな」
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