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第一楽章
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stringendo
”だんだん速度をはやく”
「犬は余計な事はするな」
ぬかるみに足をつけたこともないような、きれいな軍靴の男が言った。コントロールルーム(巣穴)から出てきやしない、特殊情報作戦本部(しろうさぎ)(白兎)の中佐だった。
「ジム、特殊情報作戦本部のスミス中佐よ」
パナガリス少佐、彼女はDARPAのトンデモ企画が具現化したようなエリックとフレッドに会った時に監視役として来ていた若い将校だった。あれ以来、俺たちのリード(お目付け)役となっている。あの時、彼女も信じられないといった顔を隠せずにいたから、大方、大佐にそそのかされた口なんだろう。
彼女の脇に立つその男の顔に、ジムは見覚えがあったが、名前を聞いたのは初めてだった。
『911117か?』
気持ちの悪い音がジムの脳裏に蘇る。
「ジム?」
パナガリス少佐が「ジム」と呼ぶのを聞いて、脳に不快な音を撒き散らした男は自身の手にあるタブレットを確認すると、嘲るように口を歪めてから、やはり気持ちの悪い音でその名を呼んだ。
「ジム? 結構な働きのようだな」
そうか。俺に名前があることを知らないのか。
反射的に身震いしそうになる音に耐え、無表情に、無言に、ジムは相手が作る不自然な間を正しく読み取っていた。
「実験部隊のわりには、ポイントを稼いでいる。レスター大佐の猟犬としてよく働いているようだな」
「スミス中佐、ジムたちは優秀です。だからお忙しいあなたも、わざわざここへ来られたのでしょう?」
パナガリスは部下が犬呼ばわりされたのが気に入らなかったのか、スミスが悪意で満たした言い回しを無意味で時間の無駄だと切り捨てジムに向き直ったが、当のスミスは気にもしていないようだった。
「スミス中佐は、次の作戦で、あなたのチームを投入したいとのことです」
「それは違う、パナガリス少佐。私は、チームを使うとは一言もいっていない。今回の任務は、非常にデリケートな作戦であり、ヒロイズムで出しゃばる駄犬がいては困る。今回は、ここに配備されているAZ2体と、フォロワーにはこの2名だけを投入する」
スミスがタブレットからエリックとフレッド、それからロンとホリーを投影させると、パナガリスは宙空に浮かぶ四人を見て、音を立てて両の手を机につき抗議した。
「チームの指揮官と副官を外すと言うのですか?! そのような話は聞いておりません!」
「今、説明しただろう。それに、彼らが人間と偽ってヒューミントを働く時、動くのは専らAZじゃないか。今回は、特にそれが重要なんだ。今回の相手は特別でね、血生臭い犬がうろついては、臭いで気付かれるかもしれん」
「大佐はご承知なのですか?」
「当然だろう」
「しかし、双子たちとロンとホリーだけでは、バックアップがありません」
「バックアップはこちらの完璧なシステムを用いて行う。君の心配するところではないよ。犬が主役の作戦ではないのだ」
白兎たちの巣穴は、巨大なスーパーコンピュータで出来ているらしい。日の光の当たらないところで、日夜完璧なシステムとやらに没頭しているから日焼けもせずに、軍人とは思えない生白さと、ウサギ並みのド近眼なのだとか。センターにいる研究員と変わりゃしないな。コンソールの前で繰り広げられる戦闘は、やつらにとってはゲームの世界かヴァーチャル火星探査ぐらいのものなんだろう。画面の脇に積み上げられる人間の死亡数がゲームスコアだ。
「それにだ。ここにいるジムは、小屋(ハウス)を手に入れたらしいじゃないか。あと少しポイントが稼げれば、晴れて人間にもなれそうだ。せいぜいそれらしく振舞うトレーニング期間を与えてやればいい。パナガリス少佐、君こそ彼らをこき使いすぎなんじゃないのか?」
スミスは蔑んだ目をジムに向けたが、ジムの目が自分より高い位置にあることに気付き、慌ててパナガリスを見下ろすことにした。ジムを嘲笑うネタを用意したものの、全く動かないジムに咳払いを一つすると、スミスは、犬に人間のウィットな話は通じないのだな。と、自分を納得させ話を進めることにした。
「まあ君も指揮官のはしくれだ。部下の相手が何者か気にもなるだろう。今回の作戦がいかに重要であるか、それは相手がこの男だからだ」
スミスは勿体ぶった台詞を趣味の悪い抑揚と気持ちの悪い音に乗せて言い放つと、タブレットから、1人の男を出現させた。
宙に浮かび上がったのは、昔どこかで見た古い映画に出て来た中世の貴族、むしろファンタジー界の著名な伯爵やら妖精王を彷彿させる、どこか現実離れした、端正な容姿と均整の取れた体躯を持つ男だった。
どこかのバンドの衣装とステージがさも似合いそうな男は、ネクタイひとつ取っても上品で上質、仕立ても非の打ち所がないだろうと容易く想像出来る、彼のためだけに誂えられたスーツを嫌味の一つもなく着こなしている。
こんな人間は、世界にたった一人しかいないようにジムには思えた。
それも “いれば” の話しだが。
「リチャード・ダーク……」
その姿と名前、そして時間か次元か異世界かを超えた貴族を思わせる雰囲気が手伝ってか、いつの頃からか闇の王などと呼ばれる極秘悪党名鑑(ブラックファイル)の常連、レジェンド的存在の男。
レジェンドの理由は、裏世界の王と呼ばれ、その世界に君臨しながらその情報は皆無に等しく、真っ当過ぎる情報と肩書きを、表の世界に存在させていながら実存しない。
だから、悪党名鑑の玉座はいつも空白(ブランク)だ。
名鑑のページに振られている王のナンバーは、Imaginary Number(虚数)だとうまいことを言うやつもいた。存在しない実存、矛盾の中の貴族、King of Imaginary(虚数の王)、ゴースト、フライング・ダッチマン、エトセトラ……et cetera……etc. ……。
リチャード・ダークに対する呼称は枚挙に暇が無い。
闇の王のくせして、ページに累々と並ぶはずの真っ黒な罪歴は仮定と想定に過ぎず、証拠欄に至っては足跡一つ無い、真っさらな雪原のようなブランク(空白)が浮かび上がる。
俺に言わせりゃレジェンドと言うよりファンタジーのチートキャラだ。
「リチャード・ダーク。そう呼ばれている男だ」
ジムから思わずこぼれた名を呼ぶ音に、スミスは気付いたが敢えて宣言文のようにその名を繰り返した。
「君のようなものにまで名を知られているとは、さすが闇の王などと呼ばれる男だな。各国の諜報機関がその情報を得る為に、幾度となく作戦を実行したが結果は無残なものだ。仕舞いにはAIが作り出した仮想の王だのと言う奴までいるが、こいつも餌に喰い付くただの人間に過ぎないと言う事をこの私が証明する」
自意識過剰な中佐は、奇妙に声のトーンを上げながら、その後もいかにこの作戦が素晴らしいかと話し続けた。
ジムは、目の前で撒き散らされる不快音の中から必要な情報を拾い集めると、自分たちの今迄の任務にその情報のピースをあてはめる作業に没頭していた。
ジムたちには、任務を遂行する為の最小限の情報しか与えられていなかった。実験部隊と言うからには、正式部隊に引き継ぐ何か、或いは実験終了のゴールが存在するように思えたが、その話を聞いた事は一度も無かった。
ジムは、首輪をつけてからしばらくして、一つ一つの任務が、見えない目標に向けて繋がっているように思えた。その全貌を推測することが出来ないよう、わざとギリギリの情報だけ寄越しているのだろうと。
現場の部下たちが、毎度の情報の少なさに不満を充満させて行く中、ここにいるパナガリス少佐まで閉口、いや閉じきれずブツブツと怒りをもらし、苦言を呈しに大佐のところまで行ったが、軽くあしらわれどうにもならない、と、やはりブツブツ言っていたのをジムは何度か見た事があった。
ジムは、この、若く恐らく将来を嘱望されていながら、こんな自分たちのリードとなってしまった彼女を、あの食えない大佐との板挟みにするつもりも無かったので、いつも部下たちの文句ともども、彼女の憤懣も静かに聞いていた。
だが今、最大限の集中を持って耳を傾けるノイズの端々に混ざる音は、何かを浮かび上がらせてくるようだった。
見えない目標。闇に紛れた目標。闇の中の闇。
「―――――― 話しは以上だ。そして、繰り返すが君は待機(ハウス)。邪魔をするなよ」
何を満足したのかスミスは話しに一区切りをつけ、少しでも目線を上げようと顎を持ち上げた。出来る限りの嘲りを浮かべた目をジムに寄越したが、ジムの表情が変わらない事に飽きたのか、さも退屈そうに「以上だ」と締めくくると、パナガリスに確認する事もなく「退がれ」と退室を命令した。
ジムが入室してから変る事の無い表情で敬礼をして、踵を返した時、再びスミスはその耳障りの悪い音を発した。
「ああそうだ。911117。いや、そうか。今はジムだったか。君は忘れてしまっているとは思うが、私は君の事を覚えているんだ。ゴミのような瑣末な記憶ですら覚えてしまう記憶力の良さも考えものなんだが。どうかあの時のような下手なヒロイズムでこの作戦をぶち壊さないでくれ。そうなれば、さすがの大佐も君を生かしておくことはしないだろうが」
ピタリと足を止めたジムにようやく満足したのか、スミスは行ってよし、と付け加えた。
「やつらの備品、AZ2体は今ここにあるのか?」
「いえ。現在は、センターです」
背後では、また微妙に気持ち悪くキーを上げた声と、それにわかりやすく不快と嫌気を立ち上らせた声が返答していたが、不快音の持ち主は、嫌悪に気付いた様子もなく喋り続けていた。
”だんだん速度をはやく”
「犬は余計な事はするな」
ぬかるみに足をつけたこともないような、きれいな軍靴の男が言った。コントロールルーム(巣穴)から出てきやしない、特殊情報作戦本部(しろうさぎ)(白兎)の中佐だった。
「ジム、特殊情報作戦本部のスミス中佐よ」
パナガリス少佐、彼女はDARPAのトンデモ企画が具現化したようなエリックとフレッドに会った時に監視役として来ていた若い将校だった。あれ以来、俺たちのリード(お目付け)役となっている。あの時、彼女も信じられないといった顔を隠せずにいたから、大方、大佐にそそのかされた口なんだろう。
彼女の脇に立つその男の顔に、ジムは見覚えがあったが、名前を聞いたのは初めてだった。
『911117か?』
気持ちの悪い音がジムの脳裏に蘇る。
「ジム?」
パナガリス少佐が「ジム」と呼ぶのを聞いて、脳に不快な音を撒き散らした男は自身の手にあるタブレットを確認すると、嘲るように口を歪めてから、やはり気持ちの悪い音でその名を呼んだ。
「ジム? 結構な働きのようだな」
そうか。俺に名前があることを知らないのか。
反射的に身震いしそうになる音に耐え、無表情に、無言に、ジムは相手が作る不自然な間を正しく読み取っていた。
「実験部隊のわりには、ポイントを稼いでいる。レスター大佐の猟犬としてよく働いているようだな」
「スミス中佐、ジムたちは優秀です。だからお忙しいあなたも、わざわざここへ来られたのでしょう?」
パナガリスは部下が犬呼ばわりされたのが気に入らなかったのか、スミスが悪意で満たした言い回しを無意味で時間の無駄だと切り捨てジムに向き直ったが、当のスミスは気にもしていないようだった。
「スミス中佐は、次の作戦で、あなたのチームを投入したいとのことです」
「それは違う、パナガリス少佐。私は、チームを使うとは一言もいっていない。今回の任務は、非常にデリケートな作戦であり、ヒロイズムで出しゃばる駄犬がいては困る。今回は、ここに配備されているAZ2体と、フォロワーにはこの2名だけを投入する」
スミスがタブレットからエリックとフレッド、それからロンとホリーを投影させると、パナガリスは宙空に浮かぶ四人を見て、音を立てて両の手を机につき抗議した。
「チームの指揮官と副官を外すと言うのですか?! そのような話は聞いておりません!」
「今、説明しただろう。それに、彼らが人間と偽ってヒューミントを働く時、動くのは専らAZじゃないか。今回は、特にそれが重要なんだ。今回の相手は特別でね、血生臭い犬がうろついては、臭いで気付かれるかもしれん」
「大佐はご承知なのですか?」
「当然だろう」
「しかし、双子たちとロンとホリーだけでは、バックアップがありません」
「バックアップはこちらの完璧なシステムを用いて行う。君の心配するところではないよ。犬が主役の作戦ではないのだ」
白兎たちの巣穴は、巨大なスーパーコンピュータで出来ているらしい。日の光の当たらないところで、日夜完璧なシステムとやらに没頭しているから日焼けもせずに、軍人とは思えない生白さと、ウサギ並みのド近眼なのだとか。センターにいる研究員と変わりゃしないな。コンソールの前で繰り広げられる戦闘は、やつらにとってはゲームの世界かヴァーチャル火星探査ぐらいのものなんだろう。画面の脇に積み上げられる人間の死亡数がゲームスコアだ。
「それにだ。ここにいるジムは、小屋(ハウス)を手に入れたらしいじゃないか。あと少しポイントが稼げれば、晴れて人間にもなれそうだ。せいぜいそれらしく振舞うトレーニング期間を与えてやればいい。パナガリス少佐、君こそ彼らをこき使いすぎなんじゃないのか?」
スミスは蔑んだ目をジムに向けたが、ジムの目が自分より高い位置にあることに気付き、慌ててパナガリスを見下ろすことにした。ジムを嘲笑うネタを用意したものの、全く動かないジムに咳払いを一つすると、スミスは、犬に人間のウィットな話は通じないのだな。と、自分を納得させ話を進めることにした。
「まあ君も指揮官のはしくれだ。部下の相手が何者か気にもなるだろう。今回の作戦がいかに重要であるか、それは相手がこの男だからだ」
スミスは勿体ぶった台詞を趣味の悪い抑揚と気持ちの悪い音に乗せて言い放つと、タブレットから、1人の男を出現させた。
宙に浮かび上がったのは、昔どこかで見た古い映画に出て来た中世の貴族、むしろファンタジー界の著名な伯爵やら妖精王を彷彿させる、どこか現実離れした、端正な容姿と均整の取れた体躯を持つ男だった。
どこかのバンドの衣装とステージがさも似合いそうな男は、ネクタイひとつ取っても上品で上質、仕立ても非の打ち所がないだろうと容易く想像出来る、彼のためだけに誂えられたスーツを嫌味の一つもなく着こなしている。
こんな人間は、世界にたった一人しかいないようにジムには思えた。
それも “いれば” の話しだが。
「リチャード・ダーク……」
その姿と名前、そして時間か次元か異世界かを超えた貴族を思わせる雰囲気が手伝ってか、いつの頃からか闇の王などと呼ばれる極秘悪党名鑑(ブラックファイル)の常連、レジェンド的存在の男。
レジェンドの理由は、裏世界の王と呼ばれ、その世界に君臨しながらその情報は皆無に等しく、真っ当過ぎる情報と肩書きを、表の世界に存在させていながら実存しない。
だから、悪党名鑑の玉座はいつも空白(ブランク)だ。
名鑑のページに振られている王のナンバーは、Imaginary Number(虚数)だとうまいことを言うやつもいた。存在しない実存、矛盾の中の貴族、King of Imaginary(虚数の王)、ゴースト、フライング・ダッチマン、エトセトラ……et cetera……etc. ……。
リチャード・ダークに対する呼称は枚挙に暇が無い。
闇の王のくせして、ページに累々と並ぶはずの真っ黒な罪歴は仮定と想定に過ぎず、証拠欄に至っては足跡一つ無い、真っさらな雪原のようなブランク(空白)が浮かび上がる。
俺に言わせりゃレジェンドと言うよりファンタジーのチートキャラだ。
「リチャード・ダーク。そう呼ばれている男だ」
ジムから思わずこぼれた名を呼ぶ音に、スミスは気付いたが敢えて宣言文のようにその名を繰り返した。
「君のようなものにまで名を知られているとは、さすが闇の王などと呼ばれる男だな。各国の諜報機関がその情報を得る為に、幾度となく作戦を実行したが結果は無残なものだ。仕舞いにはAIが作り出した仮想の王だのと言う奴までいるが、こいつも餌に喰い付くただの人間に過ぎないと言う事をこの私が証明する」
自意識過剰な中佐は、奇妙に声のトーンを上げながら、その後もいかにこの作戦が素晴らしいかと話し続けた。
ジムは、目の前で撒き散らされる不快音の中から必要な情報を拾い集めると、自分たちの今迄の任務にその情報のピースをあてはめる作業に没頭していた。
ジムたちには、任務を遂行する為の最小限の情報しか与えられていなかった。実験部隊と言うからには、正式部隊に引き継ぐ何か、或いは実験終了のゴールが存在するように思えたが、その話を聞いた事は一度も無かった。
ジムは、首輪をつけてからしばらくして、一つ一つの任務が、見えない目標に向けて繋がっているように思えた。その全貌を推測することが出来ないよう、わざとギリギリの情報だけ寄越しているのだろうと。
現場の部下たちが、毎度の情報の少なさに不満を充満させて行く中、ここにいるパナガリス少佐まで閉口、いや閉じきれずブツブツと怒りをもらし、苦言を呈しに大佐のところまで行ったが、軽くあしらわれどうにもならない、と、やはりブツブツ言っていたのをジムは何度か見た事があった。
ジムは、この、若く恐らく将来を嘱望されていながら、こんな自分たちのリードとなってしまった彼女を、あの食えない大佐との板挟みにするつもりも無かったので、いつも部下たちの文句ともども、彼女の憤懣も静かに聞いていた。
だが今、最大限の集中を持って耳を傾けるノイズの端々に混ざる音は、何かを浮かび上がらせてくるようだった。
見えない目標。闇に紛れた目標。闇の中の闇。
「―――――― 話しは以上だ。そして、繰り返すが君は待機(ハウス)。邪魔をするなよ」
何を満足したのかスミスは話しに一区切りをつけ、少しでも目線を上げようと顎を持ち上げた。出来る限りの嘲りを浮かべた目をジムに寄越したが、ジムの表情が変わらない事に飽きたのか、さも退屈そうに「以上だ」と締めくくると、パナガリスに確認する事もなく「退がれ」と退室を命令した。
ジムが入室してから変る事の無い表情で敬礼をして、踵を返した時、再びスミスはその耳障りの悪い音を発した。
「ああそうだ。911117。いや、そうか。今はジムだったか。君は忘れてしまっているとは思うが、私は君の事を覚えているんだ。ゴミのような瑣末な記憶ですら覚えてしまう記憶力の良さも考えものなんだが。どうかあの時のような下手なヒロイズムでこの作戦をぶち壊さないでくれ。そうなれば、さすがの大佐も君を生かしておくことはしないだろうが」
ピタリと足を止めたジムにようやく満足したのか、スミスは行ってよし、と付け加えた。
「やつらの備品、AZ2体は今ここにあるのか?」
「いえ。現在は、センターです」
背後では、また微妙に気持ち悪くキーを上げた声と、それにわかりやすく不快と嫌気を立ち上らせた声が返答していたが、不快音の持ち主は、嫌悪に気付いた様子もなく喋り続けていた。
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