日常ループ

新学期

暑い。航は目を覚ました。部屋のクーラーは親が深夜にでもきったのだろうか。クーラーをまた、付け直しもう一度寝た。

  
また10分くらいたった頃。
「航！起きなさい！」
うるさい声が響いた。母の民恵の声だ。
「うぅん？…  ぁあ～…     zzz…」
航はまた一度寝た。
「航！！起きなさい！！」
民恵は一段と大きな声で言った。さすがの航も目を覚ました。
「まだ、夏休みだろぉ？夏休みくらいゆっくり寝かせろよ」
「何言ってんのよ。今日、始業式よ」
あぁ、そうか。航は完全に忘れていた。また、勉強か。心の中でそう思った。


アァッ！大きなあくびをした。マンガを読みながらトイレに入っていたら、家を出て行く時間の5分になっていた。航は慌てて着替え、歯を磨き、下へ降りた。
「朝ごはんはー？」
民恵が言った。
「いらねーー！」
航はそう言いながら靴を履き家を出た。


航の通う私立會南中学校は自転車で15分くらいのところにある。航は携帯に繋いだイヤホンを付け、いま流行りのポンポンというグループの音楽を聴きながら自転車にまたいだ。ポンポンの曲はアップテンポらしい。航はリズムを刻みながら自転車を漕ぎたした。


漕ぎ出して5分くらいたった頃。同級生の中川亜紀に会った。ガリ勉ぽいというか、オタクぽいというか、あまりクラスに馴染めていない女子生徒だ。目はあったが二人はなにも話さなかった。


10分くらい過ぎた頃。コンビニによった。店を入りまず右に曲がる。マンガを確認し、少し大人向けの本を横目で確認する。店内を一周回るように移動して、イチゴオレとメロンパンをとり、買った。店を出て自転車にまたがりメロンパンを食べた。いつ食べてもうまいっ！航は思った。


メロンパンを食べ終わり、コンビニを出発してちょっとたった頃には学校に着いた。駐輪場に自転車を停めて学校内の階段を登った。この階段はしんどい。かなりの傾き、かなりの段数があり、よくクラブでも練習の時につかわれている。
階段を登り終えると人がウジャウジャいた。この学校は一貫校ではないが高校もある。その高校生のひとだろう。人を避けて靴箱で靴を履き変えり廊下をあるいて教室に向かった。


教室の近くになると先生がしゃべっているのが聞こえた。までホームルームのチャイムがなってないので、少し早いなと思った。教室のドアを開けるとみんながこっちを見て、注目した。

俺はこの感じが嫌いだ。