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5章 獣王国
第84話 見知った顔
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今日は珍しくメサが川へ行きたがった。
畑のニンニクが収穫できたから、川で洗って食べようってことだな。
俺と行動していたせいか、最近では食べ方まで人間臭くなってきたな。
ニンニク? 生食ですがなにか?
「残念だけど、お客さんがくるから行けないな。行ってきて良いよ」
ぷるぷる。
俺にもくれるというのか、良い奴だ。
たまに喧嘩するが、数少ないニンニク仲間だからな。
言わずとも分かってくれているようだ。
「ノール氏。片付け手伝ってくれ」
家の中に入ると、本が散乱している。
「昨日片付けてなかった?」
「お客さんも研究者とか言うから、使えそうな資料集めてたんだが……」
「それでこの惨状か。片付ける奴だけ分けてよ?」
「わかってるさ。ここの端っこのに置くから頼む」
どんだけ資料に使うつもりなのか、80冊は出てるんじゃないか?
羊皮紙の本だと分厚いから、仕方ないのかもしれないが。
半分程片付けた所でノックされる。
「もう来ちゃった。ほら、教授迎えに行ってきて」
教授は、早いとかボヤキつつ、扉に向かっていく。
俺はお湯でも沸かしてくるか。
多めにポットへ入れて、運んでいくと見知った顔がある。
「なんでお前が居るんだぁ?」
「バートか。俺も結構早く来てただろ?」
「君も居たのか。ちょうど良い。お2人に遺跡のことを聞こうと思ってたんだ」
遺跡研究家の人だ。
そういえば、バート達と行くって言ってたな。
名前はジールと言うらしい。
教授とジールは馬が合ったのか、ポンポン会話を投げるから、他の人たちはついていけない。
この様子ならほっておいていいだろうと、俺とバートは外で経緯を話すことになった。
「そっちも大変だったんだねー」
バート達が聖教国を通る時は、すでに戦争ムードで、歓迎されなかったらしい。
一度警備に捕まりそうになったが、何とか言いくるめて急いだ。獣王国に入る前まで、遠くから監視されて、やっとこ国に入る。この国に来てからも、挨拶回りや仕事の依頼、家族に捕まっていた。
動けるようになったのもつい先日だと言う。おかげで、ジール達は国民になれたので良かったが、すでにヘトヘト状態。
こっちも事情を説明すると驚いていた。
「この山に抜け道があったとはなぁ」
「でも、モール族しか通れないかなぁ。入り組み過ぎていて、なれてない人は野垂れ死にしちゃうよ」
「話を聞いた感じだと、上に言う気にならんなぁ。どっちにしろ使うこともないだろぉ」
ゲイル達とジールの付き人は、首都にいるらしい。
今度会いに行ってみようかな?
その前に、壁画の記録だ。
他のことに目が行っていて、資料を読んでなかったんだ。
外で話していると、お呼びがかかった。
「ノール氏。ちょっと来てくれ」
中に入ると、さっき片付けた本が、また積み上がってる。
「おい! また散らかすなよ!」
「これは必要な資料なんだ! 良いからこっち来て!」
言われて、近づくと一冊の本を見せてきて、その中の一部を読めと言う。
「んー? これって、前にバートさんと見た奴?」
「そうだ。翻訳文もあるんだが、理解できない部分があってな」
「だから前も言ったじゃん。前半のここまでが流して読んで、ここから最後まで逆読みだよ。ここに『逆』って書いてあるでしょ?」
見せてみたが頭を捻るばかり。
「私にはミミズにしか見えないけどな」
「同意ですね」
「そもそも精霊語は点と棒しか無いのに、どうやって読んでいるんだ?」
ジールさんは読めなかったのか。
これは教授が教えることじゃ無いのか?
「ジール氏は精霊語から覚えた方が良いな。君もしばらくここに住んだらどうだね?私も調べ物が捗るし、精霊語も覚えられるだろう」
「願っても無い話です。是非に」
こうして居候が増えた。
言語辞典を作ってくれと言われたが、書いてるのは読めても、思い出して書き出すのは無理だな。
俺の記憶力を舐めないでもらいたい。
キリッ。
バートは忙しいとか言ってたが、1日だけ泊まっていけるようだ。
◆◆◆
あれから1ヶ月経った。
ジールが来てから、俺も資料読まされたりしてると、自然と壁画の文字を読むことが増えた。一応日記にメモしている。
この壁画の主だが、俺と相性が良いかもしれない。
それに、故郷も同じなのだろう。
書いてある地域は、知っている所が多く、知り合いと同じ名前もあって思い出しやすかった。
結局日記は見つからなかったけど、それなりに思い出したし、あとは手がかりを探すか。
パソコンかケータイがあれば良いんだけど、使ってる様子も無いんだよなぁ。
俺が呼ばれる回数も減ってきたし、ここらで一度首都に行ってみようかと思う。
バートにも紹介状貰ったし、種神様の作務衣というのも見ておきたい。
そうなると善は急げ。
「教授。ちょっと首都に行ってくる」
「うむ」
話聞いてないな。
そのうち戻るし、別に良いか。
「ノール君。ちょっと待ってくれ。首都に行くならバートにこの手紙を頼む」
「渡すだけで良い?」
「良いよ。大事なことは中に書いてある」
ジールもそう言うと、すぐに研究へ戻って行った。
忙しい人たちだ。
メサとオスクも首都に行か聞いてみたが、今回は行かないらしい。
なんでも、この山で友達を見つけたとか。
面白い遊び場を教えてくれるらしいので、そっちに行くらしい。
そういうことなら、今回は1人で出発だな。
首都へ向かう途中、ドリーに出会った。
前に言ってた爺さんと、首都に行くと言うので、同行させてもらう。
1人と思ったが、早速同行者が見つかったので、暇は無くなったな。
「というと、他にも洞窟があるんですか?」
「そうじゃな。霊峰だけで、5箇所くらいは整備してあるな」
「そんなにあったのか……。自分も3つまでしか知らなかったぞ」
なんとも新しい情報がつきない。
あの洞窟以外にも、5箇所だと?
しかも、それぞれに変わった部屋だったり、人工的な通路だったりがあるという。
モール族は知ってるが、他の種族には知られてないとか。
「そんなこと俺に言って良いのか?」
「別に隠しておらんよ? 聞かれないから言ってないだけじゃ」
「自分たちは、あんまり他種族と話さないからな。機会が無いだけだと思う」
俺も思い出さないと話題に出ない内容が多いし、似たようなものか。
パロ教授には話したが、体力が持たず、現地まで到着出来なかったらしい。
モール族は、2ヶ月は軽く洞窟に入っているらしいので、ついていける人も少ないだろうな。
オスクもやめた方が良いか。
あいつも洞窟は苦手そうだしな。
霊峰から首都までは、一本道。
途中村は2つあるが、首都側の村は立ち寄る程度であまり交流は無い。
山側の村に到着した時は、また来たか程度だった。
問題は首都側の村。
そこに到着した時のこと。
大型の獣人族が何人も待ち構えていた。
「薄汚えモールか。何しに来た」
「ただ通るだけじゃ。飯が貰えたらええ」
「んんー? お前らに渡す残飯もねえなぁ?」
「「「ぎゃっはっは。」」」
非常にわかりやすい奴らだ。
関わると面倒だと思い、顔を出さないようにしておく。
「残念じゃ。ならばそのまま通るとしよう」
「ちょいまて、あれがねえぞ?」
「何のことじゃ?」
「何って、通行料だ」
本当に面倒くさい奴だったな。
馬車料金とか言って、上乗せしてきたようだ。
中まで確認しに来たので、見つからない位置に逐一移動するのが大変だった。
「じゃあ、これでよいな!?」
「行けよ」
「「「帰りもよろしくー!」」」
少しばかり離れてから顔を出す。
「いつもあんなか?」
「だいたいな。穴掘りとか言って貶してくるんだよ」
「しかし、よく見つからなかったのぉ?」
「逃げ、避け、隠れは得意なんだ」
そんな状況なので、山側の村もなかなか首都へ行きづらく。モール族も面倒であまり出かけないという。
見た目は強そうだから、傭兵か探索者にでもなれば良いのにな。
そんな風に思ったが、考えるだけ無駄な気がしてきた。
話のネタにはなりそうなので、首都についたらバートに教えてやろう。
畑のニンニクが収穫できたから、川で洗って食べようってことだな。
俺と行動していたせいか、最近では食べ方まで人間臭くなってきたな。
ニンニク? 生食ですがなにか?
「残念だけど、お客さんがくるから行けないな。行ってきて良いよ」
ぷるぷる。
俺にもくれるというのか、良い奴だ。
たまに喧嘩するが、数少ないニンニク仲間だからな。
言わずとも分かってくれているようだ。
「ノール氏。片付け手伝ってくれ」
家の中に入ると、本が散乱している。
「昨日片付けてなかった?」
「お客さんも研究者とか言うから、使えそうな資料集めてたんだが……」
「それでこの惨状か。片付ける奴だけ分けてよ?」
「わかってるさ。ここの端っこのに置くから頼む」
どんだけ資料に使うつもりなのか、80冊は出てるんじゃないか?
羊皮紙の本だと分厚いから、仕方ないのかもしれないが。
半分程片付けた所でノックされる。
「もう来ちゃった。ほら、教授迎えに行ってきて」
教授は、早いとかボヤキつつ、扉に向かっていく。
俺はお湯でも沸かしてくるか。
多めにポットへ入れて、運んでいくと見知った顔がある。
「なんでお前が居るんだぁ?」
「バートか。俺も結構早く来てただろ?」
「君も居たのか。ちょうど良い。お2人に遺跡のことを聞こうと思ってたんだ」
遺跡研究家の人だ。
そういえば、バート達と行くって言ってたな。
名前はジールと言うらしい。
教授とジールは馬が合ったのか、ポンポン会話を投げるから、他の人たちはついていけない。
この様子ならほっておいていいだろうと、俺とバートは外で経緯を話すことになった。
「そっちも大変だったんだねー」
バート達が聖教国を通る時は、すでに戦争ムードで、歓迎されなかったらしい。
一度警備に捕まりそうになったが、何とか言いくるめて急いだ。獣王国に入る前まで、遠くから監視されて、やっとこ国に入る。この国に来てからも、挨拶回りや仕事の依頼、家族に捕まっていた。
動けるようになったのもつい先日だと言う。おかげで、ジール達は国民になれたので良かったが、すでにヘトヘト状態。
こっちも事情を説明すると驚いていた。
「この山に抜け道があったとはなぁ」
「でも、モール族しか通れないかなぁ。入り組み過ぎていて、なれてない人は野垂れ死にしちゃうよ」
「話を聞いた感じだと、上に言う気にならんなぁ。どっちにしろ使うこともないだろぉ」
ゲイル達とジールの付き人は、首都にいるらしい。
今度会いに行ってみようかな?
その前に、壁画の記録だ。
他のことに目が行っていて、資料を読んでなかったんだ。
外で話していると、お呼びがかかった。
「ノール氏。ちょっと来てくれ」
中に入ると、さっき片付けた本が、また積み上がってる。
「おい! また散らかすなよ!」
「これは必要な資料なんだ! 良いからこっち来て!」
言われて、近づくと一冊の本を見せてきて、その中の一部を読めと言う。
「んー? これって、前にバートさんと見た奴?」
「そうだ。翻訳文もあるんだが、理解できない部分があってな」
「だから前も言ったじゃん。前半のここまでが流して読んで、ここから最後まで逆読みだよ。ここに『逆』って書いてあるでしょ?」
見せてみたが頭を捻るばかり。
「私にはミミズにしか見えないけどな」
「同意ですね」
「そもそも精霊語は点と棒しか無いのに、どうやって読んでいるんだ?」
ジールさんは読めなかったのか。
これは教授が教えることじゃ無いのか?
「ジール氏は精霊語から覚えた方が良いな。君もしばらくここに住んだらどうだね?私も調べ物が捗るし、精霊語も覚えられるだろう」
「願っても無い話です。是非に」
こうして居候が増えた。
言語辞典を作ってくれと言われたが、書いてるのは読めても、思い出して書き出すのは無理だな。
俺の記憶力を舐めないでもらいたい。
キリッ。
バートは忙しいとか言ってたが、1日だけ泊まっていけるようだ。
◆◆◆
あれから1ヶ月経った。
ジールが来てから、俺も資料読まされたりしてると、自然と壁画の文字を読むことが増えた。一応日記にメモしている。
この壁画の主だが、俺と相性が良いかもしれない。
それに、故郷も同じなのだろう。
書いてある地域は、知っている所が多く、知り合いと同じ名前もあって思い出しやすかった。
結局日記は見つからなかったけど、それなりに思い出したし、あとは手がかりを探すか。
パソコンかケータイがあれば良いんだけど、使ってる様子も無いんだよなぁ。
俺が呼ばれる回数も減ってきたし、ここらで一度首都に行ってみようかと思う。
バートにも紹介状貰ったし、種神様の作務衣というのも見ておきたい。
そうなると善は急げ。
「教授。ちょっと首都に行ってくる」
「うむ」
話聞いてないな。
そのうち戻るし、別に良いか。
「ノール君。ちょっと待ってくれ。首都に行くならバートにこの手紙を頼む」
「渡すだけで良い?」
「良いよ。大事なことは中に書いてある」
ジールもそう言うと、すぐに研究へ戻って行った。
忙しい人たちだ。
メサとオスクも首都に行か聞いてみたが、今回は行かないらしい。
なんでも、この山で友達を見つけたとか。
面白い遊び場を教えてくれるらしいので、そっちに行くらしい。
そういうことなら、今回は1人で出発だな。
首都へ向かう途中、ドリーに出会った。
前に言ってた爺さんと、首都に行くと言うので、同行させてもらう。
1人と思ったが、早速同行者が見つかったので、暇は無くなったな。
「というと、他にも洞窟があるんですか?」
「そうじゃな。霊峰だけで、5箇所くらいは整備してあるな」
「そんなにあったのか……。自分も3つまでしか知らなかったぞ」
なんとも新しい情報がつきない。
あの洞窟以外にも、5箇所だと?
しかも、それぞれに変わった部屋だったり、人工的な通路だったりがあるという。
モール族は知ってるが、他の種族には知られてないとか。
「そんなこと俺に言って良いのか?」
「別に隠しておらんよ? 聞かれないから言ってないだけじゃ」
「自分たちは、あんまり他種族と話さないからな。機会が無いだけだと思う」
俺も思い出さないと話題に出ない内容が多いし、似たようなものか。
パロ教授には話したが、体力が持たず、現地まで到着出来なかったらしい。
モール族は、2ヶ月は軽く洞窟に入っているらしいので、ついていける人も少ないだろうな。
オスクもやめた方が良いか。
あいつも洞窟は苦手そうだしな。
霊峰から首都までは、一本道。
途中村は2つあるが、首都側の村は立ち寄る程度であまり交流は無い。
山側の村に到着した時は、また来たか程度だった。
問題は首都側の村。
そこに到着した時のこと。
大型の獣人族が何人も待ち構えていた。
「薄汚えモールか。何しに来た」
「ただ通るだけじゃ。飯が貰えたらええ」
「んんー? お前らに渡す残飯もねえなぁ?」
「「「ぎゃっはっは。」」」
非常にわかりやすい奴らだ。
関わると面倒だと思い、顔を出さないようにしておく。
「残念じゃ。ならばそのまま通るとしよう」
「ちょいまて、あれがねえぞ?」
「何のことじゃ?」
「何って、通行料だ」
本当に面倒くさい奴だったな。
馬車料金とか言って、上乗せしてきたようだ。
中まで確認しに来たので、見つからない位置に逐一移動するのが大変だった。
「じゃあ、これでよいな!?」
「行けよ」
「「「帰りもよろしくー!」」」
少しばかり離れてから顔を出す。
「いつもあんなか?」
「だいたいな。穴掘りとか言って貶してくるんだよ」
「しかし、よく見つからなかったのぉ?」
「逃げ、避け、隠れは得意なんだ」
そんな状況なので、山側の村もなかなか首都へ行きづらく。モール族も面倒であまり出かけないという。
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